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活弁初体験の私が活弁にハマった理由。
こんにちは!映画チア部(まっぴぃ)です!
先日までチア部では、8本の記事にわたり活弁の魅力をたっぷりとお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回は、その締めくくりとして、11月14日に元町映画館にて行われた「ジャムの月世界活弁旅行」の様子を、活弁初体験だった私がご報告いたします!
1本目:『迷惑帽子』(監督:D・W・グリフィス)
さて、活弁の1本目は、鑑賞マナー喚起も兼ねて、グリフィスの『迷惑帽子』が活弁で上演されました。
始まって、まず聞こえてくるのはピアノの音。
これが生演奏で観る映画!と胸を躍らせながら見始めましたが、すぐに生演奏であることを忘れそうになるほど自然なんです!
そして、今も昔も変わらないような鑑賞マナーの数々とその斬新な対処法にクスッと笑えるものばかりでした。
あんなユーモアあふれるアイデアと大胆な仕掛けの数々が、100年以上前に作られたものだとは驚きです。
それに加えて、スマートフォンについてやコロナ対策など、その時代の状況に合わせた注意喚起を古典映画に乗せてしまえるのも、活弁ならではだなぁ!と感心して聞いていました。
2本目:『月世界旅行』(監督:ジョルジュ・メリエス)
今回の公演のタイトルにもなっている、『月世界旅行』。
ジョルジュ・メリエスの作品を観たのは初めてでしたが、ユーモアとマジックにあふれる世界観は、ショーを見ているようでとっても楽しかったです。
現在の宇宙映画は、CGなど最新技術がふんだんに使われ、いかにリアリティを高められるかという作品も多いように思います。
しかし製作された1902年、映画が誕生して間もない頃に、そんな技術はもちろんありません。マジシャンでもあったメリエスは、そんな時代に、マジックの力で月へ行き、冒険を繰り広げました。
古典映画だからこそ、現実ではありえないような展開にも可愛らしさを感じていました!
この作品は、先日チア部でも取材させていただいた辻凪子さんが初めて活弁に挑戦されたとのことでしたが、様々な声色でたくさん登場するおじさまたちを見事に演じ分けておられて、圧巻でした!
画面上にはたくさんのおじさまたちがいるのに、誰が喋ってるかちゃんと聞き分けることができました。長老からセクシーガールまで多種多様な声を、声だけで、一人で演じ分けているとは本当にすごかったです。
3本目:『ぱん。』(監督:辻凪子&阪元裕吾)
続いての作品は、2017年に辻凪子さんと阪元裕吾さんが監督としてタッグを組み、辻さんが主演を努めた『ぱん。』
元々音声付きの短編映画を、今回は活弁バージョンで上演してくださいました。
以前、音声付きの元々の作品も見させていただいたのですが、活弁で見るとまた、全然違った面白さがありました。
辻さんと、弁士・大森くみこさんとの掛け合いでの活弁ということで、元々なかったナレーションが入ったり、怒涛の展開に臨場感が増していたり、ブラックコメディとしての作品のコメディ要素が増したように感じました。
4本目:『キートンの探偵学入門』(監督:バスター・キートン)
そして、最後は喜劇王の一人、バスター・キートンの『キートンの探偵学入門』。
大森さんが紹介してくださっていた通り、キートンは全く笑いません。なのに、素直で、とっても運が良くて、常に全力なキートンにたくさん笑ってしまいました。
これが、究極のコメディなのか!?と感じるような面白さでした。
そして、本当に実写なの?と疑いたくなるようなド派手なアクションの数々にもびっくり。キートンの身体能力と度胸は一体どのようになっているんでしょうか(笑)
その驚きの連続だったアクションシーンに活弁が加わることで、キートンのコメディ映画は成り立っているように感じました。
こちらの作品は45分と、映画にしては短いのですが、その間、弁士の大森さんと演奏者の天宮さんは休むことはありません。45分間様々な声を演じ続け、演奏で映画を盛り上げ続けます。それを考えるだけで本当に頭が上がりません。すごすぎます!
そして、映画館であんなに笑ったのも初めての経験でした。普段、映画館で映画を観るときは、映画館ならではの静けさと、周りの人の反応が気になり、なかなか声に出して笑うことは少ないと思います。
しかし、活弁は弁士さんがその場にいる分、映画との距離も近づき、見ている人みんなで同じ場面で笑いが起こったのも、とっても素敵な映画体験でした。
全ての作品が上演し終わった後は、アフタートークで盛り上がりました。
我らが(ノコ)さんも登壇し、活弁の魅力やJAMの今後についてたっぷりとお話を聞くことができ、とても楽しかったです。
恥ずかしながら、このイベント以前までは活弁の存在すら知らなかった私ですが、一瞬にして活弁の虜となりました!
映画館に足を運ばないと見ることのできない活弁。映画でも、舞台でもない「活弁」というエンターテインメントの形は、過ぎ去ってしまった古いものなんかでは全くありません。
むしろ、いつでもどこでも映画を見ることのできる環境で育った私にとって、とっても新鮮で、ワクワクするものでした。
このイベントに参加し見事に活弁にハマった方にも、まだ活弁未体験の方にも、前から活弁の虜!という方にも朗報です!
1月16日にOSシネマズハーバーランドにて、大森くみこさんと天宮遥さんによる活弁ライブが10ヶ月ぶりに再開されます。
↓詳細についてはOSシネマズの公式サイトよりご確認ください。
今回足を運べなかった方も、活弁を体験するチャンスです!活弁に少しでも興味のある方は、ぜひご覧ください!
そして、今回のイベントは、辻凪子さんと大森くみこさんがタッグを組み、活弁ありきの無声映画『I AM JAM』製作に向けたクラウドファンディングを募るために開催されました。
投資する金額に応じて、豪華な特典もついてきます。中には、大森さんによる活弁講座や自分のためだけの映画を作ってもらえるなんてものまでありますよ!
詳しくは、以下のサイトよりご確認ください。
活弁イベントの鑑賞レポート、いかがだったでしょうか。
先ほども書きましたが、映画館に足を運ばなければ体験することができない活弁。一度見たらハマること間違いないので、一人でも多くの人に活弁の楽しさを知っていただけたらいいなと心から思います!