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イマヌエル・カントの思考の枠組み
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イマヌエル・カントの三批判書といわれる『純粋理性批判』(1781)・『実践理性批判』(1788)・『判断力批判』(1790)と、そのあとに法・政治哲学について記された『永遠平和のために』(1795)・『法論の形而上学的基礎』(1797)とに共通する思考の枠組みを図示した。
どちらも、認識しえない「物自体」や共有しえない「他者」を前提としながら、認識できる範囲、共有できる範囲を検討している点で、共通している。
ポストモダン思想でみられる不可知論やニヒリズムは、このようなカントの思考の枠組みを無視している。むしろ、カントの哲学から後退していると言えるのではないか。