無駄な仕事のストレスにサヨナラしませんか。ベストセラーに学ぶハイクラスな教養の身につけ方
●ベストセラーに学ぶ教養とは
経営コンサルタントであり、作家でもある、山口 周さんは、ご自身の著作「劣化するオッサン社会の処方箋(光文社新書)」の中で「教養」について、下記のように記載されている。
「環境がどんどん変化するなかで発生する未曾有の問題に対して、より根元的な人間性や道徳といった立脚点に根ざして、その人らしい正しい判断をしていくには、なによりも『教養』が必要になります。」
私は、とても納得できた。
何かあった時「自分自身で、善悪を判断できる基準」を持つということを言われていると、受け止めた。
●「仕事をしない人の分、仕事のしわ寄せをしたくない方」に贈ります。
仕事が楽しくない理由を検索してみると、仕事の内容(やりがい)、待遇、人間関係があげられる。
また「真面目な人が損をする会社」と検索すると、結果が山のように出てくる。
職場には、露骨に、仕事をしない人が、必ずいる。
組織は、一部の真面目な人によって支えられる。
それを「パレートの法則」「働きアリの法則」というらしいが、「仕事をしない人の分、しわ寄せ」。これは大きなストレスを感じる一つになる。
チームワークが必要だから、納期が迫っている時は、仕方がない。
とにかく仕事を終えるように努力する。
また、リーダーであれば、悩むかもしれない。
(実際は、仕事をしないことが、まかり通る雰囲気を作ってしまったことが、問題であるのだが…)
でも、こういったことが恒常的に発生し、かつメンバーの立場であれば、
「仕事をしない人とは、関わらない。距離を取る。」
「お願いされても仕事を断る」
などの対応が必要であると思う。
しかしながら、それが以外と難しい。そのためにどうしたら良いか、拙い経験ではあるが、ご紹介できたらと思う。
●自分に自信を持つ
結論からお伝えすると、そのためには、自分に自信を持てるかどうか。が一つのポイントになる。
では、自信を持つためにはどうしたら良いか?
そのためには、この仕事は、手伝うべきかどうか。この人は、距離を取った方が良いかどうか?
こういったことを、判断できる基準を自身で持つことだと思う。
この基準が、冒頭で紹介した「教養」であると、山口 周さんは、おっしゃられている。
教養があり、確かな基準をもち、自信をもって、感情的にではなく、冷静に仕事をお断りできれば、
「周りに悪く思われてしまうのでは?」との人からの印象が、気になることも、少なくなるように思う。
不思議なもので、判断に自信がある時は、堂々としている。
「面倒くさい仕事は、あの人に任せてしまえば良い」というようなことがなくなり、本来の仕事に時間を使うことが出来るようになる。
では、教養は、どのように身に付ければよいか?
これは「自ら成長し続ける」ことではないかと、私は考えている。
●読書のすすめ(ヒルティに学ぶ)
「よい本を厳選して毎日継続して読めば、その国で一流の教養人になれる。」
「スイスのカール・ヒルティ」の名言より
実は、山口さんも、「劣化するオッサン社会の処方箋」の中で、読書のことにふれられている中で、ヒルティの言葉を引用されていたが、その言葉とは、異なる言葉を、私もご紹介させていただいた。
「自ら成長し続ける」ために、私が実践していることは「読書」。
ただし、よい本を厳選して との、ヒルティの言葉のとおり、
「楽して儲かる・稼げます」というような内容の書籍は、無意味で、かえってマイナスになる。
森本 達雄先生のガンジーの書籍。インドの名門大学の先生をはじめとした、タゴールの書籍。キング牧師の書籍。ゴルバチョフ大統領。周恩来総理など、世界の偉人を学んだ。
また、
「地道な努力の積み重ねで、栄光を勝ち取った」というようなスポーツ関連の書籍を、好んで読んだ。
例えば、プロ野球界のスーパースターである、
長嶋茂雄さん、王貞治さん、野村克也さん、松井秀喜さんなど、皆、すさまじい努力を重ねられている。
王さんは、800号ホームランを記録された後も、以前と全く変わらない心で、練習に取り組まれていたという。
プロ野球に限らず、オリンピックに出場されるような一流のアスリートは、何度も引退を考えなければいけないような危機を、乗り越えられている。
