ニュースでよく聞く“為替介入”って何? 初心者向けガイド
最近の経済ニュースでは「為替介入」という言葉をよく耳にしますが、その意味や影響について詳しく知る機会は少ないかもしれません。
私自身、ニュースでよく聞くこの「為替介入」という言葉がわからなくて、いまいち昨今のニュースが理解できない部分があったので、自分なりに調べて、その知識をここに記録しておきたいと思います。
簡単ではありますが、為替介入についてまとめ、もし私のようにそもそも為替介入自体よくわからないと言った人の役に立てればと思っております。
為替介入とは?
為替介入は、国が直接または間接的に外国為替市場に介入して、国の通貨価値を調整する政策です。
主に通貨の価値が急激に上昇または下降した際に、その変動を抑えるために行われます。
上記の説明だけでは抽象的すぎて、よくわからないと思うので、具体的に現在の日本の経済状況と照らし合わせながら、具体的に見ていきましょう。
昨今の日本の経済状況と為替介入の関係
昨今の日本の経済状況は円安が急速に進んでいるということをよくニュースで耳にするかと思いますが、円安が進むとなぜ政府はこのような介入を行うのでしょうか?
また、具体的にどうやって為替介入を行なっているのでしょうか。
その答えはシンプルで円安により、円の価値が下がってしまっているので、自分たちで円を買って、円の価値を高めてしまおうというのが為替介入になります。
基本的に物の価値というものは欲しがる人、つまり需要が多くなれば、その価値は上昇します。
今、円安が進んでいるということは、円の価値が下落しており、それはつまり、円を欲しがる人がいない、円の人気がない状態だと言えます。
そんな時に政府は、自分たちで円を欲しがれば、円の需要は増えて、最終的に円の価値も上昇します。
よって円を自分たちで買い、為替介入を行うということです。
例えば、自分で何か商品を100円で売った時に、誰も欲しがらなければ、その商品の値段は90円、80円とどんどん下落していきますが、自分で自分の商品を110円とかで欲しがれば、価値としては上昇するといったニュアンスです。
いわゆる自作自演に近い形ですね。
円安というのは日本の経済にも大きく影響しますから、このように為替介入を行うことで、円の価値をコントロールする必要があるということになります。
為替介入のメリット・デメリット
為替介入のメリット
為替介入のメリットといえば、やはり短期的には通貨の価値をコントロールできることになります。
これは市場の安定や輸出企業の支援に繋がります。
為替介入のデメリット
ただ、為替介入は一般的には根本的な経済回復には繋がりません。
先ほども説明した通り、一時的に自作自演行為を行う様なものなので、いっときは円の価値が上がっても、しばらくすると価値は下がる方向に進むことになります。
そのため、経済そのものの流れを上り調子にしない限り、一時的な時間稼ぎにしかならないというのが、一般的です。
日本の経済状況が良くなり、「日本円も悪くないじゃん」と世界中で信頼を取り戻し、円の人気も高めることをしていかないと、円安は進む一方です。
まとめ
今回は、昨今のニュースで「為替介入」という言葉をよく聞きますが、いまいち自分もこの言葉が何を示しているのか分からなかったため、こちらで簡単にまとめさせていただきました。
為替介入まとめ
為替介入とは、通貨の価値が変動した際に、その通貨価値の変動を抑えるために政府が実施するもの
一時的に通過価値をコントロールできるが、経済そのものをよくしない限り、一時的な時間稼ぎにしかならないことが一般的
もちろん専門家の方々に比べたら、表面的な知識かもしれませんが、ニュースを理解する上では、このレベルが理解できれば十分かと思いますので、この記事が為替介入の基本を理解する一助となれば幸いです。