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追い求めていたパンと出会ってしまったからもう死ぬかもしれない。


「俺・・・いつか小さい頃に食べた美味しい食パンを絶対また食べてやるんだ・・・」


っていうフラグを10年くらい前に立てて、
それからずーっとその食パンを追い求めて来た。

そんな食パンと出会ってしまった。
だから死ぬかもしれない。
いわゆる死亡フラグってやつだ。

・・・とか書いてるけど、食パン好きに最強の食パンを紹介してるから、パン好きにはぜひ読んでほしい。ちょっと長いけど(笑)

かの有名な演説

*****
諸君 私はパンが好きだ
諸君 私はパンが好きだ
諸君 私はパンが大好きだ

食パンが好きだ
クロワッサンが好きだ
ブリオッシュ好きだ
カレーパンが好きだ
シチューポッドパンが好きだ
クイニーアマンが好きだ
クロックムッシュが好きだ
クロックマダムが好きだ
惣菜パン全般が好きだ

平原で 街道で
公園で 草原で
店舗で 持ち帰りで
海上で 空中で
マンションで アパートで

この地上に存在するありとあらゆるパンが大好きだ

丸く焼き上げられた白いパンの上にベーコンと目玉焼きが乗っているパンが好きだ
揚げたてのパンに砂糖やきな粉がふんだんに振られている揚げパンを見ると心が踊る
        
惣菜に合わせて少し味を抑えられたパンに挟まれたコロッケパンが好きだ
焼きトマトが挟まれたハンバーグとチーズが挟まれたなパンから汁が滴る時など胸がすくような気持ちだった

クロワッサンの薄く焼けた生地の一枚一枚を端から食べていくのが好きだ
焼きたてのバケットに何度も何度もクリームチーズを塗りつけている様など感動すら覚える

吊るし上げられた作りたてのソーセージが挟まれたホットドックが作られていく様などはもうたまらない
焼きたてのベーコンエピが熱々のまま口に次々と放り込まれるのも最高だ

焼き上がった食パンの一番端の耳をカロリーなど気にせずバターをたっぷり付けて半斤ほど連続食べた時など絶頂すら覚える

その店で独自に開発された独特の食感の菓子パンを食べるのが好きだ
せっかく焼いたパンがその日に買われず、一日の終わりに捨てられていく様はとてもとても悲しいものだ
選びきれずその日に食べきれないほどのパンを買って食べるのを迷うのが好きだ
前日に買った食べきれなかった惣菜パンを朝に温め直したときに存外にうまかったときなど至福の極みだ

諸君 私はパンを天国の様なパンを望んでいる
諸君 私に付き従うパン好きの戦友諸君
君達は一体何を望んでいる?

更なるパンを望むか?
情け容赦ない暴力のようなパンを望むか?

風味絶妙で美味の限りを尽くした嵐のようなパンを望むか?

『パン! パン! パン!』

よ ろ し い  な ら ば パ ン だ

*****

まずはじめに、かの有名な某少佐が演説調語っていた、
パンについての論述を転載させていただいた。

※元ネタ HELLSING

食パンを探している人のこと

とりあえずちょっとパン好きな40近い男なんだけれど、
そんな理想の食パンと出会ってしまって、
こりゃどうにかこの記録を残さなければいけないと思い、
ペンを・・・もといキーを叩いている。

簡単なプロフィールがないと感情移入もしづらいかと思って、
簡単に自己紹介を書いておく。


なまえ:ms-gk
ねんれい:38さい
しょくぎょう:いまはWEBディレクター
すきなもの:パンとカレーをはじめとするおいしいもの
しゅみ:まんが・どくしょ・かんたんなものかき・らくがき
かぞくこうせい:つま・むすこ


