北海道の農業~冬編
北海道(ひとまず石狩、後志地方周辺)ではだいたい、11月、積雪までがシーズンの一区切りとなる。雪が先か、農家が先か、な日々となる。
まず、根菜や豆類を栽培している場合はその収穫に追われる。根菜は収穫後、洗いの作業が入ることもあるので、水道の凍結との闘いもある。豆の場合は、機械の有無にもよるが、脱穀作業もあるので、やはり天候との闘い。
それから施設栽培がある農家では、ハウスビニールを下す作業がある。
北海道では雪の重みにより、冬にはハウス倒壊の恐れがある。そのため、毎シーズン、ハウスビニールを貼りなおす。できるだけ風のない、晴れた日を選び、ビニールを下し、乾かし、できるだけきれいにたたみたいものである。
しかし秋の空はたいていご機嫌ななめ。こちらでも雪が先か、農家が先か、のいたちごっこである。
胆振地方の伊達なんかでは、積雪量も少なく、比較的温暖なため、ハウスビニールを貼りっぱなしの農家もある。
また、冬の間、暖房を炊きっぱなしにできるような暖房費を払える比較的潤沢な農家や、地熱が活用されているハウスがあるところでは、冬の間も葉物等の栽培を続ける農家もある。
そうして迎える雪深い冬。と言っても、12・1月くらいか。
根菜類・豆類を豊富に収穫し、その保存もできるようなところだと、冬の間をかけて販売していくところもある。出荷するにあたって、選別作業や、袋詰めなどの仕事がある。
出荷作業のない農家は、冬は除雪の仕事をするひとも多い。重機に乗れるひとは出ずっぱりだ。
冬の女性の仕事のパターンができたらいいのにな(例えば気仙沼ニッティングみたいな)、と思いつつ、思うだけで終わっている。
2月に入ると、次のシーズンに向けて、ハウス廻りの除雪作業や、育苗が始まる農家が多い。
ハウスの中でさらにトンネルを作ったり、温かくなるマットを使ったり、暖房を炊いたり、あの手この手を使う。農家は野菜を栽培、収穫してなんぼだ。
今年のようにこんなに暖かければ、もう大雪の心配もないだろうし、暖房費もそんなにかからないように思う。
北海道では、農業は一年に一度のトライ、という感じがする。
わたしは今年で農業6年目、3件目の農家で働くことになる。
どんな一年になるかな。
今年は、じゃがいもの収穫バイトに行きたいともくろんでいる。ハーベスタに乗りたい。農業の仕事は、ゲームしている感覚になることもなくもない(普段ゲームしないけど)。
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