AIに駆逐されない営業力 実践!インサイトセールス
ちょうどSalesforceの仕事を始めたということもあったので読んでみることにした。
まずインサイトセールスって何なの?ってところから始まるが、これは言葉で説明するとズバリ、「顧客すら気づいていない顧客の課題」を見つけて顧客と合意していく営業のことを指す。
つまりはiPhoneのようなもので、客(人々)がこんなんあったらいいなという意見から生まれたものがiPhoneだったのではなく、アップルがiPhoneを世に出したときにはじめて人々は、「そうそう、こんなものが欲しかったんだ」という気づいていないニーズを探り当てたのがiPhoneだった。
こうしたiPhoneのようなものを見つけることを目指して営業をすることがインサイトセールスというわけなのだ。
それから営業というと結局は価格勝負的なイメージがあると思うが、そうではなく経営トップの理念に共感することが大事だということを説いている。
どういうことかというと、あるエリアに自販機を一定数以上設置するという営業ケースが一例で紹介されていたのだが、一気に数百台を設置することを考えた時に一件一件ちまちまと交渉していっても埒があかないので、そのエリアにチェーン展開しているドラッグストアに目を付けて営業をかけた。
だが、なかなか交渉しても思うように契約が取れない。
そこで方法を変えて、そのドラッグストアの社長のことを徹底的に調べてみると、自身の経験から「身体的弱者の味方でありたい」という想いを持ってドラッグストアを始めたという経緯を知り、自販機の売り上げの一部を盲導犬協会に寄付する形を取って、その具体的な寄付金額をお客様にお知らせするという提案をしたところ、見事思うような成果に結びついたという話だった。
そう、社長の理念に共感し、それを具現化できるような提案に変えたことで成果に結びついたわけだ。
こうすると価格勝負にはならず、自分の考えや理念に共感してくれる同志とビジネスを展開したいと思うのは自然な流れなので、営業成果に結びつけられるというのがインサイトセールスの考え方なのだ。
とにかく単に価格で勝負しない、単に訪問回数だけで勝負しない、戦略として目的を達成するためには何がキーで、どう行動しなければならないかをしっかり考えてから実行するということを徹底するわけだ。
しかし、これも言われれば「ああ、確かにそうだ」と思うのだが、実際問題、自分の仕事に当てはめてみるとそうそううまくいくものではない。
結局はこういった知識を得て、実践して修正してさらに実践することが大事なのだ。
もし、今の営業スタイルに限界を感じていたるようなら何かのヒントにはなると思うので、ぜひ読んでいただきたい一冊だ。
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