中川悠介 「アソビ主義」
原宿カルチャーを世界に認めさせた35歳の社長が、
仕事で大切にしていること
「世の中が変わるって、面白い!」
原宿から世界へ、
日本のポップカルチャーを発信する会社、
アソビシステム。
その社長・中川悠介氏が、
何か新しい考え方を手に入れたいと思っている人、
企画系やファッション系の仕事をしている人、
突き抜けたことが聞きたいと思っている人、
最新のITやSNS、
若者事情を知りたいと考えている人たちに送る
ビジネス書が登場!
中川氏の柔軟な発想法と
それに行き着くまでの経歴、
アソビシステムの今とこれからを、
「仕事」「キャリア」「会社」「海外」など、10の章立てをして展開。
あなたのビジネスや生き方に
役立つこと間違いなしの一冊です!
※2016年11月17日にマガジンハウスより出版。
noteを始めていく上で、絶対にやりたかった事。
今までに読んだ本を、レポートとしてnoteに書いて残す。
その上で、1冊目はこの本から書こう!と決めていました。
前職で2年間、自分がお世話になった事もあり、中川社長(アーミー社長)には、お食事やお酒の場、Night Clubでもフェスでも、色んな場面で沢山お世話になりました。
僕の尊敬している人の一人です。
僕が、この本を読んで感じたことや、魅力、概要などをまとめてみました!
第1章 仕事「感覚で行こう」
始まりの合図として、仕事との向き合い方について書かれています。
原宿という「変わり者」の多い尖った町で、クリエイティブに長けた同世代が多い環境だったからこそ、ここが一番大事と伝えています。
言葉にできないけど良い、可視化できないし、まだよく分からない。でも、何かこの先がある。
0から1を作り続けててきたアーミー社長だからこその「感覚で行こう」
人から理解を得られなかったり、時には裏切られたり、色んな経験をされてきたであろう20代、30代。それでも自分の感覚を信じて走り抜く姿勢が、第1章で実直に現れています。
第2章 キャリア「自由に生きてきた」
もともと、活動の始まりはイベント屋さんでした。
僕もそこに憧れてASOBISYSTEMの入社を志した1人です。
「大学卒業後はサラリーマン」という王道を選ばず、まずは起業。
資金繰りや創業の苦しみを経て、名刺で仕事せず、人を無理に引っ張らず、共感してくれたメンバーに付いてきてもらう。
誰かの夢を応援していたら、いつの間にかチームになっていた。肩書きでなく、一人の人間として向き合ってきたからこそ、今のキャリアにつながっているということが書かれています。
ASOBISYSTEM創業前の、大きな大きな失敗も、大切な経験として、グイッと乗り越えてきたエピソードが語られています。
第3章 経営「泥臭く、謙虚に」
わからないことはやらない。カッコつけない。
縦割りばかりに縛られることなく、時には横割り、横串で仕事することをライフスタイルと総称しています。
仕事の回し方、会社の回し方を役割分担しすぎないという事に、こだわりを持っています。
「だから、現場が大事」
会場に足を運ぶ。ファンを見る、お客様を見る。
何を喜んでいるのか、何を求めて来ているのか。
これからの需要を嗅覚で見極める。
これからも、いつまでも超現場主義のアーミー社長だからこそ語れる一言です。
僕がいた頃は、どんなに朝から予定があろうと、Night Clubにいたり、中田ヤスタカさんのDJの現場には、全国どこでもアーミー社長がいてました。
イベントオーガナイザーや、出演DJ、クラブスタッフからしても、その効果は絶大でした。
やはりASOBISYSTEMはイベントを大事にしている。
パーティー熱量の高い会社なんだというイメージが、どの街でも根強く残っています。
また、本音でしゃべらないと会食の意味がない。と言った内容が語られていて、個人的にすごく刺さりました。
第4章 会社「カルチャーを創る」
エンタメ業界・イベント事業は、朝が遅いと思われたくない。
遅刻はしっかり叱る。といった、厳しい一面からスタートする第4章。
「一過性のブームじゃなく、カルチャーを創っていく」
原宿はなんでもあり、自由。
