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写真の上達に必要なことは写真以外の知識
1週間ごとに開催されている「さどまち、ぽんずと、すずきしん」。
前回は、鈴木心写真館にお邪魔して、置いてある写真集をぽんずさんとそれぞれ読んで、考察していくという回でした。
そこでまず学んだことは、写真を読みとくには写真以外の知識が必要ということ。写真家の方がその瞬間を切り取った意図、その思想を想像することには、まず自身に知識がないと読みとけないことを二人の写真への解釈を聞いて痛感しました。
そして、写真は料理と一緒で人それぞれの調理法がある、という心さん。同時に「人によって解釈は違うから、その他社の考え方も許容することが大事」という言葉を聞いて、それは写真だけでなくどんなことに関して言えることなので、他の場面でも気をつけていきたいなあ…と思いました。
知識は想像力の肥やしである
という訳で早速、今までになかった知識を入れようと、杉全美帆子著「イラストで読む 旧約聖書の物語と絵画」を購入してみました。
これは「西洋美術を見るのに役に立つよ〜」と友人が勧めてくれた本で、通勤の時間を利用して読んでいき、先日やっと読み終わったのですが、
すんごい面白い……!!!!!!
今まで宗教というと、「宗教と政治の話は人前でするな」とよく聞いていたためタブーなジャンルだと思っていて、遠ざけていた部分がありました。
ですが、この本ではゆる〜い絵でゆる〜く旧約聖書の内容について書いてあるので、集中力が続かない私でも物語として面白く読み進めていくことに成功。
旧約聖書の内容を知ったことで、今までちんぷんかんぷんだった絵画もどういうシーンを描いていて、どういう意図があるかというのが想像できるようになりました。
また、この本を読んだ後に、たまたま図書館で「boris nemeth」という写真集に出会ったのですが、読んで真っ先に想像したのは、宗教と人間の関係性について。
協会の写真がいくつか入っていたのもありますが、どの写真からもキリスト教に関連したパーツが散りばめられていて、人間の表と裏、宗教と戦争、そういった人間の矛盾を写真から感じました。これは、この本がなければ想像もできなかったことでした。
以前、「分からない=面白くないではなく、分からないからこそ面白い!と思って理解し、想像すること」と心さんが話していたことは、このことかだったのだと納得。
知識は想像力の肥やし。そうやって想像力が培われることで、知らない世界への好奇心を誘発していくんだなあ。
なぜ私は写真を撮るのか?
新たな知識を得た上で写真と向き合ったこの一週間。写真を始めてからというものよく聞かれるようになった「なぜ写真を撮るのか?」という質問の答えが一つが見えてきました。
なぜ私が写真を撮るかというと、写真のレベルをあげると同時に人間としてもレベルアップしていきたいから。視点を変えれば、レベルアップするための媒体がたまたま写真だったとも言えるかもしれない。私はとにかく一度っきりしかないこの人生の中で成長していきたいのだ。
この「さどまち、ぽんずと、すずきしん」の企画ももいつのまにか1/3が終わってしまっている(写真バトルは6月下旬に決定しそうです!)
まだ、なんの成長を感じていなくて焦りに焦っているけれど、とにかく学んで、撮って、考えてみる。それと同時に様々な人とのコミュニケーションもしっかりとって色々な思考を自分に染み込ませていきたい。
追記:最初に写真集の読みとき方が分からない…と嘆いていた私の問いへの心さんの回答を残しておきます。
想像することです。同時に想像を育てることも大切です。
24時間、360度どの部分を選択してもいいのが写真。
その選択する理由や背景を想像することが写真の面白さの一つ。
本当の回答を知る必要はありません。
時間をわすれて、想像に拭ける、それがアートと接する時間の魅力です。
また写真以外の知識、そして食わず嫌いを回避できれば、自分の想像力が開き、いろいろな角度から想像することができアートのみならず、友人との会話やいつもの風景からも想像が広がります。日常、そして価値観を広げるかどうかは、作品の前でいかに心を開くことができるかの、自分次第です。
(食わず嫌い、少しずつなくなってきてる気がします…!)
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