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京都土産に、一番好きなお寺へ:大原三千院
連休が取れて京都に帰省していた私。
京都はどこもインバウンド観光客や修学旅行生であふれている。
元々寺巡りが好きだったが、人混みが苦手なため最近は足が遠のいている。
今回の帰省で京都の野鳥を楽しめたが、せっかく京都に来たのだから1か所くらいお寺に行っておこうかな。
朝一番で行けばそれほど混んでいないかも。
(前回の記事はこちら)
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最終日の朝、天気はあいにくの小雨。
8時前に京都駅発の京都バスで、京都市の北にある大原を目指す。
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京都駅から1時間ほどで大原に到着。
以前はガラガラだったバスも、この日は観光客でほぼ満席だ。
今日目指す三千院は、バス停から徒歩10分ほど。
坂道を上がったところにある。
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この呂川。大原の里の南を流れ、北側を流れる律川と合わせて「呂律川」と呼ばれている。
大原は千数百年前から魚山(ぎょさん)と呼ばれ、仏教音楽である天台声明(しょうみょう)の発祥地。
呂川と律川は和楽の旋法にちなんで名付けられたとか。
「呂律が回らない」の語源とされている。
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三千院は、最澄上人が比叡山延暦寺を建立した際に、草庵を結ばれたのが始まりだという。
以降天台宗の皇族が住む門跡として1200年の歴史を持ち、明治維新の際にここ大原に移転した。
建物内は撮影禁止。静かな寺内に入る。
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靴を脱いで客殿から宸殿へ。
客殿からは一つ目の庭園、聚碧園が望める。
ここではお茶とお菓子を楽しむことができ、先客の中国からの観光客たちがお菓子を食べながら思い思いに庭園を眺めている。
私が大好きなのはこの先の二つ目の庭園。
先へ進み、宸殿のご本尊である薬師如来さまに手を合わせてから庭に降りる。
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最初にこの景色を見た時に、あの世に行った後こんな風景の所で過ごせたら良いなと思い、ずっと眺めていたいと感じた。
見ているうちに、心が落ち着いていく。
以降、私の中で「大好きなお寺 第1位」の位置を譲らない。
10年前にここで撮った写真は、私の職場のパソコンの背景として活躍している。
仕事でイライラした時、疲れた時に、この景色に心癒される。
いつ来ても綺麗だな。
この季節は苔と青紅葉の緑が目に染みいる。
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往生極楽院は中に入ることができるので、靴を脱ぎ阿弥陀三尊さまの前に正座し手を合わせ、しばし静かな時間を過ごす。
もう何回ここへ来ただろう。
仕事の悩みとか、自身の悩みとかを心の中で問いかけた。
仏さまは何も言わないけれど、やがて心に平安が訪れる。
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阿弥陀三尊さまは、この景色を何百年も見てきたんだね。
千数百年という歴史の前に、自分がちっぽけな存在であることを思い知らされる。
阿弥陀三尊さまは、往生極楽院と庭園が良く似合う。
よく「仏像展」などと称して美術館に持ち出され、コンクリートの部屋に押し込められる仏像たちに私はときめかない。
長い歴史を過ごした、本来の場所で観る仏さまたちに魅力を感じる。
奈良、中宮寺の菩薩半跏思惟像のように。
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三千院で小一時間を過ごし、御朱印をもらって帰路につく。
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10年以上前は御朱印を頑張って集めていたが、昨今の御朱印人気でスタンプラリー化し、何だかありがたみが半減してしまったような気がして足が遠のいていた。
でも旅の記録として、仏様との出会いの記録として、後から見返しその時の景色や匂い、音などを思い出すことができて貴重だと今は思っている。
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しば漬けの原料となる赤紫蘇。
大原の人たちが赤紫蘇を守り続けている。
他のシソ科と交雑しないように神経をとがらせているのか。
ここにも800年続く歴史があった。
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市内から少し外れた地域を走る京都バス。
市中を走る京都市バスがどんどん進化していくのに比して、京都バスは少しレトロな感じが残り、私は好きだ。
三千院での時間をお土産に、バスに乗ってさあ東京へ戻ろう。
京都に帰ると、いつも買って帰るお土産がある。
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くみあげ湯葉が大好きな私。
ここのくみあげ湯葉が一番おいしいと思っている。
少々お高いのと日持ちしないのが難点だが、2日でペロッと食べられるのでいつも買っている。
東京ではおいしい湯葉や豆腐に出会えないのが少し悲しい。
湯葉を買いにデパ地下を歩いていて、衝動買いしたのがこれ。
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実山椒がスーパーの野菜コーナーに並ぶと、もうすぐ梅雨だなあと感じる。
毎年この時期に購入し、茎を取ってさっと茹でて冷凍保存。
1年間かけて料理に使っている。
万願寺とうがらしは東京でも買えるけれど、実山椒の横で私を待っていた。
帰って、おじゃこと山椒で炊こう。
野鳥にお寺、湯葉と実山椒を京都のお土産に、私はホクホク。
さあ、明日から仕事を頑張ろう。
新幹線で京都を後にする。
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