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「本は自分の心を映す鏡。自分と向き合う1月」 #3 読みたい!知りたい!気になる新刊 : 2023.1月

なんと気が付けば2023年も1か月が過ぎてしまいました。昨年11月から始めた「気になる新刊紹介」ですが、12月はバタバタしており更新できず終いでした。

今年は毎月きちんと書こう!と思いつつも1月も終わってしまいました。とはいえ、昨年2回更新してみたことで私自身発見もあったので、1月分も振り返りつつ書き綴りたいと思います。

私自身の発見については、しばらくこのnoteを続けた上で別途記事にしてみようと思います!

今月の気になる新刊

\\ 2023年1月分まとめて //
期間 : 1月1日〜1月31日

久しぶりになってしまいましたが、今年は毎月更新を目指してピックアップしたいと思います。1月は終わってしまったので、1月分全部まとめて書きたいと思います。

今回気になった本は70冊。結構ある!でも1か月分まとめてなので、こんなものなのかもしれません。その中から気になる本をランキング形式で10冊ご紹介します。

今回も長いので、気になる部分を是非つまみ読みで。

第10位 世界のヘンな研究 世界のトンデモ学問19選

著者 : 五十嵐杏南
出版社 : ‎中央公論新社
発売日 : 2023年1月10日

テーマパークやカジノ、大麻など、日本に住んでいると不思議に思うユニークな授業が、世界にはたくさんある。本書は、サイエンスライターとして世界各国の科学関連のニュースに触れる著者による、「所変われば学びも変わる」異文化事情を伝える1冊。

出典 : 中央公論新社 

私たち日本人の常識ってどこまで世界で通用するのだろう?日本でも地域によって風習が違うのだから、国が変わるとそのズレは大きくなることは間違いない。

きっとこの本には私たち日本人がびっくりする常識がたくさんあるのでしょう。「ヘンなの!」って思うかもしれないけど、果たして世界がヘンなのか日本がヘンなのか、笑

この本でぜひ確かめてみたいですね。

第9位 図書館ウォーカー: 旅のついでに図書館へ

著者 : オラシオ
出版社 : ‎日外アソシエーツ
発売日 : 2023年1月20日

全国66の図書館をめぐる旅エッセイ集。元・図書館員の著者が「図書館をもっと身近なものに」をコンセプトに綴る、新たな図書館の楽しみ方。「陸奥新報」連載中の人気エッセイ「図書館ウォーカー」を元に、新たにカラー写真、交通・近くのおすすめスポットなどのデータ、コラムを加え単行本化。

出典 : 日外アソシエーツ 

みなさんの旅の過ごし方ってどんなものですか?
私はほぼ「食」が中心です。その日のために食べたいものや行っておきたいお店をピックアップし、とにかく食べる!

後は本屋巡りをしたり、美術館に寄ったり、観光名所を巡ったり。そういう方は多いと思います。

そんな中で、旅の行き先に図書館を選ぶ方は少ないのではないでしょうか。私の大好きなエッセイスト益田ミリさんが宿と図書館を往復するだけの旅をされていたのを以前本で読んだことがあり、図書館を巡る旅は私の憧れる旅の形の1つとなりました。

「図書館ウォーカー」は、私がいつか実行したいと思っているその旅に新しい視点を与えてくれそうな本でわくわくします!

第8位 ひとりだから楽しい仕事: 日本と韓国、ふたつの言語を生きる翻訳家の生活

著者 : クォン・ナミ、藤田麗子
出版社 : ‎平凡社
発売日 : 2023年1月20日

村上春樹、小川糸、三浦しをん、益田ミリ作品など300作品以上を翻訳! 韓国の日本文学ファンから絶大な支持を得る人気翻訳家がユーモアたっぷりにつづる日常エッセイ。

出典 :  平凡社

翻訳家に憧れ、なりたいと思っていた時期があります。翻訳家の本を読んだ程度で実際に行動はしていないし、語学力も全くないので本当にただの憧れでしかなかったけど。

それでも未だに「翻訳家」について書かれた本には惹かれます。自分の好きな本を自らが伝道師となって伝えられるのって素敵だと思う。

日本人翻訳家の書かれた本は何度か目にしたことがあるものの、海外の翻訳家が日本語で書かれた本は見たことがなかったので是非読んでみたいです。

韓国の方から見た日本語ってどんな印象なんだろう。

第7位 ショートケーキを許す

著者 : 森岡督行
出版社 : ‎雷鳥社
発売日 : 2023年1月20日

ふわふわのスポンジと生クリームと苺。この「日本型ショートケーキ」は、およそ100年前に日本で生まれ、今日まで独自の進化を遂げてきました。
本書は森岡書店代表の著者が、ショートケーキを愛するもの=「ショートケーキ応援団」として綴る、書き下ろしエッセイです。登場するのは25店のショートケーキ。一つひとつのショートケーキをいただく度に、物語が広がります。ショートケーキのまわりにある出来事、人物、建築、完全な思い込みによる妄想などなど。
100年前から私たちの時間に寄り添ってくれているショートケーキ。ショートケーキとは何か?コラム「日本型ショートケーキの誕生」ではその起源に関する新たな資料も出現!
ショートケーキのまわりにある時間をご堪能ください。

