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【哲学SFドラマ】永遠の黄昏地帯


私は小学生の頃、SF小説が大好きで、特に小松左京さんの本を何冊も読んでいました。久しぶりに小松左京さんの本を読んでみたところ、面白くて思わずのめり込んでしまいました。例えば「夜明けまで」という作品は、その創造的なアイデアと世界観、意外な展開、そして何とも言えない余韻を残す結末など、本当に秀逸だと感じました。

このストーリーを簡単に言うと、ある日、何気ない日常生活の中で地震が起こり、家が停電になります。これは別に珍しい状況とは言えませんが、実はこれが想像もしない天変地異の始まりだったのです。結論から言うと、地球の自転が止まってしまうという異常事態が起きたのです。

地球の自転が止まるという発想は私には思いつきませんでした。また、その事実を知るまでの登場人物たちの様子が非常にリアルで、久しぶりに小説から恐怖を感じたりもしました。

この小説は地球の自転が止まった直後の話でしたが、ここからさらに私の想像力が膨らみました。地球の自転が止まると、一方が永遠の昼で、もう一方が永遠の夜という状態が続くことになります。そうすると、一方が極端に暑く、もう一方が極端に寒いという状態になり、人々はその暑さと寒さの中間地点に集まってくるだろうと想像できます。

このような異常な状況下で、地球の暑さと寒さの中間地点に集まらざるを得ない人々の間で、一体どんなことが生まれるのか考えてみるのは非常に興味深いものでした。私たちは日常生活の中で慣れ親しんだ人間関係や環境、生活習慣の中で、その大半を過去の経験に基づいて生きています。しかし、このような異常事態で出会った人々は、それまでの思考パターンや生き方を一旦保留し、目の前で展開している状況に意識を向けざるを得なくなるでしょう。

さらに、様々な社会的、文化的、経済的背景を持った人々が一堂に会することで、多様な対話が生まれ、そこから新しい宗教や哲学が生まれる可能性があります。これまでの善悪や敵味方、強者弱者といった概念を超えた新しい人間観が形成されるかもしれません。

また、限られた地域に多種多様な人々が集まることで、日常的な対話が必要となり、様々な価値観や信念を突き合わせながら、皆が合意できることを追求する真の民主主義が生まれやすくなるのではないかと考えました。

このように考えると、私の未来像はかなり楽観的であることがわかります。しかし、これは想像の範疇なので、そう考えても良いのではないでしょうか。今後、自然的、社会的、あるいは身体的な変化など、様々な変化が起こり得ますが、それらの多くは自分の意志だけではコントロールできないものでしょう。

しかし、そのおかげで過去の経験に縛られず、目の前で起きていることに意識を向けることができ、そこから未来につながる何かを発見し、新しい未来が始まる機会が生まれるかもしれません。



野中恒宏


追伸

今回の考察を踏まえて自分なりの1分間の哲学ドラマ動画を作ってみました。もしよろしければどうぞご覧ください。下のリンクをクリックするだけでご覧になれます。

野中恒宏

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