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〜本の内容をどれだけ覚えているか〜 2025/02/23

 普通の人は一度読んだ本の内容を、どれだけ覚えていないだろうか。私はほとんど覚えていない。

 小説もそうだけど、特に科学本に書いてあることなんて9.5割覚えていないと思う。

 話の流れとか結末を忘れることは無いけれど、話の途中に何があったかとかどういうことが書かれていたかはすぐに忘れてしまう。

 私は現代の若者の中では本を読む方だと思うので、活字が頭に入ってこないとか長い文章が苦手とかそういうことはないと思う。記憶力も、まぁ人並みだろう。

 だけど、本の内容はあまり覚えていない。一年前に読んだ小説や半年前に読んだ科学本にどんなことが書いてあったのか、聞かれてもほとんど答えられないだろう。覚えているのは何となくの話の流れと結末とその本を読んだということぐらいだ。

 こんな調子だから、本を読むのは損なのではないかと思う時がある。何故なら、その本の結末を覚えてしまっているからだ。

 今私の目の前には『六人の嘘つきな大学生』という本がある。これはミステリー小説で、就活中の大学生がグループディスカッションを行う中である事件が起きるという話だ。登場人物たちが議論したりしながら話が進んでいき、最終的にその事件の真相が明かされる。

 私はこの本を一度読んだ。とても面白いと思った。もちろん結末も覚えている。しかし、結末に至るまでの過程はあまり覚えていない。

 結末を覚えてしまっているので、もう一度読み返しても初めて読んだ時の面白さには到底及ばないだろう。他のジャンルでもそうだけど、とりわけミステリーにおいて結末を知ってしまっているというのは、=楽しみが削がれるということになる。

 読む前は、自分が手に取った本の内容はどんなものだろうとか、結末はどうなるんだろうとか考えながら楽しく読むことができる。しかし、一度読んだ後は本の内容はほとんど頭に残らずなんとなくの結末だけを記憶してしまう。

 本を読んで得しているのかよくわからない。読む前と比べて楽しさが減っているという点では損なのではないかとすら思ってしまう。

 これが、一度読んだ本の結末まで忘れてしまうとか、逆にそこに至る過程まで全て覚えているならいいんだけど、私の脳は不都合にできているらしい。

 他の人が本の内容をどれだけ覚えているのか気になる。そして、読み返す時、その楽しさはどの程度になっているか。本人にしか分からないことだけれど、教えて欲しい。

 



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