どうか参考にして、いつかであったときには役立ててほしい。
半分くらい嘘だけど←

食パン探しのきっかけ

僕はかれこれ10年くらい、理想の食パンを探していた。
なぜかというと、それは10年くらい前のきっかけに起因する。

そもそも「パンが好き」という設定は実は後世に後付されたもので、
最初っからパンがべらぼうに好きだたわけではない。

だってあれ高いんだもん。

惣菜パン一個買ったら◯牛で牛丼食べられるもん。

とか思っていた。


いや、現実に高いと思う。
そりゃ金銭感覚は人それぞれだけど、なんか牛丼とかと比べて、
大きさとか腹持ちとか考えると、ご飯として考えると割高だなぁ、と思う。

まぁ、それを補ってあまりあるものがあるのだけれど。


10年くらい前。

ms-gkさんは、かなり出不精でした。
基本的に家にいればいいし、楽しいことも家から半径◯mでなんとかなるじゃん、
と思っている種類の人でした。

当時、気になる子がいたわけですね。
当然まぁ、ネタを作って遊びに行ったりすることを画策するわけだけど、そんなにネタとかないわけ。共通点とか少ないし(笑)

数少ない共通点の中に一つ、「美味しいものが好き」というのがあって、それをきっかけに誘いをかけたりできたら良いなぁ、と思ったわけです。

紡がれる食パンの記憶

で。
そういえばふと、中学校くらいの記憶に、給食に出てきた焼きたての食パンがあったことを思い出したのよ。
普段は、個別包装の透明な袋に入ったいわゆるヤマザキパンみたいなやつだったんだけど、ある時から急に、番重に大きめの紙が敷かれて、その中に焼きたての食パンが入ってくるようになったの。時々だけど。

その食パンがまぁ、めっちゃうまいの。
当時はちっちゃいポーションのマーガリンと一緒に出てきたんだけど、もう、最初に食べたときの感動ったらなかった。
当然家でもパンを食べたりとか、その頃にはパン屋のパンを買ってきてもらって食べたりとかしてたんだけど、まぁ、食パンを買わないよね、パン屋で。

だって家にはヤマザキのサンロイヤルが鎮座しているんだもの。
青い小麦のパッケージをまとった、コスパ最強の食パンがそこいるわけだもの。

流石に、パン屋で買った食パンを食べることはなかったと思うし、母親が気まぐれで買ってきたとしても「食パン」バイアスが掛かった食パンをわざわざ食べないよね。

だから、その給食で食べたパン屋の食パンは本当にセンセーショナルだった。
同じものだと全く思えないくらいの差を感じて、速攻で食べておかわりするわけ。

食パンうまいうまい、って食ってると、まぁ数は限られているからなくなるんだけど、番重の隅っこに端っこのほぼ耳の部分が残されていて、それをマーガリンをつけてくるくる巻いて食べてみたの。
それもまたすげーーーー美味いの(笑)

本当にあれは食パンの食パンバイアスがなくなった歴史的な瞬間だった←

中学校時代はそのパン屋の食パン給食にかなりテンションが上って食いまくってたわけだけど、高校は弁当だったのよね。購買もあったけどそこにパン屋のパンは並ばないわけよ。

で、いつしかその美味い食パンの記憶は薄れ、パンとはあまり縁がない生活を送っていたわけだけど、10年前に何故か「あのときの食パンみたいな美味しい食パンと出会いたい、っていうかあのときの食パン食べたい」っていう気持ちが芽生えて、パン屋を見つけたら食パンを買ってみる生活が始まったわけです。

美味いパン屋があったらその子にもシェアして、一緒に行ったりして、それはそれでちょっといい日々でした(笑)

ただ、バカみたいに毎日食パンを探し求めてるわけじゃ買ったから、絶対数はあんまり伸びなかったのよね。一人暮らしになるならないくらいのタイミングだったから、一斤買っちゃうと確実に美味しいうちに食べられないのよ。これは基本的な話で、読んでる人には当然釈迦に説法レベルのことだけど、念の為伝えておくと、パン屋のパンだろうがコンビニで売ってる菓子パンだろうが、作りたてと2日後とかの味のレベルはガチで段違いだからね←