その分、企業理念として、社員に感覚だけは必ず共有する。
「街でのスカウトはしない」
SNSでの見え方が大事。など独自の方針を語っています。
ポータルサイトを作る際も、
外面が美しいプラットフォームは誰でも作れるようになっていくので、コンテンツから作る。
大事なのは中身である事。
またスマホユーザー向けにWebを構築し、いち早くPC向けのサイト作りから脱却した事も語られています。
第5章 きゃりーぱみゅぱみゅ「日本から世界へ」
原宿のアイコンになるまで。中田ヤスタカとの出会いや共鳴。
始まりはDJパーティーなど、すごくファンが喜ぶような内容が書かれています。ここは是非読んでみて欲しいです。
紅白歌合戦があったから、ワールドツアーをやるきっかけにもなった。というエピソードはすごく読んでて唸りました。
第6章 インターネット「SNS時代を見抜く」
今のSNSは一人一人がメディアなので、チャンスで溢れている。
その分、不良が減った。と書かれていて、
これは、昔のようにSNSにルールがなく、手探りで、ガツガツやっていく人が減ってきたという意味で、僕は解釈しました。
また、情報が多すぎる危うさについても警笛を鳴らしています。情報の獲得が簡単過ぎると、知りたい、得体などの欲求がなくなるからです。
その事から、10年後はアナログ社会が来る。
なぜなら、人の気持ちが大事と書いてますが、確かにコロナの情勢と相まって、2020年代はそういった風潮に近づいてきているような気がしました。
第7章 悩みとモヤモヤ「悲観しない」
ベンチャー企業として、若いうちから会社が大きくなった事もあり、悩む事や、心が苦しい時期があっても他人には言えなかった。
ある人の裏切りから、他社とは組むな。という時期が2年ほどあったと、心の葛藤を語っています。
音楽業界全体の不況説(昔のようにミリオンが出ない)も、数万枚で成立する環境作りをすれば良い。など悲観しない方向に形を持っていき、
・暗いニュースに振り回されず、明るく行こう
・クレームを恐れることのほうが強い
などの、ためになる言語録が散りばめられています。
どんな仕事の方でも、心にあてはまる言葉があるので、この章はオススメです!
「日々当たり前のことを、当たり前じゃないと理解する」
コロナ渦の今だからこそ、大事と思いました。
第8章 ポリシー「昭和っぽさがいい」
フォーマット通りでなく、自分なりのベストアンサーを出す。
メールで仕事しない。
何故なら、感情が乗らないから。
人と会うと揉めない。
などのがむしゃらな昭和感が、感動や情熱を生み出すと明言しています。
スマホですぐ進む世の中だからこそ、人と会う事の大事さを説いています。
将来的に、中間マージン職がなくなる。という話が面白かったです。
第9章 海外「もしもし日本プロジェクト」
原宿のクリエイティビティは世界に通用する。
だからこそ、海外に憧れたり、下手に出る必要なんてない。
日本って日本人が思ってる以上にすごい。もっと日本人自体が学ぶべき。
インバウンドに早く取り組んだからこそ、感じたことを綴っています。
SNSが国境を超えた今、
日々やってることが、海外戦略に直結している。
第10章 今「人を信じる」
「失敗は次のステップ」
物事を一つの言葉で語らない、理由は沢山ある。
一つの理由だけでは成功しない。
財産は人しかない
この一言に全て集約されていました。
また、ずっと休みがない、ずっと睡眠不足という話が書かれていたのですが、本当にそうだと思います。
僕がまだASOBISYSTEMにいた頃、会社の中で一番働いていたのは、紛れもなくアーミー社長でした。
シーンを牽引する。
何かを1から産み出す人は、熱量と圧倒的行動力がある。
その分、プライベートも睡眠時間も全て削っている事を、この本を通じて、久しぶりにアーミー社長の力強さを感じました。
所感
以上、長々と書かせてもらいましたが、まとめになっているでしょうか?w
3,000文字以上になってしまったし、改めて最後まで読んでくださった強者の方は、その勢いで購読しちゃえばいいと思います。
デジタル書籍もあるので、是非。
書いてみて、自身の振り返りと学びになりました。
ありがとうございました。