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静岡県磐田市 矢奈比賣神社(見付天神)を10倍楽しむ初心者向けガイド3選

 「矢奈比賣神社には興味があるけど、歴史や伝説が難しそうで理解できないかも……」と悩んでいませんか?

 そんなあなたに向けて、矢奈比賣神社の歴史や「霊犬しっぺい太郎伝説」を初心者にもわかりやすく解説するガイドをご用意しました。

 この記事を読めば、神社や地域の歴史を楽しく学びながら、矢奈比賣神社をもっと深く楽しめるようになります。。

 矢奈比賣神社の成り立ちから地域に伝わる伝説、参拝前に知っておきたい豆知識まで、初心者向けに丁寧に解説します。歴史を知ることで訪問がもっと楽しくなるはずです!


矢奈比賣神社の御利益


 矢奈比賣神社の御利益を知るうえで重要になるのが、祭神。どんな神様が祀られているかを理解すれば、どんなご利益を矢奈比賣神社から受けられるかが明確になるでしょう。
 祀られている祭神には矢奈比賣神社との深いかかわりがあります。歴史を感じながら参拝すれば、あなたの願いに対して改めて向き合い、心からの参拝ができるでしょう。

矢奈比賣命(やなひめのみこと)

 矢奈比賣神社の中心となる神様です。女性の神様であり「安産」「子宝」「子育て」「縁結び」といったご利益があります。
神社について説明された「神名帳考証」によると、八野若日女命(やのわかひめ)であるとされています。八野若日女命とは須佐能袁命(すさのおのみこと)の娘とされており、もとは出雲の国(現在の島根県)がルーツとされている神様です。磐田市内の別の神社では須佐能袁命が氏神(その土地の神様)とされていることから、八野若日女命(=矢奈比賣命)も矢奈比賣神社にて祀られているのではないかといった考えもあるようです。

菅原道真公(すがわらのみちざねこう)

 学問の神様として有名な菅原道真公(すがわらのみちざねこう)が祀られている矢奈比賣神社には多くの受験生が「合格祈願」に訪れます。
学生だけではなく、資格試験にチャレンジする社会人や、昇格試験に臨む会社員にも崇められています。
 矢奈比賣神社は別名「見付天神」とも呼ばれ、東海髄一の学問の神様としても有名です。

悉平太郎(しっぺいたろう)

 静岡県磐田市を訪れると、街の至る所で磐田市のご当地キャラクター「しっぺい」を目にします。「しっぺい」のモチーフとなっているのが悉平太郎(しっぺいたろう)です。
 矢奈比賣神社に祀られている犬の神様でありながら、厄災から街を守った英雄として「厄除け」「必勝祈願」のご利益があるとされています。また「ペットの健康祈願」のご利益もあるとされ、ペット連れの参拝者も多いようです。

霊犬悉平太郎伝説

 なぜ矢奈比賣神社には、全国的に見ても珍しい犬の神様を祀っているのでしょうか。そこには、矢奈比賣神社を舞台とする伝説が残されています。
 前述した悉平太郎が矢奈比賣神社に祀られるきっかけとなった伝説を紹介します。

 昔、矢奈比賣神社では人間を生贄にする悲しいならわしがありました。
 8月のある日、白羽の矢が刺された家の娘を怪神にささげなければならなかったのです。
 これを不思議に思った旅の修行者が、神社に現れた怪神の様子を見てみると、それは神様ではなく妖怪でした。修行者はその妖怪が口にするのを聞きます。
 「信濃の国の悉平太郎に知らせるな」
 見付の地を救いたいと思った修行者は、信濃の国(現在の長野県)に赴き疾病太郎と出会います。事情を話し、悉平太郎を借り受けた修行者は矢奈比賣神社へと帰ります。
 白羽の矢が刺された家の娘の代わりに、悉平太郎を妖怪のもとに向かわせると、両者の格闘が始まります。
 翌朝、矢奈比賣神社に倒れていたのは妖怪の正体であるヒヒ(大きな猿のような姿をした妖怪)でした。悉平太郎はケガを負いながらも妖怪を退治し、この地の救ったのです。

https://www.mitsuke-tenjin.com/yuisho/
より内容を抜粋

 この伝説が今もなお語り継がれ、矢奈比賣神社の鳥居の横には悉平太郎の像が建てられています。境内の霊犬神社には悉平太郎が祀られ、訪れる人々の信仰の対象になっています。

余談
 CAPCOMから発売されたゲーム「大神」のストーリーはこの伝説をモチーフとしていることがディレクター・シナリオライターから明かされている。
 長野県で「早太郎伝説」として語り継がれている話を、長野県出身のディレクターがゲームの中に取り入れた。
 誇張なく「神ゲー」なので興味があればぜひ。私はエンディングで泣き、スタッフロールの後、一人で拍手したほど。

https://www.capcom-games.com/o-kami/

矢奈比賣神社の例祭

 矢奈比賣神社に神社のお祭りとして有名なのが見付天神裸祭。
 国の重要無形民俗文化際に指定されたこの祭りは毎年8月に行われます。
 前述した菅原道真公の訪問を歓喜したことに由来する説や、悉平太郎が妖怪を退治したことへの感謝を示すことに由来する説など、ルーツは確かではないようです。
 8日間に及ぶ見付天神裸祭の見どころは、腰蓑をまとった男たちが拝殿で踊り狂う「堂入り」。上半身裸の男性がイモ洗い状態となって踊るさまは「鬼踊り」と呼ばれ、並ではない雰囲気に包まれます。
 気軽に見学できるようなものではなさそうですが、興味がある方は見付天神裸祭のホームページをよく読んで参加されてみてはいかがでしょうか。

静岡県磐田市屈指の観光名所。矢奈比賣神社で思い出をつくろう

 この記事では、矢奈比賣神社の観光のポイントについてお伝えしました。歴史背景や伝承される伝説など、訪れるたびに新しい魅力を発見できる神社です。

 この記事を読むことで、訪れる楽しさを知るきっかけになったのではないでしょうか。地域の文化を身近に感じられる体験は、きっと心に残るものになるはずです。

 次の休日には、ぜひ矢奈比賣神社を訪れてみてください。歴史や伝説に触れる時間が、あなたの旅をもっと特別なものにしてくれるでしょう。この記事が楽しい旅の第一歩となることを願っています!

YouTubeで本記事のショート動画を作成しました。
是非ご覧ください。

引用

磐田市."悉平太郎伝説の紹介".磐田市ホームページ.2018.8.27
https://www.city.iwata.shizuoka.jp/shiseijouhou/profile/shippei/1002311.html.(参照:2025.1,18)

見付天神 矢奈比賣神社."ご由緒・ご祭神".見付天神 矢奈比賣神社ホームページ.更新日不明
https://www.mitsuke-tenjin.com/yuisho/.(参照:2025.1,18)

見付天神裸祭保存会."見付天神裸祭の概要".見付天神裸祭ホームページ.更新日不明
https://hadakamatsuri.jp/gaiyo/index.html.(参照:2025.1,18)

見付天神裸祭保存会."見付天神裸祭資料集 矢奈比賣天神考".見付天神裸祭ホームページ.更新日不明
https://www.aikij.com/hadakamatsuri/shiryo/1911-yamanaka.html.(参照:2025.1,18)





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