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成功の方程式。
前回のロジカルシンキング。
理屈は分かったけど、じゃあ実際どうやって活用するの?
その疑問、5分後には解決します。
それでは一緒に考えていきましょう。
①サービス設計の流れ
前回のブログで、物事は絶対にデータを元に考えるということは理解が出来たと思います。
では実際にどのようなシーンで活用出来るのか?
いつものカフェ開業の事例で考えてみましょう。
カフェ開業にあたり、まずはその事業のサービス設計を考える必要があります。
サービス設計は下記の手順で進めていきます。
3Cから始まる各種分析、調査をした上ではじめて市場にサービスローンチが実現するという流れです。
それでは各フローを順を追っていきましょう。
②3C分析とSWOT分析の関係性
まず、最初の2ステップである3C分析とSWOT分析はセットで考えます。
3C分析とは、顧客・競合・自社の3つの視点から自社を取り巻く業界環境を整理し把握する手法。
業界把握というと市場や競合に意識が向きがちですが、この3つの視点のうち最も重要なのは自社分析です。
実は意外と自社の状況というのは分かっているようで分かっていないケースが殆どです。
その自社の置かれている環境を理解するための有効な手法が次のSWOT分析になります。
SWOT分析とは、強み(Strength)・弱み(Weakness)・機会(Opportunity)・脅威(Threat)の4つの視点から自社が市場のどのあたりにポジショニングしているのかを理解する手法。
この2つの分析によって自社がやるべきこと、対策すべきことが明確にな流のです。
それではカフェ開業にこの2つの分析を実際に落とし込んでいきます。
今回はカフェ開業をしようとしているオフィス街の物件の近隣にスターバックスも既に出店している状況と仮定します。
これで顧客・競合・自社の状況把握が出来ました。
③4P分析とは
次に4P分析です。
4P分析とは 自社戦略を考えるための分析手法です。
製品(Product)・価格(Price)・場所&流通(Place)・PR・販促(Promotion)の4つの視点から戦略策定をしていきます。
それでは、この4つの視点をカフェ開業に当てはめます。
このようにしっかりとフレームワークに落とし込んであげることで可視化され、ロジカルに状況を把握することが出来るようになることで論理的思考(ロジカルシンキング)に繋がるのです。
自社と競合の4P分析を比較して細かく丁寧に改善をすることが重要です。
どこに自社の優位性があり、どこが改善点なのかを把握することで強みの強化や改善が可能になります。
④市場分析の仕組み
次に市場分析です。
ここでいう市場分析とは、市場規模(マーケットサイズ)を知るということ。
カフェ市場の市場規模はググればすぐに入手出来るかもしれませんが、そのリソースはかなり曖昧です。自社が参入しようとしているカフェ市場には何人くらいのニーズがあって、その人たちはいくらのお金を使うのか。市場規模を把握するには明確な根拠が必要です。
その明確な根拠となる市場規模の算出方法がこれです。
ここで生まれる新たな疑問。①と②はどうやって調べたらよいか。
答えはシンプルです。
「ひとに聞く」
これです。
「①サービスを必要としている人の数」を調べるにはニーズ調査を行います。
シンプルに「こんなサービスあったらどう?」とひとに聞いていきます。
その人数は多ければ多いほど当然精度は上がりますが、ここで大事なのは、必ず聞いた年代・性別・職業などをカテゴリー分けしておくことです。
対面でヒアリングをすることでさらに詳細なニーズを引き出すことを「デプス調査」と呼び、デプス調査の詳細は後ほど触れていきますが、このデプス調査をすることで「②そのサービスに支払うお金」がわかります。
そして、この「②そのサービスに支払うお金」を調べるにはデプス調査に加え、もうひとつ「メンタルアカウンティング」という意識が働くことにも理解が必要です。
⑤メンタルアカウンティング効果の理解
メンタルアカウンティングとは支払うお金の使い道によって損得の感覚が変化すること。ちょっと分かりにくので具体的なシーンに置き換えてみます。
