「すごい言語化」 木暮太一(著) ~ビジネスの現場で求められる言語化とは?~
「言語化」の本はたくさんありますが、今日ご紹介するのは、ビジネスの現場で使える「言語化」にフォーカス。即戦力として使える考え方やポイント、勘違いしやすい点などがまとまっていて、いい感じです。
ビジネスで大事なのは「表現」より、「何を」
「言語化」というと、つい表現に注目しがち。
でも、表現をいくら磨いたところで、
「何の話なのか?」 と疑問を持たれたら、負け。
すんなり理解できない話は、本質が伝わっていない、ということ。
ビジネスで大事なのは「何を」伝えるか。
対象となる「What」を明確に意識して伝え、理解してもらい、
最終的には、こちらが意図した方向に行動してもらうことがビジネスでの目的。
商品・サービスの価値とは、お客様の変化
「ドリル」と「穴」の話が有名ですが、
お客様が求めているのは、「ドリル」(手段)ではなく、
そのドリルで「穴」を開けたい(目的)の方
商品・サービス自体よりも、それを使うことで、自分はどうなれるのか?
現在満たされない欲求、真のニーズが満たされるのかどうか…
「何が」価値なのか、言語化できているか?
そこが一番重要
Before(使用前) → After(使用後)
を対比して、伝える
よくある間違いは、Afterだけを力説し、Beforeを明示していないパターン
Before → After の対比になっていないと、その変化が伝わらない
自社目線から、相手目線へ
自社商品をアピールする場合、どうしても自社の「ウリ」を訴求しがち
それは、つい競合他社を意識してしまい、差別化を考えてしまうから
お客様は、あなたの独自性に興味があるわけではない
自分にとって、どんないいことがあるのか、それは本当に欲しいものか?
お客様は競合のことより、自分のことを第一に考えてほしい
自分が求めているものが、他社からは手に入らない、
あなただけが売っている
という事実、その理由が伝われば、あなたから買う理由になる
付加価値も自社目線、余計なお世話になっていないか、
本当に求められている価値なのか、
注意が必要
相手のどんな課題を解決するのか
相手の「不」に着目する
不満、不安、不足、不便、不快、、、
お客様も、自分が求めているものが何なのか、明確に認識していないことが多い
だから、こちらから提示して、真のニーズに気づいてもらうプロセスも大事
「○○で悩んでいる人って、多いんですよ」 など
よくある勘違い
部下が、思うように動いてくれない、というときは、指示が曖昧になっていないか?
顧客満足度を上げる、とは具体的にどうすればいいのか?
方向性だけ示して、行動まで言語化できていないことが多い
「なんか違う」、とは、「何が」違うのか?
付加価値を訴求するのもいいが、余計なお世話になっていないか?
本当に求められている価値なのか?
注意が必要
「なぜ」「なぜ」を繰り返すだけでは、本当に伝えるべき価値にはたどり着けない
ありきたりのアイデアになってしまう
その他、キャッチコピーを磨く、語彙力を増やす、短く端的に、ポジティブに、たとえ話や事例を入れる、など、表現の工夫に走りがち
お客様が買う理由は5ステップで言語化する
伝えるべき中心の軸が明確になったら、5ステップでメッセージを組み立てる。
提供価値(Value、自分一人では達成できない変化)
他社差別化(differentiation、他では手に入らない、という事実と根拠)
信頼性(reliability、実績・経験、お客様の生の声)
価値プロセス(process、価値が発揮されるまでのプロセス、段階)
相手に望む行動(action、「今すぐお申込みを」など明示する)
これらが明確に伝われば、お客様がムリなく選ぶ理由になる。
著者の解説
こちらは、著者の木暮太一氏による、解説
本のエッセンスを11分半でまとめています。ありがたい!
オフィシャルページも参考に、
勘違いしやすいポイントとの対比もあるので、
納得感が高い。
できているようで、できていないことが多い
ビジネスで求められる「言語化」
知識を得て、実践することで、本物のスキルになるんでしょうね!
この記事を書いたのは、
収益の柱を増やす「未来実現パートナー」 川原茂樹
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