日本語学習は「趣味に走るべし」【インター生の日本語学習、どうしてる?】
海外留学が低年齢化している昨今。
低年齢での海外留学のメリットは「外国語習得が速い(特にリスニング)」、「生活環境に慣れやすい」、そして「もし海外が合わなかったときでも日本(の学校)に戻る場所が確保しやすい」など多々ありますが、反面デメリットもあります。最も大きなデメリットは「母語である日本語の習得がおろそかになる」という点でしょう。
英語の早期習得を目指して、あるいは日本の教育制度に疑問を感じて、海外のインタナショナルスクールに子どもを留学・教育移住させている親にとって「日本語学習」は大きな課題であることでしょう。
家庭学習で「漢字」「文法」「読解」などをカバーしようとすると、まず思い浮かぶ学習手段は「一時帰国時に買ってくる質の良いドリル」や「タブレットの通信教育(チャレンジタッチ・スマイルゼミなど)」です。これで取り組める子どもなら問題ありません。コツコツと日課として、あるいはゲーム感覚で楽しんで、継続していけばよいですね。
ただし、それが子どもにとってつまらないものであれば、飽きてサボるようになってきます。放置して取り組まなくなったり、また、ドリルであれば答えを見る、答えがあっていないのに全部〇をつけて「満点だった!」などと申告する、タブレット教材であればタッチパネル反応のクセをつかんで適当にやって「学習済み」にしてしまう、など「明らかに身につかない学習態度で取り組む」ようになるのも、残念ながら「あるある」です。
ドリルや教材に向かって「勉強」するのが向かないならおすすめしたいのはやはり「読書」。しかし、勉強キライな子どもは読書も好きでなかったりします。
今回は、そんな「日本語の勉強も読書もキライ」な子どもが読了した!続きを買ってほしいとせがんだ! という本をご紹介します。子どもが日本語学習を面倒がる、読書をしない、とお悩みの方は参考にしてくださいね。
(文字の読める小学生対象)
読書キライの子が読了した本① ブルーロック
1冊目は人気アニメ「ブルーロック」の小説版です。
アニメのストーリーは、全国から優秀な300名の高校生フォワードを集めて「ブルーロック(青い監獄)」と呼ばれる施設に軟禁し、才能とエゴを武器に周りを蹴落とし世界一のストライカーを目指す、というサッカー版デスゲーム、というもの。
少年マンガ界で不動の人気ジャンル「サッカーマンガ」の中でも異色の展開が小中学生にウケています。
この小説版を読了した子ども曰く、「アニメが始まる前、ブルーロックに行く前までの話で、それぞれのキャラクターが何のためにサッカーをやっているかについて書かれててすごいおもしろい!こんなバックストーリーがあったんだ~!って感じで止まらない!」と絶賛でした。
特にお気に入りは、レオが誰にも注目されてないナギを見つける話、だとか。ちなみに「推し」はおジョー(チギリ)とナギ、だそうです(リンもいいよな~)。
とにかくおもしろいらしいので、読書キライだけどアニメ好き、という子におすすめしてみてください。
この『戦いの前、僕らは』に描かれているのは本編のアニメのストーリーにに入る前のバックストーリー。2冊完結で、主要キャラクターの6人について書かれています。
キャラクターごとに章が分かれていて、1冊に3章ずつ、そしてそれぞれの章は8~10の段落に分かれている、という構成。短く区切られているので読みやすそうです。
アニメ・マンガにない小説版書きおろしの話なので、アニメやマンガを全部観て内容を知っている、という子も楽しめますね。
読書キライの子が読了した本② スパイファミリー
2冊目はこちら。海外でも人気のアニメ「SPY×FAMILY(スパイファミリー)」のノベライズ版、「SPY×FAMILY家族の肖像」です。
一話完結形式の短編集で、4つのエピソードが入っています。どれもアニメにはない話の書きおろしなので、アニメやマンガの方のファンで「新しい話がみたい」と思っている子におすすめ。
児童書ではなくライトノベルのくくりなので、読みづらい漢字のみふりがながふってあります(「風邪」など)。その分、紙面はすっきりしていて読みやすいです。
