何度目の自己嫌悪

今日は何もしなかった。
いや、今日もだ。
何もしなかったのではない。
何も出来なかったのだ。

せっかくの休日だというのに
垂れ流れてくる情報を指でなぞっていたら
もう日は暮れてしまっていて
夜になって今頃焦り出す。

そんな日々はもう何度目の事だろうか。

別に何か目標があるわけでも無く
何かやりたかったことがあったわけでも無い。

むしろそれが辛いのだ。

中途半端に身に着けた
申し訳程度の意識の高さは
私の人生を輝かしてくれるどころか
より一層の苦しみを引き寄せている。

意識の高さとは
本来目指すべき何かがあってこそのもの。

だというのに私と言えば
何をするどころか、想いもしないのに
漠然と「成功」という言葉ばかりに囚われている。

何の行動も起こす気もないくせに
世の中の情報のひとかけらを見たくらいで
悟った風にして得意気になっているだけなのだ。

部屋の中から出ることもしないで。
馬鹿みたいだ。

そんな自分に辟易して
一丁前に成功に囚われない幸せなどと考えてみる。

本質的という概念からほど遠く
都合良く現実から目を背けるための私の幸福論とやらは
結局のところ
それらしき考え方の一つも見つからないままで
考えることが億劫になって止めてしまった。

そうして一通り頭の中で足掻いてみても
今に至っては何も残ってなどいない。

初めから何も変わらないままの私を見て
ただただ虚しくなっていくだけなのだ。

せっかくの休みにどこかへ出かけようとして
天気予報に雨を見てしまった時のように。

何をする気にもなれないと
石川啄木のように嘆いてみても
その呟きさえ輝いて見えるほどの文才も何も
どれだけ自分の中をまさぐってみても
何の一つも見当たらないのだった。

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