MSW ソーシャルワーク実習での学び・方法論
日々、実習プログラムや、実習評価のことで、頭がいっぱいです。
脳内が整理できていないので、何度も書き出しては、とまり。
そしてまた書くといった繰り返し。
今回は、社会福祉実習において学生にどのように学びを深めてもらうかについてアウトプットしていきます。
反転授業とアクティブラーニング(少人数討議)
事前課題を、設けています。
病院のある地域の特性や、疾患、社会福祉制度など、大学で学んでいるであろうことにプラスして、成年後見制度や、MSWに関連する診療報酬なども調べてくるように提示しています。
調べたことは、ノートにまとめ、提出。
提出されたものを、指導するMSWが確認し、それを用いて、講義を行います。
学生が、調べてきたことを、MSWと他の学生へ説明し、
MSWが補足したり、他の学生が調べてきたことを発表したり。
SW実践の場面とリンクすることがあれば、そのことも振り返りながら、議論を進めていきます。
これは、「Dale の経験の円錐」の理論に基づいて、実践しています。
今年は、調べ方や、調べてくる範囲などは、設定せず、学生と大学側にお任せしていました。来年度は、もう少し範囲を絞ったり、どのようにまとめてくるか、何をもとに調べるかなど、設定したいんと考案中。
SW実践の観察とリフレクション
ソーシャルワーク実践の現場を学ぶことが、MSWの社会福祉実習の肝かと思いますが、それをどのように学ぶのか。
何を観察してもらうのかを、学生に意識してほしいので、一定の項目を定めた「観察ノート」を準備しています。
今年は、昨年度より、より詳細に項目を設定したいところ。
観察したことをノートへ記載し、その後、ノートの内容を踏まえてMSWとリフレクションを行います。
リフレクションを行うためには、ある程度観察し、考察していることが前提となるので、この辺りは、SW実践の観察前に丁寧なオリエンテーションが必須であろうと感じています。
今年は、MSW対実習生というリフレクションだけではなく、
実習生対実習生の討議の時間を設けることも面白いかなと。
学生同士で、観察してきたことを話し合うことで、
SW実践について考察したことが深まれば、嬉しいなと思います。
ロールプレイ(SW実践の観察・振り返りをもとに)
社会福祉実習を評価するためのパフォーマンス課題
それが「ロールプレイ」です。
今年度からは、クライエントとの関係形成や、
ニーズの引き出し、専門的援助関係の構築などが
評価できるシナリオを考え中。
学生にはSW実践同行時に、最終のロールプレイで、
自己がどのようにふるまい・発言をすればよいか
意識しながら、観察を続けてもらいます。
(観察ノートの項目にも、「ロールプレイで取り入れたいMSWの発言・振る舞いは」と入れてみたりもいいのかも)
ロールプレイに関しては、ルーブリックにて評価したいと思うので、
ここも残り1ヶ月で策定しないといけないと焦り中。
症例発表
SW実践で観察した症例から、自分で発表する症例をピックアップしてもらい、実習最終日に発表してもらいます。
プレゼン能力や、わかりやすさ、伝わるような話し方をしているかなど、
こちらもパフォーマンス評価となります。
これも、ロールプレイ同様にルーブリックを。。。
毎年、最後の症例発表で、たくさんの気づきを発表してくれる学生が頼もしいなと思います。今年も楽しみだなぁ。
最後に。
実習全般に言えることだけれど、「メタ認知」を促しながら、学生の学びを深めたいなと、模索中。
指導者や、MSWに求められるファシリテート能力、質問力、共感力など、こちらもまだまだ学ばなければいけないことがたくさん。
今回の参考文献はこちらです。
皆様もぜひ!