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Ms.Engineer Live「ようこそ先輩!サステナブルに働き、人生を楽しむためのヒント」後編

未経験から最短6ヶ月でハイクラスのエンジニアを育成する、女性のためのプログラミングブートキャンプ(フルリモート型)「Ms.Engineer」。今回は、ライブスペシャル「ようこそ、先輩!サステナブルに働き、人生を楽しむためのヒント」と題し、神山まるごと高専クリエイティブディレクターの山川咲さん、アナウンサーの笹川友里さん、モデレーターとして株式会社湯気、共同代表の南麻理江さんに起こしいただきました。(以下、敬称略)

女性のキャリア形成には、押し寄せるライフイベントや転職のタイミングなど、悩みがつきません。後編では、人生100年時代にサステナブルに働き続ける秘訣や、女性エンジニアの可能性について4人の「先輩」たちに話を聞きました。

登壇者プロフィール

山川咲(神山まるごと高専クリエイティブディレクター)CRAZY WEDDING創設者。1983年東京生まれ。大学卒業後、ベンチャーのコンサルティング会社へ入社。退職後に単身オーストラリアへ。「意志をもって生きる人を増やしたい」と考え、2012年に業界で不可能と言われた完全オーダーメイドのウェディングブランド「CRAZY WEDDING」 を立ち上げ、2016年5月には毎日放送「情熱大陸」に出演。その後、産休·育休を経てIWAI OMOTESANDOの立ち上げに携わる。2020年3月27日にCRAZYを退任し独立。8ヶ月のサバティカル期間を経て、2020年12月にホテル&レジデンスブランド「SANU」の非常勤取締役及びCreative Boardに就任。2021年には、テクノロジー×デザイン×起業家精神」を学ぶ5年制の私立高専、神山まるごと高専のクリエイティブディレクターに就任。著書に「幸せをつくるシゴト」(講談社)

笹川友里(アナウンサー)
制作ADとアナウンサー、2つの職種で8年間TBSテレビに在籍。
その中で、物を作る楽しさと言葉で伝える重要性を強く感じ、2021年3月にsetten株式会社を立ち上げる。
現在はラジオパーソナリティ、モデレーター、プロダクト開発やコミュニケーションマネジメント、モデルとしても活動中。

南麻理江(編集者・株式会社湯気 共同代表)
1987年広島県福山市生まれ。東京大学文学部を卒業後、2011年から6年間博報堂・博報堂DYメディアパートナーズでインターネット広告のセールス、企画・運用に携わる。2017年5月にハフポスト日本版に入社、エディターとして記事コンテンツの執筆・編集、イベントのプロデュース、ライブ番組など新規事業の立ち上げや制作に携わる。2021年1月よりSDGsの特集「SDGsで世界をリ・デザインする」をメインで担当。SDGsを学ぶライブ番組「ハフライブ」でMCを務める。現在は株式会社 湯気 共同代表を務める。

仕事をしている「ふり」、していませんか?

南:次のトーキングポイントに行きたいなと思っております。皆さんサステナブルに自分らしく働きたいという思いを持っている方がほとんどじゃないかなと思うんですが、サステナブルに働き続けることを意識しながら、キャリアを選んでいますか?っていう質問と、人生100年時代、サステナブルに働き続けるための秘訣を伺えればと思います。

やまざき:Ms.Engineerでも、キャリアの不安を抱えている何百人という方とお話しするんですけど、日本にはキャリアのサステナビリティがないと思ってる女性がいかに多いかを、日々、目の当たりにしていて。やっぱり今の自分のキャリアの延長線では続けられないと思っている方がすごい多いんです。

私は、社会に出た時から70歳まで働きたいと思っています。そのためにどうしたらいいだろうってことを常に考えていて。今から10年ぐらい経てば死ぬ3時間ぐらい前まで働けるんじゃないかな?と思っているほどなんです。

南:すごいですね!