主人公のアーニャのセリフはすべて、アニメでのしゃべり方のイメージ通り「ひらがな」で書かれているので、地の文に読めない漢字が多少あってもあまり気になりません。多少の読書経験(日本で小学校に通っていた経験)のある9歳以上くらいで、スパイファミリーのキャラクターや話の概要がわかっている子なら、全部の漢字が読めなくてもスムーズに楽しく読みすすめられると思います。
なお、漢字が読めない子ども向けに、ほぼ全ての漢字にルビが入っている『SPY×FAMILY まんがノベライズ 1 かりそめの家族』も出ています。
こちらは、「マンガのノベライズ版」なのでマンガに沿った話の進行。『スパイファミリー』をみたことのない子にはこちらがおすすめ。ところどころにマンガ紙面も入っていて抵抗感少なく読めます。
漢字にルビがふってあることでの紙面の印象含め、どちらが読みやすいかは好みによるので、試し読みで比較して見てくださいね。
海外でも人気の作品なのでクラスメイトとの話題にもできるかも。多くの子どもを惹きつけるストーリーであるだけに、キャラクターや話に魅力があります。
読書キライの子が読了した本③ 転生したらスライムだった件
3冊目にご紹介するのは「転スラ」として人気の「転生したらスライムだった件」の小説です。
この作品はマンガやアニメが有名ですが、もともとはWEB小説。そうしたパターンだと「マンガやアニメよりも小説の方が話が進んでいるので、続きが気になって仕方ないから小説版で読む」という流れになることも多々あります。
「転生もの」は中高生にとても人気です。私は「ソードアートオンライン」を激推しされてみてみましたが、大人から見ると「都合よすぎな展開だなぁ」という感じがしてしまうのですが、子どもにとってはそこがいいそうで。ファンタジー要素が強く、現実では起こり得ない異能が発揮されるところが魅力らしいです。
「転スラ(転生したらスライムだった件)」や「SAO(ソードアートオンライン)」のような長編小説を好きになると、そのまま20冊とか読めるので本を探す手間が省けて助かります笑 (転スラの小説は全20巻です)
読書キライの子が読了した本④ 天国に行った看板ねこ なな
アニメ関連以外ではこちら。タイトルからしてストーリーがわかりますが、とーーーっても泣ける話です。読書嫌いの女の子が3回読了していました。
動物好きの子や将来獣医さんになりたい子におすすめ。Kindle版はお値段も安くて、気軽に試せます。
この本が気に入れば同じテイストの本(ネコや犬の感動ストーリー)はたくさん出ています。上記の画像クリックで関連本もたくさんリストアップされますので、動物好きの読書キライさんは要チェック。
『空から見ててね いのちをすくう“供血猫”ばた子の物語』なんかもおもしろそうです(他のネコの献血のために動物病院で買われているネコの話)。
数々の類似本は興味を持たなかった子がこの「なな」の本は3回読んだので、子どもそれぞれ、「この本なら楽しく読める!」という1冊があるのかもしれません。
読書嫌いでも「趣味」に走れば読みます!
言語学習に読書は最強。これまでいくつかの学校に通いましたが、日本・マレーシア・カナダの全ての学校で、先生に「読書をしていれば問題ない」と言われました。
読書嫌いな子には、好きなアニメやゲームがあるなら、関連する小説がないか探してみましょう。好きなアニメのノベライズ版は成功率が高いです。その他、スポーツや動物など、「好きなモノ」を切り口にすれば少しは興味のあるものが見つかりますから、そこから広げていくように導くといいですよ。
Kindle Unlimitedで無料で読める本の中にもわりといい本が多いので、登録していない人は試してみるといいですよ(月額980円ですが30日間無料。すぐに解約しても30日間は無料で読めます)。
海外にいるとなおさら、大人も読書から離れがちになってしまうので、私はとても重宝しています。
次回は「日本語学習は『ハードルを下げるべし』」というタイトルで、「アニメの原作本やノベライズ版でもダメだった!」ということもに対して、どこまでハードルを下げれば日本語に積極的に楽しく取り組めるか?読書をするようになるか?その方法は?について書きます。
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