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今週の選挙(2024 10.20投票)


 衆院選が始まり、日本中で候補が走り回っている中では有りますが、こんな時でも選挙は行われます。 どうにかして投票日を一週間延ばせば来週の衆院選と同日程になるトコロですが、今回紹介する自治体は二週連続で選挙が行われるとい、有権者も選管も職員もみんなみんな大変な人たちです。

 ならばせめて光があたるようにしてあげたいし、それは私の役目でしょう。 なので今週も地方で行われる選挙について紹介しますが、その結果、結構な “闇” も照らしてしまいました・・・ それも含めて、行ってみましょう。




◎埼玉県・入間市長選挙

 2期目を目指す現職に元特別支援学校教員が挑む一騎打ちです。

 現職は41歳。 新人は共産党が支援する74歳。
 この構図を見れば大体察しがつくかと。
 事実上、現職の信任投票になると思われます。

 ただ、ここで何度も言っていますが、無投票を避けるために共産が候補を立てたおかげで、若い市長1期目の信認度が得票率として可視化できるので、選挙が行われるコトに大感謝なのです。
 さぁ、1期目で「子ども医療費18歳まで無償化」を実現した(※今月から)現職の評価はどう出るでしょうか。


◎長野県・飯田市長選挙

 2期目を目指す現職に元市議と一級建築士の新人2人が挑む選挙です。

 4年前、長きに渡って君臨していた前職を破り初当選した現職。 さぞかし刷新されたのだろうと思っていましたが、コロナ禍と重なったり、リニア計画の遅れを受けてリニア駅周辺の整備が遅れたりといった要因が有るとはいえ存在感が薄く、「今の市長は何もしない」という声を結構聞きます。 加えて文化的な施策が厚かった前職に比べて明らかに冷たく、更に街が無機質になっているようにも感じます。

 そんな現職に対する元市議は、5期18年務め「全国若手市議会議員の会(現 全国若手議員の会)」の会長を務めた経歴を持つ人なのですが、

その、あまりにもクセが強い個性的なキャラから、私が取材してきた中で唯一「パイセン」という称号を持つ、「アレ」な人です。

 この二人による事実上の一騎打ちなのですが、組織力の差を見れば現職有利に見えます。 それがひっくり返るかどうかは現職の “評判” にかかっているかと思われます。

 なお、もう一人の候補については、いわゆる “選挙大好きおじさん” で、前回の市長選にも出ていましたし、

翌月には居住地の阿智村議選(定数12/16人)にも出馬し「15位」で落選した人です。 それでお察しください。


◎大阪府・能勢町長選挙

 2期務めた現職が立候補せず、元池田市副市長と元中学校教諭の二人による一騎打ちの選挙です。

 現職が退任し元副市長と共産推薦の候補による一騎打ち、となれば結末は大体見えてきそうですが、元副市長が能勢町の副市長ではなく、池田市の副市長だったというコト。 池田市といえば、

4年前に当時の市長が市長室に家庭用サウナなどの私物を持ち込んで問題になりましたが、その時に副市長だったのが今回能勢町長選に立候補した元副市長で、当時サウナ市長からのハラスメントで苦しんでいた職員に「ハラスメントと体調不良の因果関係」を確認しに来た行動が問題となり、議会から辞職勧告決議案を喰らった人物。 このような人物を簡単に町長にして良いのかという点が問われる選挙になるでしょう。
 対抗馬が共産推薦なので投票先を決めかねる町民もいるのでしょうが、他の自治体で辞職勧告を受けたような人物を町長にすべきではないと思う方は、白票ではなく対抗候補に入れて明確に意思表示していただきたく存じます。


◎兵庫県・養父市長選挙

 5期目を目指す現職に、IT会社役員の新人が挑む一騎打ちです。

 二人が戦うのは2016年以来。 その時は現職が約1,300票差をつけて勝ちました。 そこから8年の時が流れ、現職は76歳という高齢に加え、5期目を目指すとなると多選批判も起こるであろう中で返り討ちできるのか。 選挙公報を見ると、多選や高齢の現職が立候補してきた時のキラーワード「総仕上げ」が見当たらないので、それが「まだまだヤル気なの・・・?」と市民に捉えられるかもしれません。

