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初夏の陽気、東京港野鳥公園へ

晴れた日曜日。
先週の疲労で遠出する気力が無かった私。
近場で、日曜日でも静かに鳥が観察できるところへ行こうと思い立つ。
電車で30分余り、東京モノレールの流通センター駅から東京港野鳥公園を歩いて目指す。

東京港野鳥公園入口
園内は春の雰囲気
園内のテーブルには鉄製の小鳥たちが
タンポポも遅めの開花

カメラや双眼鏡を片手に9時の開園を待つ人がちらほら。
訪問するのはこれで3回目だ。
実はこの公園。たくさんの鳥が見られるのだが、私はちょっと苦手としていた。
理由はその立地。
東京港の倉庫や太田市場と隣接し、近くに羽田空港がある。
トラックの排気ガスや飛行機の騒音に囲まれての野鳥観察が何となく楽しめなかった。

隣の大田市場
着陸する飛行機が近い

一方で、この公園の良い所は園内に日本野鳥の会のレンジャーさんがいるところ。
前日観察された野鳥リストも掲示されている。
初心者にとってはありがたい情報だ。
この鳥は何だ?と思った時に聞けるのも助かる。
昨日はサシバやアオゲラがいたらしい。

カメラと双眼鏡を取りだし、開園直後の静かな公園内を歩く。

静かな東淡水池
葦をパキパキかじるオオジュリン

この日は夏日予想。
温かい風が吹く中、まだ北に帰らないオオジュリンさん。
もう冬鳥には会えないと思っていたから、得した気分になる。

夏のような日差しに、園内はぐんぐん気温が上昇する。
日なたにいると汗がにじむ陽気だ。
園内に数か所設置されている観察小屋に入り、ベンチに座って池をのんびり眺めることにする。

観察小屋から潮入り池を望む

小屋はレンジャーさん達によって綺麗にメンテナンスされており、快適に観察ができる。

羽を休める水鳥たち

この日はヒドリガモ、コガモ、ホシハジロにカワウが陸で休んでいた。

ハシビロガモのカップル
丸っこいカイツブリ。つぶらな目がかわいい。
頭がふんわり、スズガモ♂
スズガモ♀は地味

スズガモを間近で見るのは初めて。
飛行時のヒュッヒュッという羽音が、鈴を振る音に似ていたのが名の由来だとか。
鈴の音って、チリンチリンじゃなかったっけ。

スズガモの姿はキンクロハジロと似ている。
オスの頭は黒に緑や紫の光沢があるらしいが、今日は真っ黒に見える。
黒と白のコントラストが美しい。
彼らもまた潜りが得意だ。

スズガモ「よっ」
(ザブッ)

潜りが得意なカモたちがあちこちで潜って餌探し。
しなやかな動きで弧を描き、波しぶきを立てず無駄の無いダイブ。
春の温かい風が吹き抜ける観察小屋から、あちこちで潜るカモたちを眺める。
小鳥たちを探して歩き回るバードウォッチングも良いけど、こういう風にのんびり眺める鳥見もいいな。

池を飛び跳ねる魚を撮って喜ぶ私

潮入り池は海と通じているせいか、迷い込んだ魚があちこちで跳ねていた。
カワウのお腹におさまる運命なのかな。
ちょっぴり可哀そう。
無事に海に戻れますように。

公園北にある前浜干潟に行ってみる。

波打ち際でオオバンが餌探し
木の上のカワウ

この日の東京は最高気温28度まで上昇。
昼が近くなるにつれて小鳥たちは影を潜めてしまう。
これから気温が上がるにつれて、東京で出会える野鳥は減少する。
秋まで冬鳥には会えなくなるなと、少し寂しさを覚える。

園内は双眼鏡を持った子供たちが増えてきた。
好奇心旺盛な彼ら。
その好奇心を忘れずに、どんどん学んで成長してね。

ネイチャーセンター。屋内からも野鳥観察が楽しめる。

東京港野鳥公園は、野鳥観察のために工夫された公園。
今度は雨の日か夏に来てみようかな。
冷暖房も完備しているし、快適に屋内から観察できる贅沢を味わえそうだ。
今日はお腹が空いたから、そろそろ帰ろう。
公園を後にする。

ヒヨドリ「僕たちはまだ東京にいるよ」


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