人間はいくつになっても知的に成長できる
今朝、成人発達理論に出会った
「人間はいくつになっても知的に成長できる」
ほほう、と思った。
<成人発達理論>という。
今朝、ルーティンで参加しているオンライン黙読会で
『だから僕たちは、組織を変えていける』 を読んでいて出会ったセオリー。
組織心理学者のロバート・キーガンが、
人間の知性には3つの段階がある、と唱えた。
1980年代のことで、それまでは
「人間の知性は20歳前後で成長が止まる」
とされていた。
たしかに、大学受験のときが知性的なピークで、
それから先は堕落し続けて、
就職活動のときに少しだけ知性的に戻して、
あとは会社に入ってその会社の仕事のやり方に習熟していく……。
「知性」とは、アタマがいい、ということではない
ここでいう「知性」とは、勉強ができる、とか、難しい本が読める、とか、
地頭がいい、とかではなく、
「現実の世界をどう認識するか」
という、視点の違いのことを「知性」という。
心理学とか脳科学の世界では、
「脳の機能は鍛えれば高まる」
ということが定説になっているらしい。
で、ロバート・キーガンが唱えた3つの成長は、
「環境順応型知性」
↓
「自己主導型知性」
↓
「自己変容型知性」
というふうになって、
『だから僕たちは、組織を変えていける』では、
「環境順応型知性」=「忠実なプレイヤー」
「自己主導型知性」=「自立したリーダー」
「自己変容型知性」=「学習するリーダー」
と言い換えている。(『だから僕たちは、組織を変えていける』p238)
成人発達理論と最新学習歴
キーガンはさらに、
「工業社会から知識社会への移行にともない、理想の人材像が変化している。組織のあらゆる職階で、より高い次元の知性を身につける必要に迫られている」
と問題提起している。
工業社会では、「自立したリーダー」が「忠実なプレイヤー」を統率していればよかったが、
知識社会では、みんなが「自立したリーダー」にならなければならず、
「自立したリーダー」を「学習するリーダー」が支援していく、
という組織にならなければいけない、らしい。
この流れはまさに、リーダーシップ・チャレンジ(大隈塾for30's)と
キャプテンシップ・チャレンジ(大隈塾for20's)がやろうとしていることで、
プレイングマネージャーのリーダーシップ学習を進めているのがキャプテンシップ・チャレンジ、
マネージャーのリーダーシップ学習を進めているのがリーダーシップ・チャレンジ。
そして、ふたつとも、
「学歴」から「最新学習歴」へ、
を心がけている。
ロバート・キーガン、ありがとう!
って今朝の黙読会で静かに叫んだ。
(またひとつ最新学習歴を更新できた)
thanks to:『だから僕たちは、組織を変えていける』 斉藤徹 クロスメディア・パブリッシング 2021年