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「よくできました」が心を凍らせる? ~リーダーの何気ない言葉に隠された落とし穴~
「リレーショナルリーダーシップ」という本を最近読んで、コミュニケーションにおける関係性について深く考えさせられました。
従来のコミュニケーション論では、言葉の内容や情報伝達のスキルに重点が置かれてきました。しかし実際には、言葉には社会や人間関係の中で構築された意味が込められています。これは社会構築主義の考え方に基づいています。
私の経験から具体例を挙げてみましょう。オーストラリアの学校組織で働いていると、教職員が良い仕事をしたり、心温まる話をした際に、校長から「よくできました」「ウェルダン」といった言葉をかけられることがあります。一見何気ない褒め言葉ですが、そこには評価する側とされる側という上下関係が潜んでいます。
本来であれば、相手の良い行いや話に対して、純粋に感動や共感、感謝を表現できるはずです。しかし、それが権威を背景とした評価として伝わってしまうと、受け手のモチベーションを下げてしまう可能性があります。
この視点は教室での生徒とのやり取りにも当てはまります。教師として生徒の素晴らしい行動を「上から目線」で評価するのではなく、心からの共感や感動を示すことが大切だと考えています。
このような関係性への配慮は、学校に限らず、職場や家庭など、あらゆる場面で重要なのではないでしょうか。
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