一度試してほしいのはヤマザキのコッペパンシリーズ
コンビニで陳列されてるやつも下手すると賞味期限に3日くらい差があるから是非試してほしい。賞味期限が先=あとに作られたやつ、めっちゃ美味いから。まじ。パン屋並みに美味い(笑)

食パンを美味しい状態で食べるという難しさ

閑話休題。

食パン見つけても例えばその日その後晩御飯が決まってるとかだと、もうそこで詰む。
ほんと、買ってすぐ食べたいくらいだけど、バターとかつけて食べたいなぁ、って思ったら家じゃん。食パンを生で食べたいわけだけど、そのタイミングって結構難しいのよ。
だからそのタイミングを見計らって買う、もしくは誰かと一緒のときに買う、あとは直感でうまそうな食パンだったら買う、くらいでしかサンプル数が増えないわけです。

とはいえ、そこそこいろんな食パンを食べてきたんだけど、やっぱり記憶の食パンレベルにはあと一歩足りないわけ。そして気づいていたことが一つ。

人間の味覚というのは、日々劣化していくわけですよ。悲しいことに。
昨日の自分より今日の自分のほうが味覚が鈍くなる。ってことを考えると、13歳で初めて食べたとても美味しい食パンは、そこで記憶されて更に美化されて、とても高い場所にいらっしゃるわけですよ。だから、果たして同じ食パンを食べたところで同じように美味しいと思えるかなんて誰も保証できない。でも一方で、逆に給食のときに使われていた食パンよりはいい材料を使っているはずだから、もっと美味しい食パンがあっても良いわけじゃない?と思うこともあって、新しいパン屋と出会うときはタイミングが良ければ食パンを買っていました。

その気になっていた子と無事に付き合い、存外に早く別れた後も(!)、一人でパン探しに行ったりとか、心身ともに疲弊している僕を見かねて一緒にパン探しをしてくれる友達とパンを食べに行ったりとかしてました。良き仲になった女の子とはそれなりにパンを食べるし、新しい彼女ができてもパンを食べる機会はそこそこありました。

時をかける食パン

それから約10年。

理想の食パンも記憶の食パンも見つからないまま、ms-gkは39を迎えようとしていました。
当時の僕からは想像もしませんでしたが、結婚して子どもができました(かわいい)。

記憶のバイアスが強すぎて、やっぱり見つからないんじゃないかと思っていたし、パン屋に行っても食パンに手が伸びる機会が減りました。買えるタイミングと、新しい店の開拓的に。

そんなある日。
っていうか今日。

たまたま歩いて一時間位散歩して、大田区の大森の方の公園に行こうと思って、てこてこ歩いていたわけです。家を出たのは11時過ぎ。適当に摘んでいたからランチは公園で遊んで、帰り道でも行かなぁなんて思ってたんだけど、歩いてると自然とお腹が減るわけですね。

ベビーカーを押しているから、ランチに入るかどこかで何かを買うか、悩みながら歩いているところに、パン屋を発見。

パートナーの悟浄さん(仮)と、「パンを買っておいて、ランチで入れるところがなかったら公園とかで食べよう」ということになり、入ってみることに。

今時珍しい個別包装が特にないパン屋さん。

悟浄さんと二人で、以下のパンをレジで買いました。

・アップルシナモンエピ
・秋のきのこガーリックパン
・コロッケサンド
・エビカツサンド
・アールグレイの小さめの食パン(ハーフ)
・ショコラショコラというチョコレートパン
・ハムチーズバケット

レジで「レジ袋はどうされますか」と尋ねられたので「ください」と答える。

お姉さんが半笑いで、「袋は一枚でいいですか?」と聞くので、
ちょっと疑問を持ちつつも「1枚で大丈夫です」と答えたのだけれど、パンを受け取ってみて気がつく。袋パンパン(笑)

袋がパンでパンパン。

大事なことなので言い直しました←

この時点で、惣菜パンが魅力的すぎて、ランチにどこかに入る脳みそは二人して消えてました(笑)

そのまま存外にパンパンになったパンの袋をベビーカーに下げて公園に行き、
いい感じのベンチがあったのでそこでパンを食べることに。

事件は現場で起こる

天気もいいし、暖かいし、手元にはいい感じの惣菜パン。
これは幸せな感じだ・・・とか思っているときに、事件が起きる。

順番にパンをテーブルに出していくと、一つの違和感に気がつく。
なんか数が多い。

・・・??