やまざき:仕事をしてる「ふり」にカロリーを使わないっていうのを大事にしているんです。私、チャーチルがすごい好きで、彼の言葉に「人生の成功のために重要なのは精力の節約だと、寝たままできる仕事は寝たままする、座ったままできる仕事は座ったまますることが大事」っていう言葉があって。

スマホで終わるものはスマホでやるとか、とにかく「フリ」とか「ポーズ」とかをせず、自分のカロリー、精力をできるだけ節約して、本質的な仕事に集中できるようにする。で、それを叶えられる環境にできるだけ自分を置くっていうのがサステナブルになるために重要なんじゃないかなって。

「できることベース」ではなく、どんな人生を生きたいか

南:なるほど。自分をそういう状況に持っていくっていうのはすごい大事な考え方ですね。山川さん、いかがですか?

山川:そうですね。そもそも働くっていう概念がどんどん変わってきて、そんなことが仕事になるの?っていう、10年前だったら想像できなかったようなことが仕事になる。旅するだけで仕事になってる人もいるし、自分が好きなことをYouTubeで発信するだけで仕事になる人もいる。

価値を見出してくれる人がいる限り、どんなことでも仕事になっていく。なので、自分の興味があることに打ち込んでいくことってすごく大事だし、自分が仕事の価値を生むことって基本だと思うんです。

今って、多くの人が職能やスキルで転職したり昇進したりするじゃないですか。でも、「できることベース」じゃなく、自分自身がどんな人生を生きたいかっていう人生軸が私は大事だと思うんですよね。

私はやっぱり人生の方が偉いと思っているので、自分が死ぬ時に「この人生でよかった」って思う要素の1つに、偉大な仕事があるので、やっぱり人生が自分の真ん中にあります。それを見誤っちゃうと、転職してどれぐらいお金稼いでとか、自分軸ではなく社会の尺度の中で生きていかなきゃいけなくなるんです。

私の場合でいうと、ウェディングをやって、その後「SANU」というセカンドホームのサブスクリプションをするビジネスをやって、新しい学校を作って、今はゴミ問題、環境問題に挑んでいるって、全然やっていることが違うんですけど、その中でやっぱり自分自身はクレイジーケースを世の中に生み出している人間だと思ってるんですよね。やったほうがいいけど無理じゃんって思うことを、こんなふうにできるよって打ち立てた時に、それがどんな小さい事例であっても、誰かが真似する突破口になると思っているんです。

自分の人生を中心に語りすぎましたが……社会における自分の役割を見出していくことについて、自分の働き方、生き方を想像していく。誰にも指図されずに、自分が決める領域を増やしていくっていうことが大事だと思います。

南:刺さりますね。自分の人生を真ん中に置くって、できるようで意外と端っこの一番優先度低いところに置いていたりしますよね。笹川さんはいかがですか?

今の仕事で5年後の自分も満たされているか

笹川:そうですね。私は会社員時代、すごく満たされてるって思ってたし、働くことによって自分の心が生き生きしてるって思ってたんです。でも今思うと、やっぱり会社の一部であるっていう思いが強かったので、能動的ではなかった。正直、独立した今の方が満たされてるっていう感覚があるんですよ。

私もやまざきさんと一緒で、70歳くらいまでずっと仕事したいなと思っているんですけど、それって働くことによって自分の心が満たされてないと、どんどんきつくなってしまうじゃないですか。

なので、女性ライフイベントもいろいろあると思うんですけど、今の状況で働くことによって、自分が満たされているかっていう確認と、じゃあ5年先、10年先、自分が今と同じ仕事を続けた時に、果たして満たされるのだろうかという展望は常々持ってた方がいいと思っています。

南:自分の心は満たされてるか。問いかけていますか?やまざきさん。

やまざき:今お二人の話を伺っても、自分の中のピュアな部分とか、わがままなところを大事にされてるっていうか。私、夢はわがままでいいと思ってるんです。結局自分しか決められないですよね。「アカデミー賞取りたい」「年収3000万欲しい」っていうのもそれは本人の自由じゃないですか。「わがままさ」みたいなものと向き合ったり、大事にするのがサステナブルに働くために、ちょっと遠いようで大事なのかなって感じましたね。

