男はつらいよ(29/100)
お疲れ様です。
今年は梅雨明けが遅かったのにお盆にはきちんと台風が来るのです。
近くの会社での営業を取り付けて、時間の指示を待って6時間が経ちました。この場を離れるわけにもいかず夕方からの予定を来週に変更してもらいました。
忘れられてるのだろうかと心配です。でも、一度電話をしてしまったし再度かける勇気がありません。電話をとったOLさんが忘れていたらどうしようと心配です。社長さんが「山本から連絡ねえなぁ」と大福を頬張っていやしないか心配です。
柴又は言わずも知れた「男はつらいよ!」の舞台です。帝釈天で座ってみたり、とらやの草団子を食べてみたりしてみましたが狭い町ですから次第にすることもなくなってきました。でも動けないし さすがの私も少し飽きてきました。
社長さんはどこに行ってしまったのでしょう。あまりの暑さに我慢できずに軽井沢の別荘とか…暑い日は精をつけねばならんとビフテキを食べにとか…気が向いてゴルフとか…?なんか社長さんだからそういうことなのでしょうか。
どうせまだ電話は来ないだろうと川沿いの柴又公園に行ってみました。ついでに矢切の渡しに乗ってみようと思いつきました。ちょうど出航するところでしたので急いで飛び乗りました。初めての乗船ににわかに気分が晴れてきました。船頭さんに100円を払い、船はユラユラと進みました。これはいいなあ、と川面を眺めていると携帯が鳴りました。10人ほどの乗客の目が注がれています。出るに出れません。
矢切側に着いてささくさと船を降りて着信を確認するとと社長さんからでした。留守電には会社に戻ったから来てくれたまえと…。振り返って復路に乗ろうとすると、なんとこれが最終でした。戻れません。売店のおばさんに道を聞き、畑のなかの道を矢切駅まで走りました。矢切から地下鉄を高砂で乗り換え柴又に戻ったのが40分後。
待たされるのが嫌いな社長さんに何を言われるだろうかと肩を落とし駅に降り立つと寅さんの銅像がありました。「お兄ぃさん、そんなに急いでどこへ行かれるんでぃ?」寅さんのように生きたいなあ、そう思いました。
そういえば 悩んでいたっけ 同じなんだな
好きにやってる 寅さんだけど
失礼しました。
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