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門限何時?

誰しもが一回は聞かれた事がある質問。

私がこの門限に苦しんだのは主に大学生になってからである。

中高は部活が終わって少し寄り道をしてもせいぜい18時すぎ。
19時を回ると、ちょっと遅くなっちゃったな、と言った感じだった気がする。

確か、友人と遊んだ時に一度21時に帰ったら信じられないほどに怒られた記憶があるので、まあ大体19時前後が帰宅時間だったのだろう。

大学生の帰宅時間

大学時代の1、2年をほぼほぼオンラインで過ごした私が、初めて大学の友人と飲みに行ったのは2年目の冬のことだった。

3人で居酒屋に向かい、確か23時近くまで飲んでいた気がする。そのまま近くの温泉施設に泊まろうと言う話になり、私以外の2人はその場で家族に連絡をとり承諾を得た。

問題は私である。
その時初めて親に外泊許可を試みる、という経験をした。
2人がOKを貰っていたこともあり、なんとなく流れで私も許されるような気がしながらLINEをする。

が、母からの返事はNO。

食い下がってLINEを続けるも頑なにNO。
そのうち電話がかかってきた。

ここまで来ると友人2人も、どうやら許可が取れてなさそうだと勘付き始める。

2人から離れたところで母と電話を続けるも、全く話が通じない。
ダメダメの一点張り。

だが私も初めての外泊のチャンスをそう易々と手放すわけにはいかない。

そしてついに、相手がキレた。


母ではなく、父が。


電話口の向こうから怒鳴り声をあげたのは父だった。
普段怒鳴るどころか怒ることもないような父が。


こうなると途端に母は優しくなる。さっきとは打って変わって優しい声で、帰ってきなさい、と言う。

私はこうなる母が本当に嫌だった。
最後の決まり文句は、あんたのため。

私は、娘の外泊をここまで阻止しようとする両親が本当に嫌いだ。
成人した娘が、一晩家に帰らないことを、ここまで嫌がるのかと。

両親が理解できなくて、こんなことで電話口で怒鳴りつけられる自分が嫌で、情けなくてたまらなかった。


結局、泊まりは2人だけで行ってもらえ、あんたは何がなんでも帰ってこい、と言われて電話は切れた。

優しい友人達は、私が泊まれないなら今日は帰ろう、と言ってくれた。

終電ももう危ない時間。
2人は泊まって行きなよ、と言っても彼女らは一緒に帰ると言う。


つい数十分前まで楽しくてワクワクしていたのに、私の家族のせいで3人とも帰宅、なんてことになってしまった事が申し訳なさすぎて、周りに合わせる事ができない私が、親に従うことしか出来ない私が嫌で嫌でたまらなくて、

駅の改札前で友人と泣いた。


また、「親が厳しい子」だと思われたんだろうな。


帰りの電車でそう思った。

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