出典 : 雷鳥社

ショートケーキはケーキ界の王様だと思っている。
幼い頃に読んだ絵本では誕生日やクリスマスには必ずショートケーキが描かれていたし、私自身の経験でもお祝い事などの特別な時に食べていた記憶がある。

様々な種類のケーキが存在する昨今。他にも好きなケーキはたくさんあるけど、それでも特別なイメージがあるのはショートケーキです。この本ではどんな物語が紡がれているのだろう。

私もショートケーキを許したい(カロリー的に)。

第6位 待ち遠しい

著者 : 柴崎友香
出版社 : ‎毎日新聞出版
発売日 : 2023年1月31日

これはきっと「あなたの物語」
住み心地のいい離れの一軒家で一人暮らしを続ける北川春子39歳。母屋に越してきた、夫を亡くしたばかりの63歳、青木ゆかり。裏手の家に暮らす、今どきの新婚25歳、遠藤沙希。偶然の出会いから微妙な距離感のご近所付き合いが始まった。「分かりあえなさ」を越えて得られる豊かな関係を描き出した珠玉の一作。

出典 : 毎日新聞出版

家族であっても分かり合えないことの多い世の中で、微妙な距離感のご近所の方々とどんな関係性が築けるのだろう。

でも、微妙な距離感だからこそ話せることって実際存在するんですよね。そしてそれが豊かであるなんて、なんて恵まれているのだろう。これが私の物語であるならば、そんな幸せなことはないな。


第5位 南極の食卓(女性料理人が極限の地で見つけた暮らしの知恵)

著者 : 渡貫淳子
出版社 : ‎家の光協会
発売日 : 2023年1月19日

料理の仕事を離れていた女性が南極調理隊員に挑戦! 1年分の食材を仕入れ、ごみを出さない。通常ではない状況でどんな料理を作るのか。制限された環境だからこそうまれた工夫や、暮らしの愉しみ方を綴る。

出典 :‎ 家の光協会 

南極調理隊員なんて職業があるんですね。どういう経路を辿ればこの職につけるのだろう?

1年分の食材を持ち歩くのも大変!乾物が多いんだろうか。普通に持ち歩いても冷凍保存になるから食材の寿命は長そう。ゴミを出さないように作るにはたくさんの工夫もいるでしょうし、その考え方は日常生活でも役に立つ気がします。自分の知らない世界、是非とも覗いてみたい。

第4位 塩とコインと元カノと — シャドウライフ

著者 : ヒロミ・ゴトー【作】アン・ズー【画】ニキ リンコ【訳】
出版社 : ‎生活書院
発売日 : 2023年1月15日

「こんなところで生きたくはない」。

娘たちにケアつきホームに入れられてしまったクミコは76歳の日系カナダ人、夫はとうに亡い。よかれと思って決めてくれたのだからと一度は従ってみたものの、ひそかに逃げだしてイースト・バンクーバーの街なかに小さな部屋を借りた。
長女とはメールで連絡をとっているものの、住所は明かしていない。

部屋を自分好みにしつらえ、食べたくなったものを食べ、公営プールで泳ぐささやかな楽しみを満喫するクミコを狙い、ケアホームからあとをつけてきたのは「死の影」だった。

死神の子分として働く「影」がクミコを連れ去るべく押し入ってきたその日、気楽な日常は一変する。
持ち前の頭脳、ユーモアのセンス、新しく得た味方たち、昔なじみとの絆――すべてを動員して生きるための闘いが始まったが、老いの身でいつまで運命に抗えるだろうか?

出典 : 生活書院

ファンタジーともSFともいえない独特の雰囲気を感じます。人間誰しも歳をとる。体力は衰えるし思考力も落ちるかもしれない。そんな中で死から逃れられるのだろうか。敵は一体誰なんだろう?娘?

私は歳を取っても自分のやりたいことや心ときめくことを手放したくない。そのために戦わなければならないなら、とことん戦いたい。

グラフィックノベルって考えさせられるものが多い気がしていて、個人的にはとても好きなジャンルです◎

第3位 帝国ホテル建築物語

著者 : 植松三十里
出版社 : ‎PHP研究所
発売日 : 2023年1月11日

 1923年に完成した帝国ホテル二代目本館、通称「ライト館」。“世界一美しいホテル”“東洋の宝石”として絶賛された名建築だが、完成までの道のりは、想像を絶するものだった――。二十世紀を代表する米国人建築家、フランク・ロイド・ライトによる飽くなきこだわり、現場との対立、難航する作業、襲い来る天災……。次々と困難が立ちはだかったが、男たちは諦めなかった。ライト館の建築に懸けた者たちの熱い闘いを描いた、著者渾身の長編小説!

