おすすめ!映画「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」
「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」を配信で鑑賞しました。
で、感想を書いてみようと思います。
2019年のアメリカ映画(日本公開は2020年)で、監督は俳優でもあるオリヴィア・ワイルド。
3年前の作品だし、監督はこれがデビュー作だけど、とても面白かったので、「#おすすめ名作映画」で投稿します。
お付き合いください。
簡単なあらすじを書くと、
ガリ勉女子高生2人が、一晩で高校生活を取り戻すお話。
主人公のモリーとエイミーは勉強一筋の学校生活を送ってきたけど、それは自分の将来のため。有名大学に進学が決まって意気揚々と卒業を迎えるつもりが、遊んでばかりいると思っていたクラスメイト達も有名大学に進学することが分かり、意気消沈。
自分たちの高校生活は何だったんだ!
2人は一晩で高校生活を取り戻すため、クラスメイト達が開く卒業式前夜のパーティーに乗り込むことにするが…。
最後まで読むとオチあり〼
とまあ導入はこんな感じですが、このあらすじだと、興味ある人とない人に別れそうですよね。
なので、もうちょっと物語の先を書きます。
主人公2人はクラスメイトと勉強以外の交流をしてこなかったので、パーティー会場が分からない羽目に陥ります。
誰も教えてくれなかったし、誰の連絡先も分からない。
で、何とかしてたどり着こうとするのですが、なかなかお目当てのパーティーにたどり着けない。。。
最初のあらすじで、「一晩で高校生活を取り戻すお話」と書きましたが、実は「なかなかパーティー会場にたどり着けないお話」でもあるのです。
こう書くと、なんかしょうもない話ですよね。。。
でもまあ事実だから仕方ない。
けれども、ここで記事を読むのを止めることなかれ。
裏を返せば、「パーティー会場になかなかたどり着けない」というワンアイデアで映画1本を作るってすごいことだと思いませんか?
自分はこの部分に感心しました。
え、そんな大したアイデアじゃない?
う~む、そう言われるとそんな気がしないでもない。。。
ちょっと待って。とっておきを出すから、ここで記事を読むのを止めることなかれ。
この作品は、パーティー会場にたどり着けない一晩の様子をだらだら描いているわけではないんです。
実際には、なんとかお目当てのパーティー会場にたどり着くことはできて、クラスメイト達と合流します。
で、そこでクラスメイト達と一緒に楽しむことによって、見下していたクラスメイト達の印象が変わっていきます。一晩で価値観の反転が起こります。
「価値観の反転」、、、ちょっといい感じになってきましたね。しょうもなさが少しは減りましたかね。
さらに言えば、エイミーはレズビアンだったり、クラスメイトが多人種の構成だったり、スクールカースト的な描写を逆手にとって変わり者っぽい子や一匹オオカミ的な子が実は優しい心の持ち主だったりと、多様性を肯定している側面もあります。
「多様性」、、、またまたいい感じになってきましたね。
断っておくと、皮肉ってるわけではありません。
「価値観の反転」、「多様性」、そういう要素は確かにあります。
でもそれは側面であって、この作品のど真ん中にあるのは、自分らしい青春を送るってこと。
大切な気持ち(誰も排除せず、みんなで一緒に楽しみたい)は実はすでに自分の中にあるものだし、大切な存在はすぐそばにいる友達(恋人でも家族でもいい)なんだよな。
ってことで、最初のあらすじを読むと、学生か若い人しか興味を持たないようなお話だったと思うけど、「自分らしい青春を送る」に年齢は関係ない。
まさに今日これから何かを始めたっていいんだし。
自分も最初はこんな書き方をするつもりじゃなかったし、若い人を対象にすすめようかなと思ってたけど、「価値観を反転」して、「多様性」をふまえて、「自分らしい書き方」で書いてみました。
お後がよろしいようで。なんてね。