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ひたすらに刈った日~大地の芸術祭こへび隊活動・作品制作補助編【アケヤマ】~

ヤマノクチ

入会地での草木採集のはじまりの日“ヤマノクチ”の再演

「秋山郷の人々にとって、山は暮らしの場であり、素材そのものであった」(作家のコメント)。各地に滞在し、手仕事を介して自然や人の営みを題材に制作を行う作家は「素材の源としての山」を、同地で活用されてきた草木によって作り出していく。会期中は、来場者とともに草木の採取や加工を行い、山からモノを生み出していく過程を共有する。この地で育まれた知恵や技術を現代に生かしていく方法を考える試みにもなる。

https://www.echigo-tsumari.jp/art/artwork/mountains-are-where-it-all-begins/
より引用

この日は秋山郷の大赤沢分校のアケヤマへの参加作家、井上唯さんの手伝いをさせてもらいました。

さて、アケヤマとは何でしょうか。

アケヤマとは

1924年、義務教育免除地の悲願の学校として生まれた大赤沢小学校が、2021年に廃校となった。その歴史を引き継ぎ、生まれ変わった「アケヤマ」は、秋山の語源でもあり、山の共有地を意味する「明山(あけやま)」から命名。同地の調査をつづける深澤の監修のもと、「人間の生活の力をふたたび手に入れるための学校」として、住民、研究者、アーティストなどさまざまな人たちと「共有地」の技術や信仰を学び実践する取り組みを行なっていく。
[監修]深澤孝史[会場構成]一般社団法人コロガロウ/佐藤研吾
[参加作家]山本浩二、松尾高弘、井上唯、内田聖良、永沢碧衣

https://www.echigo-tsumari.jp/art/artwork/akiyamago-oakasawa-branch-school-project/#:~:text=1924%E5%B9%B4%E3%80%81%E7%BE%A9%E5%8B%99%E6%95%99%E8%82%B2
より引用

・・・だそうです。
アーティスト、サポーター、来客者が住民、地域と長く関係していくプロジェクトであり、別の言い方をすればアートを介して、commons(共有地)に集うプロジェクトという理解です。

カラムシ採取

アンギンづくり(全5回)のワークショップのための準備です。
ひたすらに草を刈り、その葉を取り除く作業です。

刈りまくれ

アンギンというのは、アカソやカラムシ等の野草を使って紡ぐ、かばんや敷物に使われる布を指します。全5回のワークショップでは、素材の採取から糸を紡ぐ作業まで、秋山郷伝統の技を学びます。※全て無料でご体験いただけます。

https://www.echigo-tsumari.jp/event/akeyamaworkshop/#:~:text=%E6%96%B0%E6%BD%9F%E7%9C%8C%E3%81%A8%E9%95%B7%E9%87%8E%E7%9C%8C%E3%81%AE%E5%B1%B1%E9%96%93
より引用

そこにあるものをいかに活用するか。
そこにある野草を使ってなにかを作ることは当たり前だったはずです。
カラムシは繊維を採取できるため(それしかなかった、それが一番容易だったという考え方もできるかもしれませんが・・・)、それを織って布にしていたのだろうと推測します。

いま雑草だ、邪魔だと思って見ている草も、活用次第では資源になるんですね。
馬や牛に食べさせ、馬耕・牛耕を行えば、エネルギーになるわけです。

10月末まで糸を紡ぐまでのワークショップが順次開催されるそうなので、ぜひ参加されてください。

さてカラムシ

カラムシっていったいなんなんだって感じですが、見たことがあるような野草でした。
というか、似た草がいっぱいあるんで、はっきりと見たとは言えないですけど。

刈って葉を落とす
の繰り返し

葉っぱを茎から落とす方法は、カラムシを買った後にカラムシの先端部を適当な位置で切り落とし、そこを持って根元に向かって茎を握りながら動かすというもの。
それで見事に茎だけになりました。
意外と簡単でびっくりです。

次々に茎だけになったものが出来上がる

それらを束ねてあく抜きのために水に浸しました。
10時から昼食を挟んで17時まで、ひたすら刈って葉を取り除く作業を行いました。
わたしの作業はそこまで。

集める
束ねる
あく抜きのため水に浸す

その後のワークショップの様子がわからず、作業が出来たのかの結果はわからないわけですが、そこそこの面積を刈りました。
あの面積のカラムシでどれだけの布が織れるのかもわかりませんが、手間がかかるし、労力も必要だってことはわかりました。

それをやろうっていうアーティストさんには驚きと、尊敬を感じずにはいられません。
一緒に作業をすると、すぐにファンになっちゃうんですよね。

井上唯さん。
今後も注目していきたいと思います。
ご協力いただいた関係者の皆さま、感謝申し上げます。
ありがとうございました。

では。

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てっさん
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