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収入も時間も増えたら楽になる?──親方のやさしい教え

はじめに

日々仕事をしながら、「もっと稼げたら楽になる」「時間が増えたら余裕ができる」と思うことはありませんか?実は、収入や時間が増えたとしても、使い方次第で状況は変わらないことがあります。

今回は大工の親方と若手職人の会話を通して、お金と時間をどう管理すればいいのかを考えてみましょう。


若手の悩みと親方の疑問

A(若手):
親方、ちょっと相談してもいいですか?

親方:
おう、どうした?

A:
正直、毎月のお金がギリギリなんですよ。もっと稼げたら楽になると思うんですけど、今のままじゃしんどいです。

親方:
ほう。それで、仮にあと月10万円稼ぎが増えたらどうなる?

A:
そりゃあもちろん楽になりますよ!道具も買えるし、美味い飯も食えるし…。

親方:
まあ、そう思うよな。でもな、たぶんお前、同じようにギリギリになるぞ。

A:
えっ?なんでですか?お金が増えるのに変わらないなんて、ちょっと納得いかないです。


親方の教え:「収入が増えても変わらない理由」

親方:
これがな、「ライフスタイル・インフレーション」って現象があるんだよ。

A:
…ライフスタイル…何ですか?

親方:
あー、なんて言うかな。収入が増えた分、生活も贅沢になっちまうってことさ。

A:
うーん…いまいちピンとこないです。

親方:
そうだよな、ちょっと難しく言いすぎたか。例えばだな、今の家賃が7万円だとするだろ?収入が増えたら「もっと広い部屋に引っ越そう」とか思わないか?

A:
ああ、それはありそうです。

親方:
だろ?それに、普段ならためらうような高い道具を買ったり、外食が増えたりする。そうやって、稼ぎが増えた分だけ使っちまうんだ。結果、手元には残らない。


親方のやさしい補足:ハウスマネー効果の説明

A:
でも、それって計画を立てれば防げるんじゃないですか?僕なら大丈夫な気がしますけど…。

親方:
お前はそう思うよな。俺も昔はそう思ってた。でもな、「ハウスマネー効果」ってやつがあるんだ。これがクセモノでな。

A:
なんですか、それ?

親方:
よし、簡単に話すな。たとえばボーナスをもらったとき、「臨時収入だから」と気が大きくなって、普段買わないようなものを買ったこと、あるだろ?

A:
あります…。それで気づいたらほとんど残ってないことも。

親方:
それがハウスマネー効果だ。「余裕ができた」と感じると、つい大胆に使いすぎちまう。収入が増えたときも同じことが起きるんだよ。


親方の気づき:若手が少し混乱している

A:
なるほど…。けど、収入が増えたら少しぐらい気が緩むのは普通ですよね。それが悪いとも思えなくて…。

親方:
(あ、少し話が難しかったか…。ここはもっと分かりやすく言ってやるか)

親方:
よし、こう考えてみろ。お前、川に水が増えたらどうなると思う?

A:
えっ…川ですか?水が増えたら流れが早くなるとかですか?

親方:
そうだ。そして、溢れやすくもなるだろ?収入も同じで、増えた分をうまくせき止めないと、気づかないうちに全部流れちまうんだよ。

A:
ああ、そういうことか!じゃあ、せき止めるにはどうしたらいいんですか?


親方のアドバイス:収入と時間を管理する方法

親方:
ポイントはな、増えた分を最初から「どこに流すか」を決めることだ。

  1. 先に貯金する

    • 増えた収入の半分は貯金に回す。残りで道具を買うとか、好きに使う。

  2. 固定費を増やさない

    • 収入が増えたからって、家賃や毎月の支出を安易に上げない。

  3. 計画的に使う

    • 時間もお金も「何に使うか」を決めてから手を付ける。

親方:
時間も同じだぞ。休みが増えたら、半分はちゃんと休むために使うんだ。そうしないと余裕は生まれない。

A:
なるほど…なんだかやれそうな気がしてきました!


結論:未来の自分を豊かにするために

A:
親方、ありがとうございます!まずは今の収入と時間の使い方を見直してみます!

親方:
それでいい。お金も時間も「自由を作る道具」だ。それを浪費しないで、未来の自分に投資するつもりで使うんだな。そうすれば、きっと後で感謝する日が来るさ。


おわりに

収入や時間が増えたとき、その使い方を考えていますか?
次のボーナスや休日を「未来の自分を豊かにする選択」に変えてみましょう!

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