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ヤングケアラーのケアと「お手伝い」との違い
わたしの一般質問@釜石市議会が終わった。
4月から3ヶ月間準備してきた課題をぎゅっと詰めて、
市役所の担当に質問した。
テーマのひとつは、ヤングケアラーについて。
ヤングケアラーとは、
家族にケアを要する人がいる場合に、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行っている、18歳未満の子どものこと。
持ち時間の中で、
「なぜヤングケアラーに対処しなければならないのか」
と、あえて質問してみた。
家族のケアをするヤングケアラーが「かわいそう」と思ったり、
だからその「苦境」から脱してあげることがヤングケアラーへの対処の理由だとするならば、
それは間違いであるから。
担当の課長の答弁がよかった。
ヤングケアラー は、本来守る守られるべき子ども自身の権利を侵害されるという可能性があると認識しております。ケアに追われる中で、授業や部活動への参加や友人との交流を阻害されたり、勉強に当てる時間が制限されたり、十分な教育や社会経験などの機会を得ることができなかったり、周囲から孤立したり、ケアを担う子ども自身の成長や、その後の人生に大きな影響を及ぼす可能性があると思っております。様々な保障されるべき権利が侵害されているということは、看過できない課題として受け止め、子どもの気持ちに気を配り対応していく必要があると認識しております。
ちなみに、ヤングケアラーが行っているケアを「お手伝い」だ、昔はそんなのあたり前だったと思っている人たちが一定数いる。
「お手伝い」とヤングケアラーのケアの違いは、
①ケアを要する家族がいるという条件の元で行っている「状況の違い」
②担っていることの「内容、量、頻度や時間の違い」
③ケアに対する「責任の度合いの違い」
自分の健康や勉強よりも優先され、
必ずしなければならない、
他に選択肢がない、ということがヤングケアラーのケア。
したがって、「お手伝い」とはしっかりと区別されるべきものだ。
『自治体のヤングケアラー支援』 内尾彰宏、濱島淑恵 第一法規 2023年