南:遠いようで、そうかもしれない。赤ちゃんってさっき山川さんも言ってましたけど、やっぱり自分の中の「ベイビー咲」を大事にするという。

山川:大事だと思ったのは、会社員って今だけの幻想だと思うんですよ。例えば、みんな起業して独立するような時代が本当にやってくると仮定したときに、「会社員じゃなかったらどうやっていくんだろう?」ということを問いかけて考えてみるっていうのがすごく大事ですよね。その自分を想像した時に、サステナブルに働くためのヒントが見えるんじゃないかなって思います。

笹川:それこそエンジニアさんって、一生サステナブルに働ける系の仕事だなと思います。

やまざき:そうなんですよ。エンジニアって、人生のオーナーシップが自分に戻ってくる仕事だって皆さんにお伝えしてるんです。もちろん会社に所属してエンジニアをするパターンはすごい多いんですが、それでもやっぱりエンジニアが足りてないから、ニーズが常にあって、ずっとこの先も転職先に困らないっ。もちろん相対的に給与も高いし、時間と場所の自由も比較的ほかの職種より利きやすい。

なので、周りの女性エンジニアってすごいかっこいい人が多い気がします。自分の人生が自分のコントロール下にあるっていう自信がある人が多い。自分の仕事に誇りを持ってるから、自分の思いを叶えられる、日本や世界でかなり数少ない職種の1つだと思います。本当にサステナビリティがある職種です。

テクノロジー前提の社会における女性エンジニアの可能性

南:4つ目のトーキングポイントにすでに入っている感じなんですが、「女性がエンジニアに転向するってどう思いますか?」ということで、山川さんも高専を4月に開校させるということで、高専では、起業家精神を持った方達からテクノロジーとデザインを学ぶ15歳から20歳の方達を輩出していくということなんですが、女性がエンジニアに転向するとか、エンジニアリングを学ぶみたいなことについて、高専をプロデュースされている咲さんはどう思いますか?

山川:そうですね、ちょっとだけ話すと、やっぱり高専は15歳から20歳までの子どもたち、学生たちが学んでいくところで、出口が社会なんですね。今、高校でいい教育をしようとしても、結局どの大学に入って、どの企業に就職したかで評価が決まってしまう。だけど、実際はそれはもう勝ち筋じゃなくなってきています。一方で、教育は構造的に既存路線から抜け出せていない。

その中で、神山まるごと高専では、卒業後の目標は起業が基本です。もちろん進学もできるし、就職もできます。私たちは、出口が社会だと想定して、本当に社会に求められる力はエンジニアリングとデザインと起業家精神という3つだと定義して学校を作ったんです。

女子がこういうことを学べる環境って、日本では本当に少ないんですよ。親御さんに調査をすると、「理系なんてやめなさい」という方がまだまだ多いんです。親世代もそう言われて育ってきてるし、女子が理系になるために勉強するとか、エンジニアリングを学ぶっていうことに対して、ケースがすごく少ない。

だけどこれから先、テクノロジーが入っていないサービスを見つけるほうが難しくなるので、女性エンジニアの存在はすごく重要だと思います。多様な視点で作られたサービスのほうが絶対いいサービスになるので。食いっぱぐれることは基本的にないですし、そこから先にエンジニアとして働く以外のチョイスもすごく増えていくんじゃないかなって思います。そういう意味でMs.Engineerもすごく応援したいですね。

やまざき:すごく嬉しいです。エンジニアなることで、全然違う世界に飛び込むようなイメージを持たれる方もいらっしゃるんですけど、うちの場合は、特に一回社会に出た方がリスキリングみたいなかたちで技術を学び直して、エンジニアになるんです。

テクノロジーを使わない業界も職種も会社もほとんどなくなる流れの中で、務めている会社がDX化をすすめる時に、エンジニアのことを勉強していると、抜擢されてエンジニアになれるかもしれない。旅行業界や、美容業界でもどんどんエンジニアとかテクノロジーが必要になってくる時代がきます。今まで自分がやってきたことを生かしながら、テクノロジーを身につけることで、キャリアの可能性が掛け算されて、できることが無限大になると思いますね。