あなたが買い物に出掛けてバッグを買おうとした時、3万円と5万円のバッグで悩んだ結果、5万円のバッグを買ったとします。その帰りにコンビニでビールを買おうとした際に「今日はたくさんお金を使ってしまったから…」と発泡酒で我慢をするというようなことです。
ビールを発泡酒で我慢したところでバッグの差額2万円を補填したことにはなりません。それでも節約した気分になるのはバッグは衣料費、発泡酒は食費といった気持ちの中での別の費用口座から支出をしている意識があるからなのです。
⑥デプス調査とは
話を戻して、「②そのサービスに支払うお金」を調べるにはデプス調査が有効だと説明をしました。では、そもそもデプス調査とはなにか。
デプス調査とは、ニーズ調査の中から特定のニーズが確認出来たカテゴリー層をピックアップして対面で5名〜10名程度に直接ヒアリングを行う手法です。これには本音が聞き出せるようなリラックスした環境が不可欠です。
実際のデプス調査のヒアリングフローはこのように実施します。
ここのヒアリングでは対象者の感情や、本人の自覚をしていない意識も得られる可能性もあるので、ポロっと口にした言葉なども必ずメモに残します。
また、このデプス調査で最も重要なのは「自社の具体的なサービス説明は必ず最後にする」ということです。
この調査をすることで、どのカテゴリー層にニーズがあるのかが具体的に把握が出来るのです。
⑦ペルソナ設定とは
デプス調査の結果を受けて一番共通点のある部分を持つ具体的な人物像を創り出す。それをぺルソナ設定といいます。
実際にその人物が実在しているかのように、年齢・性別・居住地・職業・役職・年収・趣味・特技・価値観・家族構成・生い立ち・休日の過ごし方・ライフスタイル…等々をリアリティのある詳細な情報を設定していきます。
ex.)
東京在住の既婚者、3歳の子どものいる都内在住の30代男性。商社に勤務しており営業部の課長として日々忙しく仕事をしている。自宅では妻や子供とのコミュニケーションでなかなか自分の時間が取れない。
このような男性10名に対してデプス調査をしたところ、8名が行きつけのカフェでのバー営業があれば利用したいと回答した。
このカフェバーであれば月の交際費3万円の1/3、1万円/月までなら支払いたいとの意思表示があった。
そしてこの街にはこのライフスタイルに近い男性が約1万人程いることがわかった。
よってこのエリアの市場規模は
1万人×80%×1万円=8,000万円/月の市場規模があると予測される訳です。
⑧自社シェアの獲得フロー
市場規模はこれで算出が出来ました。
しかし、市場はあっても当然ながら8,000万円/月が自社に取り込める訳ではありません。
自社の市場は徐々に広がる訳ですが次の順序で広がっていきます。
まずは「イノベーター」と「アーリーアダプター」の16%の市場を取りに行く。そうすることでアーリーマジョリティ以降にも自然と移行が進み、自社市場も同時に広がっていくのです。
このようにイノベーター から徐々に口コミによって情報が拡散されていくことを「バイラル」と呼びます。
このバイラルが自然に広げてには「日本唯一の高級チョコとコーヒーの店」などのニッチなキャッチーコピーが必要です。
イノベーターはこのようなちょっと気になるワードを敏感に感じ取ります。
このように前回から続く論理的思考によってカフェ開業することで、成功の精度は飛躍的に高まります。
この考え方は多くの業種で転用が可能です。
起業を考えている方は勿論、企業にお勤めの方でも新規事業の立ち上げ等に十分活用が出来るハズです。
少しずつでいいのです。
一緒に頑張ってみましょうか。
■Summary
①サービスは6つのフローを経てローンチする
②3Cで「市場」、SWOTで「自社」を分析する
③4P分析は自社戦略の立案手法
④市場規模は「ニーズ調査」と「デプス調査」から算出する
⑤デプス調査には「メンタルアカウンティング」を考慮する
⑥デプス調査でニーズのあるカテゴリー層が明確になる
⑦ペルソナ設定をすることでより正確な市場規模が算出される
⑧開業後、情報感度の高い16%を抑えることで自然とシェアは広がる
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