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安定志向の大手会社員が、多角経営するに至った理由

こんにちは!小野です。

現在、業種の異なる複数の事業を経営し、多角経営を行っています。
変化の流れが速い中で、収益の柱が複数あることはリスク分散にも繋がりますし、事業間での相乗効果にも繋げています。
新しい事業を作ったり、事業を通じて価値を提供し続けていくためには経営する力は必須です。
何の事業をするのかということや興味関心がある事業を作ることは、「事業」の枠組みの話であり、私が学んできたのは「経営」側のことが多いです。
経営の基礎を学び習得してきたことが、結果的に多くの事業を運営し、新たな事業を生み出すことに繋がっているのが事実です。

今回は、その中で5つのポイントをお話します。

①お金の扱い方を学ぶこと
②人間関係の作り方を学ぶこと
③生存率を上げる経営手法を習得すること
④コミュニティファーストの経営戦略を習得したこと
⑤実践力と継続力を培ったこと

1、お金の扱い方を学ぶこと


まず、事業を長く繫栄させるポイントは、「お金」と「人間関係」です。
倒産した企業の原因を学んでいくと、ほぼこの2点に集約されます。
ですから、先にこの2点に取り組んでおけば、事業が繁栄しやすくなるわけです。

とはいえ、私は両親が公務員で、自身も普通科の高校に進み理系の大学に進学し、大手企業に勤めるというキャリアだったため、経営者の視点でお金について考えたことも学んだこともありませんでした。
社会人2年目に入り、引かれる税金の多さに驚愕したことは今でも覚えています(笑)

バイトや会社員の経験を積んで時給で働くことになれている私は、お金はもらうものという頭の構造をしています。
当時、まだものになるかどうかもわからない新社会人の私に、会社は給与の2倍近いコストをかけています。
経営する側は、そういった人件費や諸々のコストを先払いすることによって、結果を生み出します。
端的に言えば、もらう側と与える側、その点だけ見ても180度お金に関する考え方は違うわけです。

先行投資を行い後から回収する、売上を上げる、経費を抑えて利益を確保する、そういったキャッシュフロー管理も基礎から習得することが大事です。
知識だけでなく、実践を通じて失敗を伴いながら経験することポイントです。
また、お金はメンタルとも密接に連動するため、メンタル管理やスケジュール管理など、総合的な自己管理能力を高めることもできました。

2、人間関係の作り方を学ぶこと


人間関係を新たに作り育むという構築能力は、仕事や人生において重要な部分ですが、その分習得に時間もかかりますし努力が必要です。
私自身もまだまだ修行中の身です。

IT業界では近年のAI技術の躍進によって、これまでよりも一層ヒューマンスキルの重要性が注目されています。
人間関係の構築には、以下のようなヒューマンスキルの習得が必要です。

傾聴力
理解に努める力
自己開示能力
プレゼンテーション能力
理屈も感情も押さえる力
リーダーシップ
新規開拓能力

会社員としても、フリーランスとして、経営者としても大事な能力ばかりです。プライベートの友人関係や家族関係でも活かされることですね。
こういった普遍的な能力を身につけてきたので、業種が違う事業でも柔軟に対応し、成果を上げることができています。

3、生存率を上げる経営手法を習得すること


私は経営者家系の生まれではないため、元々経営の土台というものがありませんでした。
ゼロから起業する上でまず大事だったことが、「勝つ」より先に「負けない」経営手法を習得することでした。
負けないというとネガティブな響きかもしれませんが、創業後に経営を継続することが難しいのです。

国税庁の数字によると、会社の存続率は、設立して3年で65%、10年で6.3%、20年で0.39%、30年経つと0.025%といわれています。
つまり、創業からわずか10年の間に9割以上の会社が廃業するということです。

こうした背景を踏まえても、まず会社員を続けながらコミュニティマーケティングやファンマーケティングを習得することが大事な一歩目でした。
仲間作り、ファン作り、販路作り、資金作りなど、起業後に壁になりやすい点を先に押さえる合理的な手法です。