出典 : PHP研究所

いつもクールでスタイリッシュ。どんな問題が起きても冷静で、難なく解決してしまう。頭がキレてスマートな存在。それが、私から見た帝国ホテルのイメージ。

洗練されたそのホテルに「苦労」の文字は似合わないし全く想像ができないですが、その裏では様々な困難が立ちはだかっていたよう。スタイリッシュな佇まいの影にたくさんの人の努力や情熱が隠れていたなんて、ギャップ萌えも良いところです。

人の情熱にめっぽう弱い私は、この本を読んだら帝国ホテルが好きで好きで堪らなくなるでしょう。

第2位 片をつける

著者 : 越智月子
出版社 : ‎ポプラ社
発売日 : 2023年1月4日

人生の最後に、向き合いたい思い出は何ですか。

隣人の終活を手伝うことになった阿紗。
自分にとって、本当に必要なものを見つけ出す「片付け」小説。

隣の部屋に住む老婆・八重を助けたことがきっかけで、彼女の部屋の片づけを手伝うことになった阿紗。過去に生活雑貨店で働いていた経験から得た掃除のテクニックを八重に教えながら、彼女の部屋の片づけを始める。
片づけるうちに明らかになる八重の過去。そして阿紗も、幼少期の荒れ果てた部屋の記憶が蘇ってくるーー。

自分に必要なもの、いらないもの、欲しかったもの、嫌だったもの。
思い出や物と向き合う中で、二人が選んだ道とはーー。

出典 : ポプラ社

私にとって終活はまだまだ遠い存在で考えたこともない。でも人間はいつ死ぬか分からないし、もしかしたら自分も明日死ぬかもしれない。死期が近づいた時、自分の手元に置いておきたい物とはなんだろう。

今はどうしても物欲が強くてたくさんの物を所有しているけど、きっと最後の時まで手元に置いておきたいと思える物は少ないのだと思う。

持ち物一つ一つに出会いがあり、そこには些細なことであっても必ず物語がある。いつかは必ず向き合わないといけない物たち。この物語ではどんな答えが見つかるのでしょうか。

第1位 私たちの金曜日

著者 : 有川ひろ、恩田陸、桐野夏生、田辺聖子、津村記久子、山本文緒、綿矢りさ
出版社 : ‎KADOKAWA
発売日 : 2023年1月24日

ただ普通に心地よく働きたいだけ。自分らしい働き方を探すアンソロジー。

ストレスから職場を転々とする会社員、小壜をロッカーに隠し持つミステリアスな同僚、上京した売れない地下アイドル、30歳の誕生日を迎えた小説家、育ち盛りの子供を抱える自衛官のパイロットなど……思い通りに仕事をすることが叶わないなかで働く様々な女性たちを描いた短編7作品を収録。
周りと比べたり、羨んだり、もう辞めてやると思ったり。それでもなぜ、私たちは働くのか。「働く」の今を知るためのアンソロジー。

出典 : KADOKAWA

こちらは働く女性にフォーカスを当てたアンソロジー。働くってなんなんでしょうね。私も時々考えることがあります。そもそも、人によって働くスタンスって全然違いますよね。

・仕事を頑張って成功したい人
・仕事よりもプライベートを重視したい人
・仕事もプライベートも充実させたい人
・ただお金を貰えれば良い人

どれが良くてどれが悪いとかではなく、多様な考え方がある現代では人によって正解が違います。自分の思い描く働き方がある中で、自分以外の要因によってそれが叶わないのはかなりのストレスを伴います。

この本の中にはきっと、自分の抱える複雑な心境とマッチするものがあるでしょう。悩んでいるのは自分だけじゃない。それを知ることで救われることがあります。

同時発売のこちらも注目!

僕たちの月曜日

著者 : 彩瀬まる、一穂ミチ、小山健、夏川草介、古市憲寿
出版社 : ‎KADOKAWA
発売日 : 2023年1月24日

別に出世なんてしたくない。自分らしい働き方を見つけるアンソロジー。

局のエースアナウンサー、研修中の医者の卵、冴えないテレビマン、子育てしながら新しい仕事を探す主夫、同僚とのささやかな会話を楽しむ編集者。仕事とプライベートの両立に悩むそれぞれの男性の働き方を描いた、マンガを含む短編5作品を収録。
バリバリ働いて出世を目指すか、自分の時間を大事にするか、本当にどちらかを選ぶことしかできないのだろうか。
今を時めく作家陣による、自分の「働き方」を探すためのアンソロジー。

出典 : KADOKAWA

こちらは働く男性にフォーカスを当てたアンソロジーです。金曜日に比べて月曜日にはマイナスイメージしか沸かないのは私だけでしょうか、笑

この2冊を通して働く自分と向き合いたい。


おわりに

1月の本をまとめてみると、なんだか仕事だったり生き方だったり、自分と向き合う時間を取りたくなる本が多かったように感じます。

新年という季節柄そういった本が多いのか、はたまた自分の心がそこに向いているのか。

本は自分の心を映す鏡なのかもしれないな、と思いました。その時々で必要な本が違うからこそ、その時々で選ぶ本も違う。

みなさんも今どんな本に自分が惹かれるのか観察してみてくださいね。

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