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無自覚で組織に“ただ乗り”してるソーシャルワーカー
当記事では「無自覚で組織にただ乗りしてるソーシャルワーカーいるよね」といったテーマを考察します。
自戒も込めて耳の痛くなる内容にしました。
みなさんこんにちはKeiです。
救命救急センターが設置されている病院で医療ソーシャルワーカーとして働いている社会福祉士7年目です。
社会福祉士取得後、最速で認定医療ソーシャルワーカーと救急認定ソーシャルワーカーを取得しました。
毎月5,000PV以上のソーシャルワーク関連のブログやX (フォロワー1,500人以上)などを発信しています。
ソーシャルワークのブランド=信用
みなさんが考える「ブランド」とは一体なんですか?
かっこいいもの?
美味しいもの?
高価なもの?
さまざまな視点はあるとは思いますが、ソーシャルワーカーにおいて、「ブランド」の正体は「信用」だと個人的に思っています。
ソーシャルワーカーの質を「コミット(約束)」すると言い換えられるかもしれません。
Keiのソーシャルワークのフィールドである医療分野は、大学病院、日本赤十字社、済生会、国立病院機構、JA厚生連など、ブランド力のある病院が乱立しています。
「少なく見積もっても70点のクオリティを担保できる」という安心感はクライエントが病院を選択する上で大きな判断材料になります。
この「信用」はクライエントと絶対に守らなければなりません。エンゲージメントに大きく関わります。
「信用」という信頼関係を地域で築いてきたブランドにただ乗りするな
ミクロレベルのソーシャルワークで振り返ってみます。
真冬の季節はベッドが混雑しますので「ベッドが満床なのでとりあえず受けてください」「診療情報提供書は後ほど」のようなお世辞にも丁寧とはいえない調整が増加します。
そんなとき、ブランドを悪用して「ブランド病院からの紹介なんだからさっさと受けろよ」の雰囲気を満々に醸し出すソーシャルワーカーがいます。
この行為を「フリーライダー」といいます。
フリーライダー(ただ乗りする人)
他人や他の組織が築き上げた信用に便乗して利益を得ようとすること。
今回の例は「ブランド」のおかげで成り立っているはずの転院相談を「ベッドを空けさせた自分こそが正義」と解釈してしまっていること。
後方病院や介護施設の「ブランド病院からの依頼を断るわけにはいかない…」に漬け込んだ悪質な戦法です。
これまでの諸先輩方の活躍で病院のブランディングが成立しているのに、ひとりのソーシャルワーカーの責任で一気に信用を失うことになる自覚がまるでありません。
組織一体となって懸命に大学病院や日本赤十字社といった「信用」を守ってきたのにそれを「大学病院の名前で交渉すれば少々粗い相談でも受け入れてもらえる」といった感じで雑に名前を使うと、まもなく「残念なソーシャルワーカー」の刻印を押されてしまいます(なかなか消せない)。
その「残念なソーシャルワーカー自身」は案外問題なかったりします。そのブランドに守られているので。
しかし、名前を悪用された病院の信頼はどん底へまっしぐらです。「あの大学病院は雑な相談しかしない」「救急やってるから偉いと勘違いしてない?」「紹介しても何だかんだ理由つけて断るよね」といったネガティビティバイアスを発動させるきっかけになりかねない行動です。
クライエントからの期待や、急性期病院に協力してくださる他の病院や、なにより組織の信用を、「1人のソーシャルワーカーの1回の転院相談」で壊してしまうことになります。
地域医療連携は、詰まるところ「約束や信用の積み重ね」といえます。当たり前に連携が成立しているわけではありません。
フリーライダーに陥るソーシャルワーカー【2通り】
ブランドにフリーライドしてしまうソーシャルワーカーは2通りに分かれます。
悪意がある
悪意がない
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