4、コミュニティファーストの経営戦略を習得したこと


創業してからの生存率を上げる手法として、コミュニティマーケティングやファンマーケティングを挙げました。
こういった手法を選択している企業の多くは、プロダクトファーストでコミュニティを形成します。世に出したいプロダクト(製品やサービス)を中心にコミュニティを作る形です。ただ、製品やサービスの寿命は年々短くなっているのが現状です。アメリカのテックジャイアントでさえ数年でGAFAからGOMAへと移り変わっています。

GAFA(Google/Apple/現Meta/Amazon)
GOMA(Google/OpenAI/Microsoft/Anthropic)

逆に、コミュニティは人がいる限り寿命が長く続いていきます。特定の製品やサービスで色が付いたコミュニティを作るのではなく、作ったコミュニティに親和性がある品やサービスを生み出していくというアプローチです。この手法によって生存率をさらに上げ、中長期的に繫栄する事業の基盤を作れるわけです。

コミュニティマーケティングやファンマーケティングを、大手企業が採用することは常識になっています。しかし、この手法を実績が無い個人が行う際には、社会的な信用がまだ低いため、誤解や偏見を打ち破り実績と信用を勝ち得る必要があります。例えば、大手企業が人を募ると「採用」ですが、実績が無い個人が人を募ると「勧誘」と言われることもあります。

すでに常識となっている分野や領域はレッドオーシャンのため、資金面やリソース面で参入障壁が高いです。まだ常識となっていない未常識や非常識な領域は、参入障壁は下がりますが、誤解や偏見や不条理と戦う必要があります。
何事もトレードオフなのです。
準備期間を短縮し未常識な領域にチャレンジすることは、たくさんの経験を積み自分を鍛える点で私には適していました。

5、実践力と継続力を培ったこと


起業する際によくあるのは、やってみたい気持ちや興味はあるけど、挑戦する人が少ないということです。実業家の堀江貴文さんも、「経営で成功した人が10000人いたら、やる人が100人で、成功するまでやる人が1人。だから成功が難しいと言われている」とおっしゃっていました。

「目標を掲げた人が諦めるまでに挑戦した回数平均挑戦回数」は何回か知っていますか?

答えは、0.8回です。
これは『思考は現実化する』の著者ナポレオン・ヒルが3万人を対象にして行った実験結果です。0.8回ということは、ほとんどの人は1回も挑戦しないでやめてしまうということです。「やってみたい気持ちはあるんだけど、どうせできないし、やらなかったら挫折もしないからね」といって挑戦しません。

起業する際のハードルは、資金作り、仲間作り、失敗への恐怖、自信の無さなどがあります。コミュニティマーケティングやファンマーケティングを選択することで、そういったハードルを下げ、まず一歩が踏み出せます。ハードルが低いから簡単という意味ではありません。野球選手になるための経験が野球をやることでしか積めないように、経営者になるための経験は経営をすることでしか積めません。その大きな一歩を踏み出し実践できることに価値があると考えています。

また、習慣形成を行うプログラムが提供されている場を選ぶことが大切です。一歩踏み出すことは大事、さらにそれを実践し続け結果になるまでやり抜く継続力が必要になります。これはどんな新しい事業を立ち上げるときにも必要になることです。
何をやるのか、以上に、どこで誰と組んでやるかの方が大切だと考えています。
 
このような簡単に見えるけども習得することが難しい、大事な経営者としての基礎を培ったことが多角経営する上でも活きています。

まとめ

①お金の扱い方を実践形式で習得すること。
②人間関係の構築に必要なヒューマンスキルを学び続けること。
③中長期的に繁栄することが可能な経営を学ぶことが大事である。
④参入可能な未常識な領域で、自分を鍛えること。
⑤経営者としての基礎を培うことが、優先である。

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