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旅のこと

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2024年4月の記事一覧

ジョージア、天国に一番近い国(10)ずっと生きていなかった【ウシュグリ、メスティア】

ジョージア、天国に一番近い国(10)ずっと生きていなかった【ウシュグリ、メスティア】

 1月4日。9日目。夜明け前に(とはいっても7時台だ)起床した。雪は昨晩から愚直に降り続いていたみたいだった。朝日は到底みられそうになかったけれど、白んでいく空はどうにか見たくて、しこたま着込んで外に出た。降りたての雪が宿の前の細い道にすっかり積み上がっていて、どうにも進みようがない感じだった。

 宿のすぐ近くに小高い丘のようなものがあり、ひときわ大きな復讐の塔が煌々とライトアップされていた。私

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ジョージア、天国に一番近い国(9)マルシュルートカの功罪、小さな小さな秘密の村【ウシュグリ】

ジョージア、天国に一番近い国(9)マルシュルートカの功罪、小さな小さな秘密の村【ウシュグリ】

 1月3日。8日目。今思い返してもとんでもない日だった。
 この日はクタイシからマルシュでメスティアに向かう予定だったので、クタイシに到着した際、バスターミナルでクタイシからメスティアに向かうマルシュの時刻を聞いていた。事前のインターネット情報では、8時だとか10時だとか諸説あったのだが、2024年1月時点では、9時に出発予定ということだった。クタイシからメスティアに向かうマルシュは1日1本しかな

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ジョージア、天国に一番近い国(8)珍道中、開幕【クタイシ】

ジョージア、天国に一番近い国(8)珍道中、開幕【クタイシ】

 1月2日、7日目。旅も後半である。
 この日はクタイシ観光だ。前日に予約していた通り、朝9:00にタクシーが到着。案の定英語は話せないけれど、メディコがしっかり通訳してくれたのでかなり助かった。ハットリさんと一緒に乗り込む。
 まず向かったのは、山奥にあるゲラティ修道院だ。一度は世界遺産に登録されたこともある、かなり古い修道院で、ぼろぼろのフレスコ画が魅力的だったので生で見てみたかったのだ。

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ジョージア、天国に一番近い国(7)新年の洗礼、滑り込みサンセット【ゴリ、クタイシ】

ジョージア、天国に一番近い国(7)新年の洗礼、滑り込みサンセット【ゴリ、クタイシ】

 最近、旅行記がちょっと雑になってきている気がする。反省である。しかし旅行記、どの程度基礎情報を交えて書くかが結構難しい。もっと丁寧に説明したい気もするし、あまり説明が長くてもくどい気がするし、現地で得ていない情報をわざわざ調べて書くのも、なんだかちょっと感覚に合わない気もする。日々試行錯誤だ。

 さて、気を取り直して1月1日。新年である。あけましておめでとう。この日はジョージア西部に向けて移動

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ジョージア、天国に一番近い国(6)人生のベストはいくつになっても更新できる【ムツヘタ、トビリシ】

ジョージア、天国に一番近い国(6)人生のベストはいくつになっても更新できる【ムツヘタ、トビリシ】

 12月31日、5日目。大晦日(全然実感ない)。この日は、ムツヘタに行くことにしていた。ムツヘタは、トビリシから一番近い世界遺産の街で、日本でいえば京都みたいな位置づけだ。Didube駅からマルシュが頻発しており、15ラリ程度で行ける。一方、ムツヘタ近郊に2か所ほど大きい教会があり、これらにアクセスする場合はタクシーを使う必要があった。

 Didube駅に到着して、ムツヘタ行きのマルシュの場所を

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