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道徳科 研究論文 シリーズ2

2.研究の構想と方法


(1)研究仮説
自分とは異なる意見をもつ他者と論議する授業を行うことで、児童は道徳的価値の理解を深め、主体的な行動規範を身につけることができる。

(2)研究のための基本理論
「多面的・多角的に考える力の養成」
児童が己の生き方を考え、主体的な判断のもとで行動し、自立した人間として他者と共によりよく生きるためにはどうすればよいか。この基本的な研究目的をもとに、抽象的な理論を具体化するための方法を試行していく。
具体的には、児童が「自分ならどうするか」という視点から道徳的価値と向き合い、自分とは異なる意見を持つ他者と議論する過程を通じて、多面的・多角的な思考を促進する授業を設計する。そして、児童が道徳的価値を自分自身の生活や考え方と関連づけながら理解を深めることを目指す。


授業展開の3つの場面と児童の思考過程

  1. 自分を見つめる場面
    授業の導入部分で行う学習活動。児童が過去の経験を振り返り、自分の気持ちや考えを客観視する。具体的には、状況を理解させた上で「自分ならどうするか」を考える活動を通じて、自分を見つめ直す場面を設定する。

  2. 多面的・多角的に考える場面
    授業の中心部分で行う学習活動。他の児童の意見を聞く中で、多様な考え方があることに気づかせる。さらに、他者の意見に触れることで、自分の考えが変化したり、新たな気づきを得たりすることを期待する場面である。

  3. 自己の生き方を深める場面
    授業の終末部分で行う学習活動。他者の意見や考えを客観視し、今後起こりうる事象に対してどのように関わるべきかを考える。学びの成果をもとに、自分の考えを文章化し、内面化する活動を行う。

このような授業展開を通じて、多面的・多角的な考え方を養いながら、児童の思考と感情が深まることを検証する。

(3)研究授業を通じた実践力の向上
授業方法を改善することで、児童の思考過程が整理され、授業内で何を考えればよいかが明確になる。これにより、児童が授業を楽しく、かつ深く理解できることを論理的に証明する。また、研究を通じて指導方法を共有することで、教師が学級の実態に応じた道徳授業を設計できるようになる。
研究授業後の協議では、児童が授業中に何を考え、どのように学びを深めたかを具体的に分析し、次回に生かす手立てを考える。この積み重ねこそが、教師の授業力向上につながると考えている。

(4)指導案の工夫

  1. 指導案の統一
    3つの場面で児童に「何を考えさせるのか」を具体的に記述し、発問の意図を明確にする。また、発問の内容を児童の活動と関連付け、理解しやすい形で示す。

  2. ビジュアル化の工夫
    指導案の最初と最後に児童のイラストやふきだしを挿入する。最初のふきだしには授業前に児童が考えていそうな内容を、最後のふきだしには授業を通して考えがどう変わったかを示す。これにより、指導案が親しみやすく、授業の目的が一目で分かる構成になる。さらに、この工夫を通じて職員間で授業内容を共有しやすくすることも意図している。

こうした指導案の工夫により、授業内容の一貫性を保ち、児童の学びを深められる指導法を確立することを目指している。

追記

論文をまとめるなら、まずは方法論を書きたい。
特に、多角的と多面的の違いを原文では掘り下げている。
今回、チャットGPT で変換したとき、そのあたりがすっきりするようにカットされていた。

私はこれが大事と思っている。
多角的が、資料上にでてくる登場人物の誰から見た考え方かにあたる。
多面的画が、クラスのみんなの意見がそれにあたる。
まったく違う思考過程だと教師は認識しながら授業を組み立てるべきだと、研究の始まりに意思統一した。

明日は、工夫について述べていく。