南:なるほど。先ほど山川さんがおっしゃったように、女子学生が理系を選択したりとか、女子学生が高専へ行きたいといった時に、親や周りから文系に行って近所の大学行きなさい、みたいなことを言われてしまう。そういうジェンダーにまつわるステレオタイプはまだまだ根強くあると思うんですけど、できることはあるんでしょうか。

100年経てば変わってるかもしれないけど、ステレオタイピングを溶かしていく歩みを少しでも早くしていくために、私たちができることがあるんでしょうか。

やまざき:小さいマジョリティーを取っていくことが、すごい大事だと思います。Ms.Engineerを始めてから、本当はもっと女性エンジニアを育成したい、採用したいとか、テクノロジーを豊かにするために、男性のエンジニアだけじゃなくて、ダイバーシティのあるチームでテクノロジーを育てていくべきだっていう考え方をよく耳にします。

特に、Ms.Engineerを仲間として感じてくださっている企業さんに女性エンジニアとして入ると、受け入れ側の企業さんがめちゃくちゃウェルカムな環境で迎えてくださる。そういう環境を私たちがたくさん増やしていくことで、小さいマジョリティーをいっぱい増やして、だんだん社会全体に広げていくことが大事だなと思っています。

あとは、女性の問題だから、女性だけで取り組もうと思わないこともポイントかもしれません。ダイバーシティに関心があったり、女性を活躍させたいと思っている男性ってめちゃくちゃ多いから、できるだけ男性を味方にしていくみたいなのも大事なんじゃないかなって思いますね。

悩みを誤魔化さず「ちゃんとモヤモヤ」する

南:ありがとうございます。ここからは視聴者の方からの質問にお答えする、Q&Aコーナーに移りたいと思います。

Q1:キャリアのモヤモヤを言語化できず、漠然と将来が不安なのですが、そういう私は今、何をすればよいでしょうか?

笹川:私の数年前の状態なので、非常に共感してるんですが、一人で悩んでモヤモヤしちゃってるってことは、一人でなかなか解決できないっていうことだと思うので、もうこうなったら、人に言いまくる。「悩んでます。助けてください。この先どうすればいいか不安です」っていうのを言いまくっていくと、みんなが助けてくれたりします。

あと、意外といろんな人に会いに行ったらいいと思うんですよ。私も子どもを産んだ直後、本当に人生に悩んじゃって、育休中にinstagramでDMして、会いに行った人が何人かいて。
全然接点を持ったことがない人に会いに行くと、新たな気づきがあったりします。人に会うとか、苦しいと打ち明けてみるとか。結局チャーミングに甘えるということなのかなと思います。

やまざき:周りの人みんなに聞くと、ネガティブに「挑戦しないほうがいいよ」みたいなことを言われる場合もありますよね。本当に自分の人生を前に進めて、自分が言いたい聞きたい事を言ってくれそうな人、そういう人にだけ話を聞いて、どんどんどんどん元気になっていくっていうのがすごく大事かもしれません。

笹川:大人って褒められないし、いいところって人に言われないじゃないですか、社会に出ると。そういうことを言ってくれる人にだけに会うって確かにすごいいいですよね。

やまざき:そう。自分の人生を前に進めてくれそうな人を選んで、話を聞きまくるっていうのは大事。

南:「いいじゃん!いいじゃん!」っていう合いの手がやっぱり必要ですよね。

山川:ちょっと逆説的なんですけど、「ちゃんとモヤモヤ」できている人っていないと思いませんか?SNSを見たり、みんなとなんとなく喋ったりしてもやもやしてますみたいな人は、デジタルデトックスして1泊2日だけでも自分合宿するのもいいなと。

私は悩んだときは旅に出ます。1泊2日だけでも全然違うと思うんですよ。いろんな人の意見を聞きすぎて分からなくなっている人たちもいると思うので、全部を捨ててノートとペンだけ持って旅に出たり、好きな場所に行ってみたり、このことだけ考えようと書き物とかしてみると、見えてくるものがあるかなと思いますよ。

