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★★★★☆「カラオケ行こ!」

まだまだ映画は難しい。
何をどう表現したらいいか分からないし、何を得たらいいか分からない。
だからこそ、たくさん観て、思ったことを書いて、思考の整理が必要だと思っている。

今回の映画は「カラオケ行こ!」だ。
WOWOWで放映されていたものを自宅で視聴。

基本的に映画のタイトルだけで観るか観ないか、の判断をするから、誰が出ているとか、どんなストーリーとか全く分からないまま見始める。
冒頭からテンションだだ下がり、思わずテレビを消してしまおうかと思った。

合唱のシーンで、中学生の聡実が歌っているシーンがアップになる。
女子に囲まれて、彼がソプラノパートを歌っているということを表現したいのだろうけど、口パクにしか見えないし、声が出ているように見えない。
終盤の紅の歌唱シーンとは真逆過ぎてもったいない。
その程度なの?と思っていたけれど、判断するには時期尚早、もうちょっと観てみようと思った。

映画という作品は、誰かに何かを伝えたいのか、作っている人の思いやストーリーや、何かを感じたほうがいいのか。
はたまた、ただのマスターベーションだから、気にしないで観ていればいいのか、そういった無駄なことを考えてしまったり。

私ならこんなストーリーがいい、こんな展開にしてみたい、と思うことが邪魔をしているのか判断が付かないが、せっかく観たなら何かを得たいと思うもの。

冒頭で映画を観るのを諦めなくてよかった、と思ったのは、実生活で忘れていたことをガツンと教えてくれたから。
その1シーンを観ることができただけで、大満足だった。

部長の聡実が久しぶりに部活に戻ってきたとき。
後輩が部長の態度に怒って部室から飛び出してしまったあと、狂児と校門前で出会うシーン。

年齢差とか、相手の立場とか、あまり考えなくて、あれだけ気持ちをぶつけられるのは羨ましいと思った。
言いたいことを言える勢い、現実から逃げない姿勢、3年間続けてきた合唱が!と怒るところ、あのシーンだけで大満足。

と裏腹に、合唱コンクールでは狂児のことが心配になって抜け出してしまうところも、3年の重みより狂児を優先させたんだ、という変化も面白かった。

多少、はちゃめちゃなシーンはあったけど、全体を通してストレスがなく観ることができたのでよかった。
星4つで大満足。

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