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イリヤ/エミリア・カバコフさんの「棚田」の一部になる~新潟県十日町市松代で棚田の稲刈り~
イリヤ/エミリア・カバコフさんの「棚田」
まつだいの農舞台。
渋海川を挟んだ対岸側の棚田に設置された黄色と青色の彫刻があります。
棚田は地すべりの跡。
地すべりの中でも第三紀層地すべりがくり返し起こっている場所は、なだらかな斜面になっているところが多く、こうした土地には、むかしから棚田(斜面に階段状につくった水田)がよくつくられてきました。「地すべりのしくみ」のところで説明したように、地すべりが多いところは地下水が多く、わき水の池なども多いので、農業用水にはこまらないし、何度も地すべりが起こっているため、地面が深いところまでよく耕したのと同じ状態になっています。また、土の粘土が農作物を育てるのに良い性質を持っているため、田んぼをつくるのに適しているのです。
新潟県でおいしいお米が取れる場所として有名な魚沼地方は、第三紀層地すべりが起きやすい場所でもあります。このように人々は、地すべりの起こりやすい土地も、くふうして利用してきたのです。
この地では渋海川の瀬替えにより、田んぼを産み出しました。
また農舞台の横を走る北越急行ほくほく線は、まつだい駅の前後がトンネルであり、特に鍋立山は泥火山を貫く難工事を克服して開通に至りました。
今でこそ、道路トンネルも整備されて冬の往来も容易になりましたが、峠道を超えていたころの生活は、どんなだったのだろうと想像したりします。
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苦労しながらも大地を上手に利用し、試行錯誤を経て、現在のまつだい、十日町、津南町、越後妻有があるのだと思います。
苦労のあとは、地域のあちらこちらで見ることが出来ます。
わたしの目で見たそれらも、機会があれば取り上げたいと思います。
まつだい棚田バンク
この地も高齢化が進んでいて、棚田を維持することが難しいという課題があります。
いろいろな取り組みが行われていますが、「まつだい棚田バンク」もそのひとつです。
今回は「まつだい棚田バンク」のイベントで、稲刈りを体験しました。
イベントは土曜日と日曜日の2日。
2日とも参加しました。
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体験したこと
レクチャーなど
まずは今年の生育状況などの報告から
ニュースでも取り上げられていますが、高温障害による米の白化現象が出ていると言います。
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市場では、味ではなく、見た目で決まってしまう現在の世の中。
米だけでなく、いろいろと思い当たる話がありますよね。
さて、棚田バンクでは今年、10町歩の耕作を行っているそうです。
1町歩は1haで、1haは100m×100mです。
イメージ出来ましたか。
…で、あってますよねw。
棚田バンクで担う面積は年々増えていますが、頼られるということは、一方で耕作が出来なくなっている田んぼが増えていると言うこと。
これから日本の農業はどうなってしまうのか。
日本の食はどうなってしまうのか。
文化、伝統…様々なことに繋がること。
わたしのアタマでは、終わることしかイメージできません。
他人事ではなく、自分事として考えていかないと。
稲を刈る
刈った稲を束ねる藁を腰ひもで結び付けて、鎌を持っていざ稲刈りへ。
稲を鎌で刈る感覚が最高です。
1株で3~4本程度ずつ植えた苗も、20本程度には増えている感じ。
それをザクザクと刈っていきます。
昨年の鎌で刈った手ごたえが思い出されました。
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5株程度を一束に束ねます。
生育の悪い子もいるので、それも足して。
2株でご飯一杯分だと聞きました。
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刈った稲を束ねる藁は、過年度に刈った藁。
緩すぎると稲架掛けしたときにバラけてしまうし、強く閉めすぎると、場合によっては束ねる藁が切れてしまったり、束ねる作業が大変だったり。
加減が難しかったです。
作業を続けるうちに、段々と早く束ねられる自分に驚きます。
昨年よりも上手く束ねられているし。
学生たちがいたのですが、学生のテンションの高さに、わたしもパワーをいただきました。
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稲架掛け
刈った稲を稲架掛けします。
乾燥する工程ですね。
3段に掛けていきます。
ふと下を見ると落穂が。
落穂も集めて、束ねて、稲架掛けします。
こんな感じです。
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草刈りのときに、稲架掛けのために山から麓まで運ぶのが子どもの仕事だったという思い出話を聞きましたっけ。
交流会
1日目の夜は交流会。
棚田、農、アートなどの様々な話題を、地元の方、参加者の方、スタッフの方と話せました。
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おにぎりも野菜も松乃井も、ホント美味しいですね。
農を体感したあとの食事だから、余計かもしれません。
いっぱいいただきました。
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昼食のカレー。
棚田を前に食べる新米カレーは最高でした。
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段取りしてくれたスタッフの皆さま、楽しい話の相手をしてくれた皆さま、楽しい時間をありがとうございました。
今年も「棚田」の一部になれました。
来年も頑張ります。
では。
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