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グローバルポジションを獲りにいく~グローバルリーダーの育成

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グローバル企業において、日本人は優秀な部下にはなれるが、グローバルポジションはとれないという事態が起きつつある。外国人、とりわけアジアの優秀なリーダーたちが、日系企業の重要ポジシ…
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2024年9月の記事一覧

アジアから見た日系企業の課題~日本企業復活の鍵は業績評価制度とリーダーシップの再構築

1.業績を評価する仕組みが必要🙋‍♀️畑 日系企業が立ち直るには、業績を評価する仕組みが必要です。日本では10~20年ほど前に業績主義を入れましたが、うまくいかずにやめてしまいましたよね。そこも、日系企業がグローバルから取り残される潮目だったのではないでしょうか。あのとき業績主義を貫けたら、もしくは、日本流にうまくカスタマイズできていたらと思います。 🔽🔽🔽関連記事の詳細はこちら🔽🔽🔽 🙋‍♀️伊東 制度を導入しても、マネジャーが運用できないのです。あるメーカーが業績主義

アジアから見た日系企業の課題~巨大市場で取り残されるな!日本企業の新たな挑戦

1.中国の景気は悪くない🙋‍♀️伊東 中国に進出した日系企業は、今、かなり厳しい状況に置かれているのですか。  🙋‍♀️畑 まだ市場がよいので、それほどではありません。「中国が危ない」というマスコミの報道がありますが、それは、中国ネガティブ報道ほど日本で受けがよいためであり、脚色されている気がします。この点は、中国に詳しい方々と話しても意見が一致します。  今まで輸出型だった企業が中国の内需向け製品の開発を始めたとか、中国から東南アジア向け製品を開発するようになったとか、

アジアから見た日系企業の課題~日系を脱する

中国が安価な労働力を提供する「世界の工場」から、購買力を備えた巨大市場へと変貌する中、日本企業の中国事業戦略も大きく変化していかなければなりません。その事業戦略の成否を左右するものの一つに人事戦略・人事施策があると考え、中国へ進出する日系企業の支援を行っているのが、株式会社コチコンサルティングです。 同社の総経理を務める畑伴子さんは、20年以上にわたり、中国の成長と中国に進出した日系企業を間近でご覧になってきた、いわば「生き証人」のような方です。 今回の対談では、この20

強いリーダーは強い組織から生まれる

1.必要なことは人材の流動化GEやIBMなどリーダーシップ・パイプラインの各階層にリーダーが豊富にいる企業では、ポジションに就く前の段階からリーダーシップの教育を行っています。もちろん、年次管理ではなく、仕事ができる人材は年次に関係なく、若くてもリーダーに抜擢されていきます。日本企業でも、ハイポテンシャルプールをつくり、民主的アプローチではなく選抜型のリーダー育成の取り組みをしていますが、「人」で勝っているグローバル企業では、平等ではなく、フェアネス(公正)が担保されています

リーダーは変化とイノベーションを起こす

1.「管理」も「踏襲」も必要ない日本の管理職は、決められたことを決められたとおりに行う“管理”は得意です。今、リーダーに求められていることは“管理”ではありません。過去の成功パターンの“踏襲”でもありません。VUCA時代のリーダーの最優先課題は、経験したことのないビジネス環境であっても、方向性を示して新しい価値を生み出すことであったり、環境変化にしなやかに適応して変化をリードすることです。もし、あなたがリーダーとして管理しかせず何の変化も起こさないのだとしたら、リーダーである