 一方の新人は前回の落選後、市議とかは経験せぬままで二度目の立候補となり、依然政治経験は無いままです。 55歳という自身の年齢をアピールして現職を今度こそ倒せるか。

 なお、養父市は、

「国家戦略特区」に指定されてライドシェアを先行導入しています。 都会のそれと違い交通手段が乏しい地方においてライドシェアは重要な施策になるハズですが、あまり成果は出ていないようで争点にもなっていないコトから、制度自体があまり浸透していないように見えます。

 ちなみに、兵庫県といえば知事選が良くも悪くも(悪くも悪くも)盛り上がっていますが、現職は前回の知事選で明確に斎藤氏支持を表明していた唯一の首長です。 それも市長選に影響したりするのでしょうか。


◎島根県・邑南町長選挙

 5期務めた現職が出馬せず、元町議と住職による一騎打ちで次の座を争います。

 選挙が行われるのは、現職が初当選した2004年以来20年ぶり。 後継指名はしていないようなので、本当にそうならば町が20年ぶりに変わる大事な選挙となるでしょう。
 元町議は4期15年務めた町議を辞しての立候補。 対する住職も社会福祉協議会の職員だったという経歴を持つので町議と五分に渡り合えそうに見えますが、選挙公報見ると能力的組織的な「差」が伺えます。
 なにはなくとも町長が約20歳若くなる邑南町。 どちらを次の首長に選ぶのでしょうか。


◎広島県・世羅町長選挙

 4期目を目指す現職に元町議が挑む、8年ぶりの選挙です。

 元町議は1期務め上げて市長選に出馬。 前回の町議選(定数12)では6位なので、その結果を見る限りは「強くも弱くも無く・・・」という感じに見えます。 現職より7歳上という点もどう影響するのかが気になります。

 一方の現職については特に情報が見つからなかったのですが、現職のお子様は、

 プロレスラーの「世羅りさ」選手。 世羅町で自主興行も開く、地元の有名人です。 と、いうワケで、選挙中は現職(=父親)のスタッフとして選挙カーのアナウンスなどを担当しているようです。 

 ・・・それを観に取材行きたいと思う、プロレスマニアな私なのでした。


 選挙紹介としては以上になるのですが、どうしても取り上げなきゃならない「無投票」について、2つ。


▼北海道・遠別町議会議員補欠選挙(定数1)

▼奈良県・御所市議会議員補欠選挙(定数1)

 以上2選挙が補欠選挙で「定数1」にもかかわらず候補者が誰も現れず、無投票で定数割れとなってしまいました。
 供託金(市議選30万、町議選15万)を納めさえすれば誰でも議員に成れるという大チャンスなのに、誰も立候補しない。 両選挙とも議員が首長選に出馬(それも無投票で当選)するために出馬してきたため行われた補選ですが、辞めた議員が後継を用意しなかったとか、首長選が無投票になるので議員補選だけ選挙するのは有権者に迷惑がかかると思ったとか原因はいくつか考えられますが、本選で定員割れという事態は頑張って理解したとしても、定数1の補選で定数割れ=候補者ゼロとは・・・
 しかも、遠別町の給与は約19万/月ですが、御所市は約39万円/月貰えるようなのに、それでも誰も立候補しないという事態は、両自治体だけでなく全国レベルで考えなければならない問題だと私は思います。

 しかし、だからといって誰か出てくれば万事解決、とはならないというお話を最後に書いておきましょう。


▼島根県・隠岐の島町議会議員補欠選挙(定数1/1人)

 コチラは1人立候補して無投票当選となったのですが、その人は、参政党公認候補です。

(2024年の参政党戦績)
(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 参政党候補の無投票当選は9月の喜界町議選に続いて(私が知る限り)2か月連続。 こういうトコを的確に狙って地方に候補を増やしていっているのが、参政党です。 現在行われている衆院選においては大きな伸びが見込めなさそうな情勢ですが、こうやって地方に根を張っていくと次回や次々回の国政選挙に繋がる可能性が有るため、注意が必要です。



以上です
候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます


「今週の選挙」テーマ曲
ギターパンダ / 選挙に行ったけど




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金城ガンヂ
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