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むにみずべ 東京編03 千鳥ヶ淵灯ろう流し
江戸城のお濠でやる灯籠流し、これ知ってますか?
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ここの何が凄いって船に乗って船から流せるんです!!東京だけでも隅田川や上野の不忍池などいくつか灯籠流しができる場所がありますが、自分の漕ぐ船から流すなんてなんって素敵な…。こんなの、もはやラプンツェル。空には飛ばせないけど。
むにみずべのポイント
飲み水確保のための、内濠 千鳥ヶ淵
千鳥ヶ淵は、家康が江戸に入ってまず行った工事の一つです。
神田川と山王溜池などが担う外濠と、より天守近くの内濠があります。千鳥ヶ淵はその内濠の一角を占めています。作り方は、ちょろちょろと日比谷入り江に向かって流れていた、幻の「局沢川」をせき止めてみました。
実はこれ、内堀として守る江戸城が完成するよりも早く、飲み水確保のために作りました。家康は人をいっぱい連れてきましたからね。
と言う訳で、千鳥ヶ淵は、江戸の大工事のうち、2つを担っていたのです。
・江戸城掘割の構築(内堀としての千鳥ヶ淵)
・上水の確保(江戸初期の飲用水源)
都心の遊び場、戦没者供養の場
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さてそんな千鳥ヶ淵ですが、川の流れもなく、静かな静水面ということで、戦後1950年には都心の貴重な娯楽として区営のボート乗り場が開業。盛況なボート乗り場をさらに良くしたいと、1955年頃から桜も植え始めました。さらに戦没者墓地が隣接することもあって戦後すぐからずっと灯籠流しをしてきた歴史があります。
まさにここで行われる千鳥ヶ淵の地理と歴史が生んだ唯一無二の体験です。
千鳥ヶ淵はその名の由来になったとも言われるように、鳥が羽を広げたような形をしているので場所によって見え方がどんどん変わります。九段下側からみると、濠の水面の先に東京タワーがニョッキリ見えたり、九段会館や武道館などと一緒に見えたりもします。そしていざ船に乗れば、ゴールが見通せないのでどんどん先に行く冒険感がまた面白いのです。
すごい倍率の船上灯ろう流し
ただこちらの難点はですねぇ、、船上灯籠流しの人気が高すぎて、抽選で外れちゃうのです。ムニはもう2年連続で抽選が外れ、千鳥ヶ淵への一方的な片思いが続いています…。2022年度は2日間合計160組の枠に4500組が応募するという、当選確率は驚異の3.5%という狭き門。ムニも散々苦労した一級建築士の一発合格が7%程度だったかと思いますので、そりゃ当たらんかと思ったり。
その当選確率と相まって、こちらのむにみずべ、船に外れた人ももっと楽しめると良いのになと常々思っております。抽選に外れても灯籠を買って流してもらうことができるのですが、その他現地でできることは水面と距離のある緑道から眺めるだけなのです。ちょっと寂しい。せっかくのむにみずべが、外れるとちょっと悲しい。
そこでですね、こちらの抽選に外れた人にとってもむにみずべとなる秘策を捻り出したいと思います。
より面白く
課題は2点。
水面との距離が遠いところと、見る以外やることがない事です。
4500組応募してるだけあって、信じられないくらいの人数が訪れます。こんだけ人が集まるならビジネスとしても成立するはず。でももちろんこのイベントは戦没者に向けた灯籠流しがある訳ですから、過激なビジネス寄りのイベントにはしてはいけない。そのちょうど良い塩梅を見つける必要があります。
世界の水辺で見てきた中でふと思い出したのは、タイのロイクラトン。こちらも灯籠(クラトン)流し(ロイ)でして、川の神様に感謝するお祭りです。バナナの葉や線香で飾った灯籠を河岸や公園の池に自分で流せます。水面を覆う多くの灯りは幻想的な光景です。
ここがポイントなのではと思っているのです。
灯籠を自分で流せるとより思い出深い体験となるはずです。
しかし!千鳥ヶ淵では水面と緑道の高低差が高いこともあり、船に乗らない人が水面に近づくことができません。
だったらそれを解決すれば良いのです。それが浮き橋を作っちゃうという案
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実は先日カンボジアのアンコールワットに行ってきました。周囲を濠に囲まれたアンコールワットの正面通路が修復工事をしていて、横に浮き橋で観光客用の通路ができているのを見てきました。濠が静水面と言うこともあって結構安定してました。これを浮かべてしまえばどうか!と思っています。
一つ一つはユニットなので持ち運びもできるため、大型クレーンなどを持ち込む必要もありません。
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そうしてできた大きな浮き足場から自分で灯篭を流せるとあれば、灯籠流しの趣旨を崩さず、抽選に外れてもより一層皆んなが体験できるイベントにできるのではないでしょうか。
きっと流す灯籠の数も倍増して今以上に幻想的な体験になると思います。
と言う訳で、千鳥ヶ淵の夏の夜を彩る、船上灯篭流しでした。
体験はこちらから。
https://visit-chiyoda.tokyo/floating.lantern/