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読書記録:イラストで見るゴーストの歴史


 先日、就労支援事務所を終えた昼過ぎより、1時間歩いてブックカフェへ行きついた。たくさん歩いた後は読書がはかどる。頭がスッキリするからかな。

 Googleマップで調べた時は気がつかなかったが、辿り着いたブックカフェは戦争や世界情勢にまつわる本が並ぶところだった。巨大な軍艦のレプリカが威圧的で、私はフラフラと店の奥へ流れ、お化けと目が合う。

『イラストで見るゴーストの歴史』

 人目で表紙のイラストが気に入った。シーツを被った子供・・に見えるけど、やけに背が高くて、浮かんで揺れるシーツの裾が不気味。デフォルメされているけど怖さも感じる。この装丁、好き!

 この本は、世界中のお化けの歴史、文化、心霊スポットを紹介している。怖いもの、不可解なもの、超自然的なものに興味のある人をその道に誘う入門書だ。
 私は怖い話を書くことに憧れがある。前回の短編公募で書いたものも一応、ホラーだ。今後のネタ探しも兼ねて・・と開き、表紙同様魅力的なイラストに引き込まれて、本を席へ連れて行った。なんて楽しいんだ!大人が読んでも十分楽しめる、興味がそそられる話ばかり。

 ポルターガイストはドイツ語で「騒がしい幽霊」だって。ふふふ、なんか平和なネーミングですね。近所のいたずらっ子みたいな扱い。プラスチック・シャーマン、つまり偽物のシャーマン(呪術師的な人)のこと、初めて知った。Tシャツに「俺を信用しろ」と書いているそうだ、面白すぎるだろ。

 入門書はとにかく口を大きく開けているものが良い。時代、地域、ジャンルを問わず(日本の幽霊も紹介されていたぞ!)この世の素敵な不可解について紹介してくれる。大人気の教授の講義を受けているみたいだ。

 始めに「読んだ人が暗がりに霊を探しに行きますように」とあって、「いやいや幽霊探しなんて野暮なことしませんよ」と笑った。
 しかし、創作に使えそうなお化けをメモしたり、思いついた怪談のアイディアをノートにしたためているうちにふと、「怖い話を考えることは、幽霊を探すことと同じかもしれないな」と思った。すると、少しだけゾッとして、暗い中駅へトボトボと歩いて帰ったのだ。

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