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できた母親でなくてごめん

ある金曜の朝、息子達と自分のお弁当を作りながら
なかなか起きてこない長男にイライラ。
漸く起きてきた長男に、容赦なく小言を聞かせ、
日頃温厚でよく話す長男も、さすがに嫌そうに「分かってるよ!」と言った後、言葉少なめに出掛けていった。
その後自分も出勤しながら、少し言いすぎたかなと後悔少々…。時既に遅し。


その日の午後、私は仕事を早退した。

勤務中、ふと日常的に処理している簡単なメールの返信内容すら考えることが出来なくなり、自分でも違和感があったので、その週の別日は寝起きの目眩で急遽午前休を取ったりと不調があったばかりだったこともあり、当日中が期限の仕事はほぼ終えていたのを確認して、直属の上司に相談をして早退させてもらった。

頭にモヤがかかったような感じ。
疲労感もあり、家に着いてから何となく横になる。
頭に浮かぶのは、先週末の職場の理不尽な出来事だった。
腑に落ちないのを納得しようとして過ごしていたから
イライラしていて、朝も長男に小言を言ってしまったのかもしれないと思った。

そのまま寝てしまったらしく、目が覚めたら17時を過ぎていた。
早退したことが後ろめたいような気持ちで
のそのそと夕飯の支度を開始する。
ただし、一から作る気力もないので、週末にまとめて作り置きしている、お弁当用のおかずの残り物を一掃しようと温めて食卓に並べただけ。

息子らが順に帰宅。
長男が「あれ、今日も母さん、夕飯作ってくれたんだ。今週毎日作ってくれたね。すごいじゃん。」とさらっと言った。
私は帰りが遅い日もあるので、週に1回はストックの冷凍食品だったり、息子達に自分で適当に済ませてもらうことも少なくない。今週は比較的帰りが早かったので、毎日用意していたのを長男が言ったのだ。

朝の小言を言っている自分を思い返しながら、
長男の一言で、自分の中の刺々していたものが
少し丸くなっていくような気がした。

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moyamoya
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