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【特別授業】図書館司書講座2024
武蔵野大学文学部(日本文学文化学科)では、3年生から図書館司書課程の授業を履修し、司書の資格を取ることができますが、1年生の学科必修科目「入門ゼミ」でも毎年「図書館司書講座」という特別授業を実施しています。今年の図書館司書講座は、西東京市図書館にてお勤めの村瀬文香さんをお招きし、11月27日(水)の1限に実施しました。
図書館ってどんなところ? 司書って何するの? 司書になるには何をすればいいの? 今回も日文SAの先輩たちに取材をしてもらいました!
✿今回は、日文1年生の特別授業に参加し、図書館司書の方のお話を聞いてきました✿
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講師は西東京市図書館で司書をしている〈村瀬文香さん〉。
大学時代の勉強や司書資格取得の際など、多くの場面で図書館を活用されていたそうです。資料の中にある「時間があってもお金がない時期に、学ぼうとする私を助けてくれたのが図書館」という言葉に深く共感しました。
この記事では
・図書館のサービス内容
・司書の仕事
・図書館に関する書籍
について、印象深かったことを中心に紹介していきます!
【図書館のサービス内容】
図書館は、生まれたばかりの赤ちゃんから高齢者まで、言語・身体的および精神的ハードルに関わらず利用できる施設です。幅広く対応できるよう、さまざまな分野の本を所蔵しています。また、通常の活字による読書が困難な方や来館が困難な方に向けたサービスも充実しているそうです。西東京市図書館のサイトでは、これらのハンディキャップサービスについてさらに詳しく知ることができます。
https://www.library.city.nishitokyo.lg.jp/menucontents?3&pid=123
地域に根差す「公共図書館」は、誰にとっても身近な存在だと思います。筆者は幼稚園生のとき、図書館の紙芝居が大好きでした。読み聞かせ会はもちろん、借りてきて家で見ることもありました。大学生になった今でも趣味の読書の本を探しに行きますし、何より大学の課題や研究のために図書館を利用することが非常に多いのです。図書館の利用カード作成は登録資格が定められていますが、立ち寄って館内で本を読むことは誰でも自由にできます。季節の展示や特集を眺めるだけでも楽しむことができる図書館、皆さんもぜひ訪れてみてください♪
【司書の仕事】
司書の仕事は、カウンター業務や書架の整理、イベント企画など多くのものがありますが、講師の村瀬さんはそれらを「図書館と地域の皆さんをつなぐための仕事」と表現されていました。来館した人との関わりだけでなく、地元の中高生が作成した広報誌を図書館で配布していることなど、さまざまな繋がりを知ることができました。
また、学生からの質問では資料の収集・整理・保存に関するものが特に多かったそうです。新しく資料を購入する際は、利用者のニーズに合っているか、内容が似ている資料(類書)[s2] はどのくらい所蔵されているか、その書籍の影響力はどのようなものかなど、多くの情報をもとに「理由を持って」判断しているそうです。所蔵されている本には一冊一冊想いが込められているのですね。
【図書館に関する書籍】
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授業の中では図書館や本に関する興味深い書籍も紹介されていました。
・埜納タオ『夜明けの図書館(13)』講談社,2024年
・ずいの/系山冏『税金で買った本(7)』双葉社,2021年
上記二つは漫画本です。イラストも素敵で面白そうです!
・小林昌樹『調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス』皓星社,2022年
・小林昌樹『もっと調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス2』皓星社,2024年
・中崎倫子『大学図書館司書が教えるAI時代の調べ方の教科書』中央経済社,2024年
・三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』集英社,2024年
上記の五冊は武蔵野大学図書館にも所蔵されています!ぜひ借りて読んでみてください♪
【最後に】
村瀬さんの特別授業は、図書館司書を目指す学生だけでなく、全員にとって学びになる内容が盛りだくさんでした。初めて知ることも多く、聞きながら図書館に行きたくなった学生も多いと思います。訪れた際には、司書の方々に敬意と感謝の気持ちを持って図書館を利用しましょう。さらにその気持ちを直接伝えることで、お互い心地よく図書館ライフを過ごせるのではないでしょうか。改めて、特別講師の村瀬さん、ありがとうございました。
SA 垣花(3年)・笹野(2年)