漫画「島耕作」に学ぶ為替リスクヘッジ
こんにちわ!久々に「ファイナンス関係」の投稿のけんたろです。
今回のテーマは「為替マリー」について。
現在(2022年6月16日)円安が進み、ドル円レートがとうとう130-135円を行き来する状況です。各社においても、輸出入における為替差損益の影響が色濃く目立ってきてきたんじゃないかと思います。
「本来の事業で稼ぐ利益」をはるかに凌駕するほどの為替差による損益が発生しちゃうことはグローバルに事業を展開している以上致し方ないのですが、影響はできるなら最小限にしたいところですよね。
そんな影響を小さくするファイナンスアプローチの1つが「為替マリー」なんです。
漫画「島耕作」でも取り上げられた為替マリー
(島耕作の勤める初芝電機はパナソニックをオマージュしており、著者は当社OBの社員さまですw)
部長島耕作において、舞台はヨーロッパからワインを輸入する”ワイン事業部”にフォーカシングされます。
なぜ、総合電機メーカーである初芝電機がわざわざワインの輸入事業に踏み入れるのか、その狙いこそがまさに「為替差の影響を小さくする」ためなんです!
為替マリーとは
マリーとは相殺という意味なんですが、「売り」と「買い」を相殺する取引を行うことを指します。
初芝電機はヨーロッパ展開が成功し、様々な商品を欧州へ輸出して、代金としてユーロを得てました。このユーロを円に換金するときに為替差の影響を受けることが初芝電機の課題だったんですね。
そしてこの課題へ対応するために初芝電機が新しく始めたのがワインの輸入事業だったんです。ユーロを日本に戻し円へ換金する代わりに現地でワインを買って日本へ輸入をする事業を行うんです。
そうすると初芝電機は、ヨーロッパへ「商品を輸出」し、ヨーロッパから「ワインを輸入」するので、商品とワインの”物々交換”が仮想的に成り立つんです。例えば、輸出入の金額・時期がピッタリ一緒なら、為替の変動の影響をほぼ受けなくなるんです!
島耕作を読んで、初芝電機の財務戦略すごいなーって思ってましたが 後に、”為替マリー”としてファイナンスの本で見かけたときに、小難しい論理が島耕作の物語を思い出すと共に手に取るように理解できて、テンションが跳ね上がりましたw
皆さんの日常の業務で、海外からの調達部材を選定する際には、単に部品のQCDだけではなく、”為替マリー”というリスクヘッジ視点もあるんだと思いだしていただければ嬉しく思います思います^^
そして!ワイン事業部編の『部長島耕作』ですが、Kindle unlimitedで1-3巻が無料になっていました。(今だけ?) 気になる方は漫画でお勉強してみてくださいませ。
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