夫とうつ②
うつは、いつ誰が発症してもおかしくないと聞きます。
夫がうつ病になったのにも様々な要素が絡んでいたのだと思います。
夫は、真面目で慎重で心配性。
そして、いわゆる複雑な家庭環境で育った。こどもの頃、大人になって結婚したり家族を作ったりする未来が描けなかったと。自分はそのころもうこの世にいないんじゃないかと思っていたと。
結婚して一緒に暮らすようになってわかってきた、彼の自己肯定感の低さ、そして自己否定の大きさ。
私からすると、ほんのちょっとの失敗じゃん?ってことでも、ものすごーく落ち込むし、自己否定の大嵐が吹き荒れる。びっくりするくらいに。
私は真逆の性格なので、なんでこんなことでここまで落ち込むの?死ぬわけでもないのに、と思ってしまう。あ、いまでもです(慣れましたけど)
という私自身も、どちらかというと複雑な家庭環境で育ったので、だからこそ、彼の気持ちを理解出来るだなんて、そんな考えは傲慢だと思うようになりました。
それぞれが持つ育った背景、心の奥にある悲しみや苦しみ、それは自分しか癒せないし、それは自分の人生を生きていくのに必要な過程なのだと。
もちろん結婚当初は、パートナーであるお互いがこの世の中で一番わかりあえる存在になれたらいいなって気持ちがあった。
お互いの心の荷物をちょっとずつ持ち合って軽くなれたらいいなと。あぁ、可愛かった20代の私よ。
私と結婚して、娘を授かって、家族をもった。こどもの頃に描けなかった未来、もう自分はいないんじゃないかと思っていた未来。
娘や私という家族が、彼をこの世に繋ぐ命綱みたいなものになれたんじゃないかと思っていたのです、あの頃の私は。
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