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【vol.1】私たちは、なぜ「学ぶ」のか?
<作品紹介>
道なき道を何時間もかけて通学する子どもたちを追ったドキュメンタリー。本国フランスでは2013年9月25日よりドキュメンタリー作品としては200館と破格の扱いで公開。動員数は123万人を越え、2013年にフランスで公開されたドキュメンタリー作品では第1位の成績。日本では2014年4月に公開。
<あらすじ>
ケニアの15kmものサバンナを、命懸けで駆け抜けるジャクソン。360度見渡す限り誰もいないパタゴニア平原を、妹と共に馬に乗って通学するカルロス。モロッコの険しいアトラス山脈を越えて、女友達3人と寄宿舎を目指すザヒラ。幼い弟たちに車椅子を押されならが、舗装されていない道を学校に向かうインドのサミュエル。これは命懸けで学校に通う世界各国の子供たちの通学路に密着した、驚きと感動のドキュメンタリー!(出典:Filmarks)
【※注意】この記事はネタバレを含んでいますので、気になる方は先に映画をご覧いただいた方が良いかもしれません。
希望に溢れる子どもたちに思わずハッとさせられた
以前からずっと気になっていた映画。
どこかのサイトか何かの経由でおすすめで出てきたものの、当時はNetflixにもPrime Videoでも見られず、視聴を後回しにしていたところ「シネフィルWOWOWプラス」にて視聴できるとのことで登録し、視聴。
「シネフィルWOWOWプラス」は14日間無料みたいなので、この映画が気になる方はこの機会に利用してみてください。
そして、映画を見た率直な感想はとにかく色々な驚きがありました。
この映画には4人の子どもたちが登場します。
1:ジャクソン(11歳、ケニア)
→学校まで片道15km、2時間
2:カルロス(11歳、アルゼンチン)
→片道18km、1時間30分(馬に乗って通学)
3:ザヒラ(12歳、モロッコ)
→片道22km、4時間
4:サミュエル(13歳、インド)
→片道4km、1時間15分(足に障害があり、兄弟の力を借りて車椅子で通学)
4人が通学する道のりと時間を書きましたが、どうでしょう。
私はまず、この通学路の長さと通学時間に衝撃を受けました。
自分の学生時代を振り返ると、せいぜい20〜30分程度の距離の小・中学校に通い、高校は1時間程度の通学時間でしたが、その大半は電車の中で過ごしました。
一方で、この映画に出てくる子どもたちは私よりも遥かに過酷な環境で学校に通っています。
気になったのはケニアのザクソン君。
彼はケニアのある部族の長男で、毎日キリンやゾウがいる危険なサバンナを経由しながら学校に向かいます。
ケニアでは毎年4〜5人の子どもがゾウに襲われてなくなるそうです。
私はゾウは動物園でしかみたことがないし、まして襲われる経験などありません。
ですから、自分と彼らの価値観の違いにも色々と考えさせられました。
しかも、ザクソン君は妹も学生なので、毎日2人で登校します。
(出典:「世界の果ての通学路」公式サイト)
ザクソン君も妹もサバンナを小走りで投稿するのですが、
「ケニア人がマラソンが早いのはこういうことか!」
と思わず感心。
毎日サバンナを往復で30kmも走れば、それは持久力も上がりますよね(笑)
そんな2人ですが、ある時通学中にゾウに襲われます。
2人とも大事に至らずに済みますが、その時の緊張感、緊迫感は見ているこちらもハラハラします。
また、インドのサミュエル君は足に障害があるため車椅子で通学します。
サミュエル君が初めに登場したシーンは、海辺で気持ちよさそうに風を感じているシーンなのですが、
その時に私が感じたのは
「えっ!?この子も学校に通うの!?」
でした。
今考えれば、それはとても失礼で彼を見下すような考えだったと反省していますが、
彼のような障害を持った子どもがどのように学校に通うのか、そして彼を学校がちゃんを受け入れられるのか想像ができませんでした。
とはいえ、そんな私の考えも杞憂でした。
サミュエル君には2人の兄弟がいるのですが、兄弟が車椅子を運転しながら通うのです。
3人で「ああでもない、こうでもない」と言いながら仲良く通う姿はとても微笑ましく、川にハマってしまうシーンで本人たちが必死に抜け出そうとしている様子は思わず応援したくなります。
(出典:「世界の果ての通学路」公式サイト)
全体を通して穏やかな映画だったけれど、自分としては改めて多くのことに気づかされた映画でした。
特に、印象的だったことは4人の子どもたちのキラキラした目と、とても意欲的に勉強に取り組んでいたこと。
自分は昔から勉強が嫌いだったし、一時期イジメられていたこともあって学校が好きではありませんでした。
大学受験ではそれなりの結果を出せたものの、今回の映画の子どもたちのように夢や目標があったというよりは
「良い大学に行かない限り人生を変える道はない」
という、半ば強迫観念に近いプレッシャーによるものでした。
今回、映画に出てくる子どもたちと日本の子どもたちでは環境も全く異なるので、一概には言えませんが、
少なくとも今の日本で4人の子どもたちと同じように、目を輝かせて夢や目標に向けて勉強しているのはかなり少数派ではないでしょうか。
「学校で学んだことが役に立つか立たないか」など、日本の教育に関するさまざまな議論はありますが、
「教育は国家百年の計」
と言われるように、いかに教育を充実させていくかということが私たちの未来を豊かにする1つの選択肢であることは間違いないでしょう。
特に、日本においては社会人が全然勉強しないということで有名で、先進国の中では最低レベルです。
とはいえ、大人だって無理強いされて勉強することは嫌です。
私は死ぬほどイヤです(笑)
でも、大人になってからは学校と違って「好きなこと」を「好きなよう」に学ぶことができます。
その方法の1つとして私は映画を活用しています。
映画から学べることは本当にたくさんありますし、これだけ素晴らしい教材はなかなかありません。
それに、貧乏性の性格もあってか、
「せっかく時間をかけて観るなら、エンタメとして消費するだけでなくもっと意味のある時間にしたい」
という気持ちも強いです(笑)
なので、このnoteでは私が観た映画の中で学びになったことや参考になったことをシェアしていきますので、気になった作品があれば記事を読んでみてくださいね。
また、あなたのオススメ映画もあれば、ぜひコメント欄で教えてくださいね。
▶︎「世界の果ての通学路」ダイジェスト