絵に影を加えると、立体的になる。人生の絵はそうやって作る。
水彩画で絵を描くとする。
まずとっさに取るのは筆。
そして、色絵具をつける。
白い紙にひとつずつ、色が塗り付けられ、
段々と広がりを増していく。
カラフルな世界が広がっていく
見ていて、とてもハッピーな気持ちになる
しかし、ここで気がつくのである
色だけで良いのだろうか?
なんだか、平坦な、マットな世界になっていないだろうか?
モノに光が当たったその裏には必ず影ができる
だから人はモノを描く時、暗い色で影を描く
そうすると、絵がより、立体的に見えてくる
三次元の世界に見えてきて、「なんだかより絵らしくなったな」と感じる
人生もまったくその通りなのかもしれない
色を散りばめるだけ、沢山の経験と知識に彩られる
そして、その色の所々にあえて影をつけることで、
全体が深くなっていく
人間の深みと一緒なのだろう
人間性における深みは、「影」があって初めて生まれるのである
辛いこと、悲しいこと
それは、自分の人生という絵を引き立たせてくれる、唯一の絵具なのでは無いだろうか?
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