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✓鎌倉駅徒歩8分、空室あり
▽あらすじ
人付き合い苦手な私が、
シェアハウス始めました。
鎌倉の古い洋館を舞台に、
訳ありな住人たちの
日常を描いた物語。
▽印象に残ったフレーズ
「形は似とっても性格はな、一枚一枚違うでな。
木にひっついとる間、葉っぱは動けんやろ。
生えとる場所にじっとしとらなあかん。
お日様がたくさん当たる葉もあれば、
雨風で揺さぶられるのもおる。
そうやと思えば鳥に突かれたり、
虫に食われたり。そうやって、
みんな自分の色になっていくんや。
あんたはどんな色になるんやろうな。」
「カレーもカツもどっちも
決められんくらい大好きや。
なあ、かっちゃん。カツカレーは、
カツがなくてもあかん。カレーが
なくてもあかん。ふたつ揃って
初めてカツカレーや。
何があってもカツとカレー
一緒じゃなきゃあかんのや。」
“暮らしのエッセンス“
おうちカフェに集う人たちは家族ではない。
いつの日か離れていってしまうかもしれない。
血縁や法律、つながりを保証するものだって
何もない。でも、かりそめだからこそ、
みんなが寄り添えて咲かせる花は美しい。
役割や束縛を超え、ひとつの花を
咲かせられるのなら、
こんなにステキなことはありません。
▽感想
なかなか登場人物たちが難題を抱えていた。
根本的な解決などはないけど、
誰かの力というよりは、自分で他人を見て
自分が変わろうと努力していたなという印象。
自分の言動や自分自身を見つめるって
そう簡単にできることではないと思う。
しかも若いのではなくて40代5.60代なら
余計にそうなのではないかなあと
(偏見になってしまうならごめんなさい…)
でも、それがすぐにできるのは
年齢が高めで第二の人生を歩むと
決めた人たちだからこそなのかもしれない。
母がしている習慣や各家にある習慣を
「暮らしのエッセンス」と呼ぶのは
笑みが出るくらいセンスがあるなあと思った!
気さくで、気遣い無しの
楽な関係ならシェアハウスもありかもしれない。
鎌倉駅徒歩8分、空室あり/越智月子/幻冬舎
↳試し読みもありますので、ぜひ