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私の好きな英語

私、テレビ持っていないんです。
なので観るのはもっぱらネット。Netflix。
この“The Lincoln Lawyer”は最近のお気に入り。

主人公のミッキー・ハラーはサーフィン中の事故で死にかけた上、家族も仕事も失うというどん底の経験を持つLAの弁護士。
決して男前!というわけではないし、ストーリーも地味なんですが、登場する役者さん達がいい。セリフもいい。

ある日このミッキーがちょっと無茶をして、暴漢に襲われます。怪我を心配した元妻がやって来て「何やってるの!なんて弁護士! またあなたを失ったかと思ったわ」”I thought I lost you, Mickey.”
とミッキーを責めます。

その時にミッキーが返したセリフがコレ↓

“You’re never gonna lose me.”

あ〜、英語っていいな❤️

と思った瞬間でした。

日本語だったら「(俺は)ここにいる。(俺は)死んでないよ」とか自分を主語にして言いそうなんだけど、そうすると次は修羅場になるよねぇ。
でもミッキーは Youを主語にして「もう君がぼくを失うことは二度とないよ」と言ったの。

日本語にするとちょっとダサくて(←死語?)クサいセリフだけど、ミッキーのこの一言で、元妻の怒りの気持ちがスーッと消えて安心した表情になったのが印象的でしたわ。
You を主語にしたことで、相手に対する思いやりのある愛情のこもった言い方になっている。そして、とても英語らしい表現だなと思いました。

英語には必ず「主語」があります。
話す時も書く時も「主語」から始まるのが英語。
そしてこの「主語」が「人」であるときは、そこには目に見えない人間同士の感情、力関係のようなものが含まれているように思うのです。

日本語ではこの主語が曖昧で、なくても話は通じてしまう。
なので普段使っている日本語をそのまま英語で言おうとして、「主語」ナシのヘンテコ英語になってしまうケースが多いのね。
無理してでもなんとか「主語」を引っ張り出して話さないと、通じない英語になってしまうわけです。

ただ難しい単語だけたくさん知っていても、資格試験のスコアが満点でも、IやYouの主語がなければ相手を動かす気持ちのこもった英語にはならない。

あ〜、やっぱり英語っていいな❤️

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