私が公用文について学ぶ必要性を感じたのは、民間病院のリハビリテーション部門の部門長を務めていた時です。施設基準や診療報酬を確認するために開いた「医科点数表の解釈」の解釈に悩む点がありました。それは、「A、B、C又はDが必要」という文章をどう解釈するかということです。結論は、「A、B、C、Dのうち1つあれば良い」ということです。
そこで本noteでは、病院の部門管理者が知って損はない公用文の解釈を整理します。具体的には、公用文を解釈する上で有用な「公用文作成の要領」に代わる「公用文作成の考え方」の抜粋です。したがって、より詳細に理解したい方はそちらを確認して下さい。
公用文作成の要領とは
つまり、公用文の表記の改善を目的として、昭和27年に「公用文作成の要領」が通達されましたが、令和4年に「公用文作成の考え方」に代わり「公用文作成の要領」は廃止されたということです。
公用文作成の変更点とは
下の表は、読売新聞オンライン(2022.1.8)から引用したものです。
文化庁のホームページには、具体的内容として次のような点が挙げられています。
これまで私が投稿した論文の投稿規程は、句点は「.」(ピリオド)、読点は「,」(カンマ)で記載が求められていました。また、教職の方からのメールは同じ特徴がありました。この辺も今後は、句点は「。」(マル)、読点は「、」(テン)に変化していく可能性があるかもしれません。
数字の使い方
文の書き方
用語の使い方
その他、文の最初や改行した直後の書き出しでは1字分空けるが、電子メールやSNSではこの限りではないこと。また、ウェブサイトなどでは、段落間を広く空ける工夫で読み取りやすくなることなども知ることができました。
日本人として、端的で美しい文章を追求していきたいものです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
参考
・ウィキペディア:公用文作成の要領.https://ja.wikipedia.org/wiki/公用文作成の要領(参照2022.2.19)
・文化審議会国語分科会:新しい「公用文作成の要領」に向けて(報告).https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/92895101_01.pdf(参照2022.2.19)
・文化審議会:公用文作成の考え方(建議).https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/93651301_01.pdf(参照2022.2.19)
・文科省ホームページ:文化審議会建議「公用文作成の考え方」について.https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/93650001.html(参照2022.2.19)
・読売新聞オンライン:公用文に「?」「!」使えます!…国家公務員向け手引、70年ぶり見直し.https://www.yomiuri.co.jp/national/20220107-OYT1T50309/(参照2022.2.19)