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残されたもの Good Bones.

今更ながらだが、noteを始めたのは理由がある。
ある人のnoteに、足跡を残すためだ。

アカウントが無くても読むことはできた。
で、読んでみて、コレはマズい、と思った。
何がマズいって、不特定多数の1人になることが、だ。
要するに、私という1人の人間が、あなたを応援してるよ、ということを伝えたかったのだ。

せっかくアカウントつくるなら、とゆーことで、単なる成り行きで書いている。
で、せっかく書くなら、しっかり残そうと思う。

私の妹は、20代で他界した。
連絡が取れないと、母親から伝えられた父親が第一発見者だった。
死後2週間は経っていたらしい。
警察も介入した。真実は分からないが、自殺と認定された。
そのとき、私は海外にいた。
最後に会ったのがいつかも、未だに思い出せずにいる。

スペインに行きたいと言っていた妹。貯金は500万を超えていた。旅立つには、十分な金額だ。

吉田松陰は、人生には春夏秋冬があると説き、自分を籾殻か、栗の実か、と残せる教えを最後まで貫いた。

本当に、あったんだろうか。
彼女の春夏秋冬は、いったい何だったんだろう。
芽吹く春も、眩しい夏も、実る秋も、あったんだろうか。
耐えられない冬の寒さを、超えるには辛すぎるだろう。

そして、生きろ、と生を願う。

私が犯した過ちは、2つある。
1つは、最後の妹からのメールに、who are you? と返したこと。
2つは、妹の葬式としかいいようのない、その日にオーストラリアにいたこと。

あれから、親をどれだけ責めただろう。
一番苦しかった人を、どれだけ憎んだだろう。

妹は、どんな人間だったんだろう。
そんな事さえ思い出せない私は、姉でさえ、ない。
全部受け入れて、今向かい合った自分は、優しく穏やかだった。そうか、彼女は、これを残していったのか。

Life is short, though I keep this from my children.
Life is short, and I’ve shortened mine
in a thousand delicious, ill-advised ways,
a thousand deliciously ill-advised ways
I’ll keep from my children. The world is at least
fifty percent terrible, and that’s a conservative
estimate, though I keep this from my children.
For every bird there is a stone thrown at a bird.
For every loved child, a child broken, bagged,
sunk in a lake. Life is short and the world
is at least half terrible, and for every kind
stranger, there is one who would break you,
though I keep this from my children. I am trying
to sell them the world. Any decent realtor,
walking you through a real shithole, chirps on
about good bones: This place could be beautiful,
right? You could make this place beautiful.

Maggie Smith

息子が悲しそうな顔をしたとき、私はこの詩を伝える。
マギースミスの”Good Bones”、全文は長いので最後の一節だけ、書きます。

“人生は短く、世界の半分は最悪
親切な人とおなじだけ、ひどい人がいる
でも、私は子供に言う
世界は、いいところだと
ボロ家を、案内する不動産業者が、明るく言うみたいに
いいところでしょ?
もっと、よくできる”

最後の一節”Good Bones”

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