笹川:悩みって、やっぱり一瞬では解決できないですよね。2、3年かかる人もいるだろうし、4、5年かかる人もいるだろうし。今は苦しいかもしれないですが。

山川:解決しようとしないで、「このモヤモヤって何なんだろう」って自分に寄り添う行為をしてあげることがすごく大事だと思います。それが人に会いに行くことだったり、自分だけの時間を取ることだったりにつながりますよね。

南:自分に寄り添ってあげるって大事かも。SNSで人の人生にばかり気を取られてモヤモヤしちゃったりすることもありますもんね。

笹川:もやもやしてるときにSNS見るの、本当によくない!

山川:よくない、私ですら無理です(笑)

やまざき:アプリごと落としちゃうのがいいですよね。

何一つ諦める必要はない。一人で持てないものは周りを頼って

南:ありがとうございます。次の方の質問にもぜひお答えいただきたいと思います。

Q2:地方に住んでいて、リモートワークも難しく、ましてや転職も許されないような価値観の中で生きています。周りに左右されず、自分らしいキャリアを作るためにはどうすればいいでしょうか?

南:山川さん、どうですか?

山川:結論から言うと、自分らしく生きることはどこでもできると思うので。東京に出てくることもできるし、今すぐMs.Engineerに申し込むこともできる。

“Why”と人、「何でこういうことが起こるんだろう」とか、「この人が」ということに8割以上の頭が奪われがちなんですが「どのようにすれば?」ってシンプルに問うと、その方向へ頭が向かうので、“How”の部分を考えてみるといいのかなと思ってます。「なんでこうなんだろう、地方だから、こうだから、あーだから」みたいなことに飲み込まれすぎない。無限にチョイスはあるので。

南:ありがとうございます。次に紹介したい質問があります。お三方に聞きたいんですが。

Q3:20代の会社員です。これから結婚出産とライフイベントとキャリアを両立しないといけないと思うと不安です。皆さんはどうやって乗り越えましたか?

南:やはり、みなさん不安を乗り越えたいんですよね。やっぱりそこは共通してるのかなと。笹川さん、どうですか?

笹川:正義感のつよい方ですてきだなと思いました。全部をちゃんと自分でやっていかなきゃっていう責任を負える、負わなきゃっていうのが、まずかっこいいなって思いました。

ただ、あんまり背負い込んでもいいことはないから、なるようになる、そんなに追い込まなくていいんじゃないかな。

やまざき:人を巻き込むことだと思いますね。確かに全部一人でやると大変。本当にとんでもなく大変だけど、幸せもあるし。トレードオフじゃなくて、仕事の幸せも、子育ての幸せも、もちろん家庭生活の幸せも、全部取りでいいって思った時に、どう考えるかっていうことだと思います。

笹川:楽しそうに働いて、しなやかに生きてる人たちって、みんな結構全部取りしてますよね。なんか、いい意味で欲張りに生きてるみたいな人もいて。でも、確かに20代の時は私も同じことを考えてたかもしれないですね。自分でできるのかなって。

やまざき:私もそうでした。できるのかなって。さっきの「チャーミング力」じゃないですけど、周りを頼る。自分はこっちの幸せが欲しいし、子育ての幸せも欲しいし、それを全力でやるからっていって、やっぱり家族や周りに協力してもらって、全部一人でやろうと思わないことかなと思いますね。

女性として生きることは大変だけど、想像以上に素晴らしい

南:今の話につながる質問が、少しお姉さんの方から質問が来ていて。

Q4:子育てでキャリアを離れた自分が何も持ってない存在に思えます。そんな私でも、皆さんのように自立してキャリアを取り戻せますか。

やまざき:子育てこそすごい仕事じゃないですか!実際、娘を育てながら、仕事のほうがいかに楽かって思うことが多々あります。やっぱり制約条件とか、理不尽なものを相手にしたときに、それでもそれを毎日毎日ひたすら休まず、逃げられない環境で成し遂げていくっていうのは本当にすごいこと。だから、自分の能力は確実に育っていると思っていいと思いますね。

