見出し画像

わが家では、こどもに『iPadチケット』を発行しています

昔から、オリジナルゲームを考案したり、仕組みをつくるのが好きな者です。

わが家は、iPadやゲーム機をこどもに与えることにポジティブです。理由は「最新のデバイスに抵抗なく触れれるのは社会に出てから有利だと思う」「今我慢して、20代くらいになってから爆発したようにハマって欲しくない(我々夫婦がそんな経験をしているので、遺伝的にありうる)」「家事する時に楽」という感じです。こどもにはデバイスを与えないほうがいいという主張の文章も山ほど読みましたが、一旦この方針を貫いてます。

ただ一点後悔しているのは、こどもの視力が4歳ごろに悪くなってしまい、メガネを買ったこと。デバイスを使わせるにしても、「使い方」にはかなり慎重にならないといけないと痛感しました。

この記事では、メガネを買った息子が3歳の頃から、4年間に渡ってブラッシュアップを続けているわが家のiPad(とSwitch)のルールを紹介してみたいと思います。
同じような悩みを持っている親御さんは数多くいらっしゃると思うので、そういう方々に共感してほしいです。また、楽しい仕組みのつくり方としても受け取ってくれたら幸いです。


あいぱっどけんの発行


わが家では『あいぱっどけん』というチケットを印刷して30枚くらいリビングに置いています。「なにかをするとチケットがもらえる」「そのチケットを使うと、20分間iPadかSwitchがプレイできる(※)」というルールです。

あいぱっどけんのデザイン

(デザインは「30ふん」と書いてありますが、今は20分を区切りにしています。)

なにかをすれば、その都度両親からチケットを渡します。息子は、なにかに取り組んで休日に向けてチケットを貯めることもできるし、「iPad→なにか→iPad→なにか」をくり返すこともできます。
今のルールでは、1日に8枚(計2時間40分)まで使うことができます。


チケットがもらえること

現行のチケットがもらえること

この内容については、A4紙2枚分の表が用意してあり、壁に貼ってあります。ジャンルとしては「両親が重んじてほしいこと」「今の息子にチャレンジしてほしいこと」「お手伝い」をするとチケットを獲得できます。

両親が重んじてほしいこと…
「おはようございますをしたら、1枚」
「がっこうのことを3つほうこくしたら、1枚」など
今の息子にチャレンジしてほしいこと…
「じてんしゃのれんしゅうをしたら、1枚」
「ぜんしゅるいのおかずをたべたら、1枚」など
お手伝い…
「おふろをあらったら、1枚」
「[娘]ちゃんといっしょに30ふんあそんでくれたら、1枚」など

特に「両親が重んじてほしいこと」は、達成は簡単な割に価値が高めに設定しています。報酬をくれなければ動かない人間になってほしい訳ではないので、バランス調整は難しいです。

この内容は、半年に1度程度、夫婦と息子の3人で見直しがなされ「これは今の息子には簡単すぎるね」「今、頑張りたいことはある?」などと対話しながら決めていきます。さらに、3歳になる妹もそろそろルールが理解できそうなので、息子と一緒に妹のチケットルールも考案したいと考えています。


やってみて感じる効果


引き出しのなかのあいぱっどけん

1. こどもの行動にゲーム性が加わる

これも一種のゲーミフィケーションかなと思っています。「なにかをするとなにかを得る」ことが見える化でき、お手伝いに必要性が生まれて、楽しむ時間の価値を考えることができるようになりました。

息子がルールが飲み込めてからは、明確な理由ができて、素直にゲームの中断ができるようになりました。


2. 損得を計るの練習になる

報酬がお金でないもの(自由すぎないもの)なことも、とても良いと思っています。お金を挟まず、価値と価値を測ることができるようになってくれるのは、頼もしいです。iPadをしたい時の、自分なりに行動を設計しやすくなることも、将来に繋がるんじゃないかなと信じています。

「これで1枚もらえるんだから、これしたら2枚もらえる?」と交渉してくることも増えました。これも嬉しい事象です。交渉、譲歩、等価交換などなど、ちょっとあざとくも感じますが、これからの社会の必須スキルを身につけているようにも見えます。

「提案の前に終わらせてみると、交渉がうまくいきやすくなる」こと、つもりサプライズ的なことも最近学んだようです。先回りしてお手伝いするのは、自発的に考えることに繋がります。


3. 親が大切にしていることを伝えられる

このチケットは、親の褒めを見える化してくれます。
息子と話していて「その行動には価値がある」と思った場合は、ルール表になくてもガンガンチケットを渡しています。例えば、「運動会で3位だったけど、めっちゃ頑張って走ってたね、チケット10枚」という具合です。ぼくの中のミソは、「『頑張って走ったら、チケット10枚』ではない」ことです。

感動したことを言葉にも表して、行動にも表す、そしてそれがギリいやらしくない(お金じゃない)ことが、個人的に気に入っています。息子にとっては、1日に使えるチケットに限度があるので、チケット10枚はとても嬉しいことではありません。ただ、なんらかの親が感動をしたことは曖昧な数値として伝えられるのです。


さいごに


ちなみにルールの施工はめちゃくちゃ適当です。ガチガチでないほうがいいと思っていますし、なんなら理不尽なくらいでちょうどいいと思っています。

チケットの良い部分に感動してくれた方がいましたら、Google Driveにアップしてみましたので、よかったら使ってみてください。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集