楽をして、一流であり続ける。そんなことは、あり得ないことを、学んだ。
●苦難があるから、人は強くなる。ヒルティの名言に学ぶ
ここで、さらに三つ、ヒルティの言葉をご紹介する。
「これまでに激しい苦悩も味わわず。自我の大きな劣敗を経験しなかった、いわゆる打ち砕かれたことのない人間は何の役にも立たない。」
「苦難はたいてい未来の幸福を意味し、それを準備してくれるものである。」
「挫折したことのない人は役に立たない。」
苦難があるから、人は強くなる。
これらの言葉は、人生の真実を教えてくれていると思う。
また、山口さんも「人間性や道徳といった立脚点に根ざして、その人らしい正しい判断」と仰られている。
私は、こういった言葉を実感し、身につけたいと思い、本を選んでいる。
そういった書籍との出会いの中で、少しずつ人物観が養われ、一つ一つの物事に対する、自身の判断基準がだんだんと出来てくるように思う。
読んではいけないということではないが、ハウツー本ではない。
しかしながら、教養は、一朝一夕で身につくものではない。
また、自分に都合のよい基準による判断に陥りかねない危険があるように思う。
●先輩・信頼できる友だちへの相談
そのため、私が、もう一つ、大切に実践していることは、信頼できる人に相談することである。
人からの信頼を集めるような方は、苦難を乗り越えられている。
だから人の心に敏感。痛みがわかる。優しい。言葉に力がある。
現時点での最高の答えを、真剣に一緒に考えてくれる。
そんな人生の先輩や信頼できる友人に、自分なりに得た知見、経験。また、現在、職場で起こっている問題などを、直接、聞いていただき、アドバイスをお願いしている。
そうすることで、自身の考えへの確信を深めたり、修正を行ったりしている。
そういう積み重ねのなかで、少しずつ自信を持てるようになっているように思う。
●仕事をしない人は感謝できない人
少し補足になるが、
仕事をしない人というのは、仕事を手伝ったとしても、感謝がない。
これは、私の限られた経験からも言える。
例えば、不調のため、中座して、
「ご迷惑をおかけいたしました。ありがとうございました。」と、
発言しながら、次の日も、仕事をしない。ということは、身近にあった。
これは、共感される方も、いらっしゃるのではないか。
また、こういう方は、一度、助けると、エスカレートしていく傾向がある。
気を付けた方が良い。
「継続は力なり」
一流の方で、読者の習慣がない方って、いらっしゃるのだろうか。
これからも、本を読んで、人に会い、一流の教養を身につけるべく、成長し続けていく。
そして、誠意には誠意で応えながら、
いざとなると言いづらいかもしれないが、
「仕事をしない人からの仕事の依頼」は、思い切って、冷静にお断りする。
●最後に
「劣化するオッサン社会の処方箋」で、山口さんは、このようなことも記載されている。
「二流の人間は自分が本当は二流であり、誰が一流なのかを知っています。」
「少数の二流の人間は、多数の三流の人間からの賞賛を浴びながら、実際のところは誰が本当の一流なのかを知っているので、地位が上がれば上がるほどに自分のメッキが剥がれ、誰が本当の一流なのかが露呈することを恐れるようになります。したがって、二流の人間が社会的な権力を手に入れると、周辺にいる一流の人間を抹殺しようとします」
「二流の上司は、一流の部下を、登用するのではなく、保身のために、抑えこむ」ということか。
これは、上司に相談する前に、一度、先輩や友だちに相談することを教えてくれているようにも、読み取れる。
正義感が強い。心ある人との友情・交流を育てることが出来る。
これは、(ここまでお読みくださった)貴方(貴女)が、一流の人であることを示しているように思う。
また、おかしな人間がいれば、組織はダメになっていく。一流の上司であれば、誰に言われるでもなく、上にいる人間の責任として、早めに対策を講じるとも考えられる。
ゆえに、状況に気が付けない、二流の上司に、相談すると、かえって事態が深刻になる危険があるように思うので、ご紹介させていただいた。
媚びないことが、心ある人とつながる。
自分がスッキリしていることが一番大切。
そのように私は思っている。