笹川:社会から離脱したと感じている人がもっと就職しやすくなる世の中になるといいなって思います。すごい優秀な人でも、一回子育てに専念したら、社会に戻ってきた時に、こんなに働き口がないんだっていうことを結構聞くので。

山川:ひとつだけ伝えたいなと思うのは、最初の方もそうなんですけど、女性として生きるってめちゃくちゃ大変なことがあると思うんですね。あると思うんですけど、私は想像してたよりもはるかに素晴らしい体験がそこにはあるなって思って。結婚も出産も全部、「想像より、もっとすごい」みたいなことがあるんですよ。だからこれを味わえることをすごい楽しみにしていてほしいなと思うんです。

私は子どもを産んだ時に、初めて自分もこうやって育てられたんだって実感したんです。本当に愛されてるのかなと不安に思った自分がもう本当にばかばかしすぎて。自分の人生の覚えていない記憶をたどる旅みたいな感じでもあったし、なんかそういうことを味わいながら、ライフイベントを経験してきました。

女性は時にキャリアから離脱したり、時に何かと並行したりしながら生きていける。見方によれば不利な状況かもしれないけど、私の解釈ではすごい自由を手にしてるってことだと思うんです。


南:ありがとうございます。そろそろエンディングの時間ということで、最後に、今日いろいろなお話を4人でしてまいりましたが、一言ずつ感想をお願いして締めくくりたいなと思います。笹川さんからお願いします。

笹川:今日は貴重なお話をありがとうございました。常々思っていたのは、人生一回きりだし、どうせ死んじゃうから何をやっていくかってことを思ってたはずだったんですけども、やりきれてなかったなって思って。皆さんのお話を聞いていて、もっと自分の人生を生きなきゃ、もっと楽しまなきゃって、焦りみたいのが生まれてきています。みなさんのお話に触発されたので、みんなで一緒にちょっとずつちょっとずつ自分の人生歩んでいきましょうっていう気持ちです。

山川:なんかちょっと話聞いてて、ちょっと涙ぐんでる(笑)。私自身は自分で選んだ自分の希望通りの人生を生きていると思うんですけど、でも毎日不安で、毎日これでうまくいくのかなとか、すごい葛藤してるんですよ。でも、結局どの道を選んでも不安から逃れられる人生はないと思うし、楽しいだけの人生じゃないと思うし、楽しいだけの人生を私自身も望んでないと思うので。ネガティブサイドはあれど、自分の中でこうしたいなとか、これだけは大事にしたいなという思いを抱えて生きていきたいなあと改めて思って、ちょっと今勇気をもらっております。

笹川:今日はめちゃめちゃ咲さんの言葉に勇気をもらいました。

南:やまざきさん、どうですか?

やまざき:本当にありがとうございます。私がたぶん一番元気をもらってます。みなさん、とにかくオリジナルなキャリアを築きながら、どんどん新しい挑戦をしているんですよね。本当に素敵な方たちで、手が届かないという印象を持っている部分もあったんです。

それでもみなさんも同じように不安と闘いながら、アクションを起こしている。そういうアクションの積み重ねの中に、自分が思い描くような新しいキャリアや生き方があるんだなっていうヒントをいただいて、私もすごい元気になっています。

南:私も最後に一言だけ短く感想を言わせていただくと、最後にやまざきさんがおっしゃった通り、今日こんなにすてきな3人とご一緒するなんて、大丈夫かな?ってドキドキしながら来ました。もしかしたら見てくださっている方も、メディアで見るすごい方々、すごくキラキラしているように見える方たちが、実はちゃんと悩んで、クヨクヨして、「なんで生きてんだろう」って日々思っている。そこはみんな同じだなって。みんな平等にきついし、でもみんな平等に幸せな自分を生きる権利があるし、可能性があるんですよね。

自分の人生に向き合うことの大事さっていうことを改めて感じることができて、すごくいい時間だったなと思いました。見てくださった方にもそういう時間になっていればいいなと思います。

会場協力=株式会社YOUTRUST

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