あれ??

買ってないパンが入ってる・・・・・・・・・・・・・・しかも食パン一斤←

ええええええええええええええええええええええ(笑)

や、そりゃこの袋パンパンになるわ(笑)

悟浄さんは普通の顔をして「え、あなたが買ったんじゃないの??」というが、
僕は買った記憶が一切ない。え、無意識に食パン買ってた??こええ。

レシートを確認して数を数えると、やっぱり食パンは含まれていない。

普通に考えて、間違って渡してしまった商品はお店に返してもそのまま廃棄だし、そのままもらっておけば良いんじゃないの、という話になりかけたのだけれど、やっぱりどうしても気持ち悪いし、何なら帰り道にお金払って帰ろう、と思って、お店に電話してみる。

「大変申し訳ございません、そちらの食パンはよろしければお召し上がりください」
「あ、いえ、お代とか払いますよ、帰りに寄れば良いですか?」
「いえ、大丈夫です!よろしければお召し上がりいただければ」
「・・・ありがとうございます、ではいただきます!うれしいです、パン好きなので」
「ありがとうございますw」

・・・ってことで、買うつもりじゃなかった食パンが手に入りました。(笑)

ちなみに、惣菜パンは全部美味しかった。これの感想書いてるともう一本くらいかけそうだからここでは割愛するけど、全部うまかった。まじで。

そして起こる第二の事件

そのまま家に帰ってきて、ちょっと小腹がすいたので食パンの耳を食べようと、バターを出してなんの気無しに食べてみる。

パクリ。


・・・・・・!!!!!!

うっま!なにこれうっま!!!!

2秒後にパンの耳がなくなり、そのまま普通の部分も食べる。

・・・やばい、美味い。バターつけて食べてたけど、バターなしでも鬼美味い。

理想の食パンにずっと追い求めていた部分の一つは、耳だったんだけど、ものすごくその耳に近いし、何ならその耳より美味い。

白い部分も甘くて超美味い。

今までで食べた食パンの中で、主観だけど多分一番美味い。

やばい。語彙力なくなるくらい美味い。

最初っから語彙力がなかったっていうツッコミは受け付けないけど、まじで美味い。


・・・記憶のバイアスがかかったあの中学校の食パンを、初めて、しかも余裕で超えた。

画像1

人生で一位の食パン

LE GARUE M
(ブーランジェリー ル・ガリュウ エム)


しばらく放心するほど美味しかったし、その後もう1枚何も付けずに秒で食べた←

トーストしようかな・・・って思ったけどもったいなくてできない。

美味い・・・・。


美味いよ・・・・。


是非、あの時のあの子や、当時のパン好きの仲間にも伝えたいレベルの食パン。


一回でいいから食べてみたら良いと思うんだ。

騙されたと思って!

騙されないから!!!(笑)


店員さん、今日の間違い、本当にありがとう!
今度また買いに行きます。ケーキも買いに行きます(笑)


あとがき


やぁ・・・満足だ・・・。

ってことで、深夜にペンを取る・・・もとい熱心にキーを叩くほど、
魅力的な食パンの話でした。


・・・考えてみれば、「俺〇〇が〇〇したら、〇〇するんだ・・・」っていうフラグ、それが実現する前に死ぬやつだね。
ってことはかなったらそのフラグは折ったことになるのか?(笑)


・・・達成した瞬間に死ぬっていうケースもあるから気をつけて生きます←

いつか、中学校の給食に使われたいた食パンは、教員の誰かに確かめてみよう。

どっかで縁があったらそりゃまたすごいな(笑)


それではまた機会があったら別のpostで。

ms-gkでした。


ciao!


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